当時やたら Prince と比較されていた記憶があるのだが、冷静に聴いてみると Prince 程ファンク色は強くない。むしろイギリスで根強い人気のあった、所謂ブルー・アイド・ソウルに近いものがある。そしてなにより、誰もが羨望の眼差しを向けるこの声!(ちょっと言い過ぎか)。ややハスキーだが伸びやかな高音、或いはファルセットの美しさ。嫌いではないのだが、かの殿下の(人によっては)癇に障るような高音とは対象的だ。
ヒットした "If You Let Me Stay" や "Wishing Well"、ファンキーな "Dance Little Sister"、本作のハイライトたる独りアカペラの "As Yet Untitled"。捨て曲無しとは正に本作のこと。次作以降の凋落振り(いや、私は全部好きだし、「凋落」とは思っていないのだけれど)や、現在の彼の境遇を考えるとなんとも複雑な思いなのだが、ここまで簡単に忘れ去られてしまっていい作品ではない。
【Track Listings】 01. If You All Get To Heaven 02. If You Let Me Stay 03. Wishing Well 04. I'll Never Turn My Back On You (Father's Words) 05. Dance Little Sister
07. Let's Go Forward 08. Rain 09. Sign Your Name 10. As Yet Untitled 11. Who's Lovin' You