文芸評論家の亀井勝一郎と言う方が、「作家は処女作に向かって成熟する」と言ったとか言わなかったとか(どっちだ!?)。こんなとんでもない処女作を置き土産に、あちらへと旅立ってしまった Syd Barrett。残されたメンバー、特に Roger Waters の困惑はいかばかりであったろう。いっそのこと、Ian Curtis を失った Joy Division が New Order として再生したように、まったく別のバンドとして再出発した方が良かったのじゃないだろうか。そうすることで、後の "The Dark Side Of The Moon" や "The Wall" は生まれなかったかもしれないが。
本当のことを言えば、私は Pink Floyd のファンでもなんでもない。"Atom Heart Mother" は何度聴いてもその良さが理解出来ず、"If" や "Fat Old Sun" と言った小曲ばかりリピートしてるし、この作品以外で常時手元に置いているのは "Relics" と "Wish You Were Here" だけだ。だから、Pink Floyd を語る資格はないのかもしれない。