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友からの手紙に詩が載っていた。 それは蕭然とした私への励ましと、私には読めた。 李白の詩で『奬進酒』である。 君見ずや 黄河の水 天上より来るを 奔流し海に至って 復(ま)た廻(かえ)らず 君見ずや 高堂の明鏡 白髪を悲しむを 朝(あした)には青糸(せいし)の如きも暮れには雪と成る 人生 意を得れば須(すべか)らく歓(かん)を尽くすべし 金樽をして空しく月に対せしむる莫(な)かれ 天 我が材を生ずる 必ず用有り 千金散じ尽くせば 還(また) 復(また)来たらん 羊を烹(に) 牛を宰(さい)して且(しばら)く楽しみを為さん 会(かなら)ず須からく 一飲三百杯なるべし 続けての歌中の一節、 但だ長酔を願いて醒むるを用いず に私は心惹かれる。 除夜、私の心は、 旅館の寒燈 独り眠らず 客心 何事ぞ 転(うた)た悽然 故郷 今夜 千里を思う 霜鬢(そうびん) 明朝 又一年 高適『除夜作』 の想いであった。 白くなった髪の毛は明日また一つ、齢を重ねるのだという想い。 今、励まされた私は、 人生は根蔕(こんてい)無く 飄(ひょう)として陌上(はくじょう)の塵(ちり)の如し 分散し風を逐(お)って転じ 此れ已(すで)に常に身に非(あら)ず 地に落ちて兄弟(けいてい)と為(な)る 何ぞ必ずしも骨肉(こつにく)の親(しん)のみならん 歓(かん)を得て当(まさ)に楽しみを作(な)すべし 斗酒(としゅ) 比隣(ひりん)を聚(あつ)む 盛年(せいねん) 重ねて来たらず 一日(いちじつ) 再び晨(あした)なり難(がた)し 時に及んで当に勉励(べんれい)すべし 歳月(さいげつ)は人を待たず 陶淵明『雑詩二首、其の一』 の心である。 この詩、普通は、 若い元気な年は、再びこないし、一日のうちの朝は、二度とこない。 それ故、学ぶべき時によくつとめ励んで充分勉強しておかなければならない。 歳月は人を待つものではないからいつの間にか、すぎ去ってしまうのである。 と、えらくシャチホコばって四角く四角く訳すのが普通だが、その解釈だと、 歓(かん)を得て当(まさ)に楽しみを作(な)すべし 斗酒(としゅ) 比隣(ひりん)を聚(あつ)む のところが一寸苦しい。 岩波文庫から出ている、松枝茂夫編『中国名詩選』では、 若い時は二度とやって来ないし、一日に二度目の朝はない。 楽しめるときには、せいぜい楽しもう。 時というものは人を待ってくれないぞ。 と訳してある。 勉励とは、楽しみを勉励せよと言っていると解釈しているのだ。 私が時々覗いているサイト、 えごいすとな思想では、 人のイノチは根もヘタもないねん 支えになるようなモンはないねん 道ばたのホコリみたいに 風の吹くままアッチャコッチャ飛んでいくだけや 自分の姿でいるんでさえ出来へんのや この世界に落ちてき仲間やから みんな兄弟みたいなもんや 肉親だけやて限定したない うれしいコトあったら 楽しみつくそやないか ご近所さんを呼ぼうや 酒はいっぱい準備しヨ 若い時間は二度とない 一日に二回の朝もない チャンスはちゃんとつかもうや 時間は待ってくれへんのやから と訳してあった。 霜鬢(そうびん) 又一年。
2007年01月04日
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