新章・硝子の恋1


誰もが心を持っており、それはガラスで
表されている。もちろん人によって形や
厚さなども違うわけであるが今回紹介する
女性の名は、金沢明美(21)ОL。
果たしてこの人はどんな形で厚さ等を
持っているのだろうか……。

私はあるコンパで知りあった病院の息子
前川充(25)外科医とその場の不陰気で
一夜を共にし……その後会うことはなかった。
それから何ヶ月してから偶然街中でバッタリと……。

「き…君は……」
「……!?」
「会社はこの近くなの……」と前川は聞いてくる
でも私は一夜のみだったということが腹立たしさを
感じ「…あなたに話すことじゃないですから」と
愛想悪く言う。
前川は困った顔をし「き、君は誤解しているよ」
私は無気になって「な、何が誤解してるって
言うんですか」と怒鳴る。
「とにかく、こんな所で立って話すのもあれだから」
「私は…会社の用事で外に出て来たので…」
「…そう、それじゃあ携帯の番号を教えてくれないか」
「…私、最近替えたばっかりで、まだ憶えてないし
携帯は会社に置いてきたんで…」
「……それじゃあ君が僕に会って、今日の続きを
話をしたいと思ったらここに電話かけてくれないか」と
名刺を渡される。
私はいつの間にか自分の手で持っており「あ、あのー」と
名刺を渡そうとしたら
「それじゃあ僕は病院に行かなければならないから」と
待たせてたらしいタクシーに乗りいなくなってしまう。
私は名刺を持ったままタクシーが行った方向を見て
「あの人…私の為に?」その時一人の男性が
私の側に来て声をかけてくる。
「すいません……」
「はい…」
「今、お話をした人ってあなたの彼ですか?」
「えっ(私は心の中で何なの!!この人、いきなり)」
「もし彼なら、やめたほうがいいですよ」
「えっ?」
「彼の硝子は汚れている…まだあなたの硝子が
奇麗なうちに…」
「はっ?あなた何を言ってるんですか、宗教の人?
私は彼だとか一言も言ってないのし、それに硝子が
汚れているとか奇麗とか、頭の中大丈夫?」
「そうですか…それは失礼しました、でも一言だけ
言わせて下さい。あなたの硝子は奇麗だが何かあった時
壊れるぐらいもろい、気をつけてくださいね。」と言い
男性は去っていった。
私は何なのよとむかついたまま用事を済ませ
会社へ戻る。

戻った後には、出会った男性の事は忘れており
前川充の名刺を見ながら考えていた。
(…前に会った時、一夜限りで、この人も同じかなと
思っていたけど、今日会って変わってる感じがした
少しぐらいなら……)と思い、会社が終わった後
前川充の名刺に書いてある携帯にかける。
しかし…留守電になってしまい、私はがっかりしていた
(がっかり?…何で……私が……)
その後何回もかけたら…と迷惑をかかってしまうと思い
かけないで部屋に帰り、テレビを見ながらぼーっとしていた


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