ブックアドバイザー木村綾子の日々の徒然

2024年10月のオススメ本

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『富士下山ガイド』

※　私の9月が消えていってしまってました。10月ですが、今のところノースリーブとサンダルで出勤と言う異様な気候を体感しております。業務連絡です。10月半ばから11月上旬いっぱい、第2期の実習が始まります。今回は前回よりも長丁場故に、この時期は「徒然」に関して秋休みを頂きます。秋休みの期間は10月15日（火）～11月14日（水）です。いつものごとく間でちらりと更新するかもしれませんが、基本秋休みということでご了承下さい。宜しくお願いします。

※　メインは本の話題とお散歩の記録です。本はジャンルを問わず乱読ですが一度ハマるとその分野だけに満足するまで猛進する傾向がありますのでご注意ください(笑)。またお散歩は寺社、史跡、美・博物館が含まれます。今は「懸造り」「磐座」「自然崇拝」「山岳信仰＆役行者」にどっぷりのままです。さすがに登拝系は読みまりすぎて、一気読みする程の量が手元にはなくなってしまいましたので、カテゴライズなしに、読み終えた順に感想を書いていきたいと思います。

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2024年11月27日

読書／『美大とかに行けたら、もっといい人生だったのかな。』。

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あらいぴよろさんの著書はこれ『美大とかに行けたら、もっといい人生だったのかな。【電子書籍】』を最初に読んだのになぜかアップし忘れていた！

　←読んだのは紙本です。

タイトルから美大には行ってないけど、最後にはそれを超える位になったのよーーーーという内容なのかと思っていましたが、全く異なっていました。

彼女自身、絵を描く仕事についたものの、どうしても美大を卒業した同僚たちと自分を比較して卑屈になってしまっているばかりか、作者のことを受け入れて結婚した旦那様にも暴言を吐いて追い詰めてしまうという状況になったのを、ゆっくりと思考の転換を図ったという経緯が描かれているものでした。

この過程のいいなーと思ったのは、彼女の過去の成育歴などもあり、このような思考になったのはこれまでの２冊で分かってはいることなのですが、この作品ではそれは一切描かれず、その時々で出逢った人たちからの助言をちょっとずつ受け入れて（受け入れるまでにも一悶着があるのも描かれている）、考え方を切り替えているところ。

確かに過去の自分の成育歴を振り返ってそこから再スタートすることも重要なプロセスだと思うのですが、そうでなくても思考を切り替えられるという可能性を示していて、私自身、そういうことも可能なのかということを学びました。

何よりも旦那さんがある意味温厚。

いや、夫が温厚だから全て作者が上手くいったのではありません。
ピンポイントで彼女に助言をくれる上司がいたり、友人がいたからだとは思います。

となれば、やはり思考の転換には環境整備がベターなのかなとも思いました。
いや、環境整備をするには自分ではできません。
そうなると、一人だけでも、信頼できる人を作る事なのかなとも考えました。
心底信頼できる人が一人いれば、自分が落ち着いている時にその人が言ったことを振り返り、自分を見つめ直す。
そうなると、1つだけでも思考を変えることができるのかもしれません。
もちろん、1回で思考変換は出来はしないのですが、繰り返し飽きもせずに(笑)、伝えてくれる人。
もう、当事者の脳みそに刷り込みになる程に。
そうすると、気付けるのかも！

自分のマイナス思考を過去からの脱却と考えていたところもあったので、これは本当に目から鱗のような本でありました。