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2012.11.28
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カテゴリ: 80's
VirginVSVirgin



私のヴァージンVS 初体験は確かたまたま見ていたテレビの音楽番組(?)でした。やたら派手な格好のバック・バンドの面々に、負けず劣らず、どころかそれに数倍輪を掛けたような、ある意味やり過ぎ感満載のキンピカ・コスチュームの A児と名乗るシンガーが、あろうことかあの(!)あがた森魚だったのです。

その頃の私は精々 "赤色エレジー" ぐらいしか聴いたことがなく、それまでの彼に対する印象は、暗い歌を歌っていた四畳半フォークの生き残り、有体に言えば「過去のヒト」、と言った今となっては赤面してしまいそうなぐらいに貧相なものでした。しかも当時は、パンク/ニュー・ウェーヴ人気を当て込んで、レコード会社やプロダクションの主導でスタジオ・ミュージシャンや地道に活動していたアーティスト達が集められて作られた即席の、所謂「業界パンク」やら「業界ニュー・ウェーヴ」などと呼ばれた(揶揄された)バンドがいくつもデビューしていた時期でもあり、私は自分勝手に A児ことあがた森魚氏の突然の変貌に、驚きと同時にある種の痛々しさをすら感じもしていたのですが。

が、しかし、半分呆れつつ聴くともなく聴いていた彼らの音楽が、何故か耳から離れないのです。名前や姿形は変わっても歌声はまごうかたなきあがた森魚です。演技過剰と言うか、超ナチュラル・エフェクトで奇妙なヴァイブレーションを伴ったあの歌声です。(当時の)「最先端」たるパンクやテクノの意匠は纏ってはいても、そこから聞き取れるのはどこか古めかしい「未来」です。かつて憧憬としての幻想の大正浪漫を歌い上げたのと同じような仕方で、来るべき未来ではなく過ぎ去った懐かしい未来を描き出します。

当時は飛び切りのポップ・ソングのオン・パレードに、ついつい食指が伸びて聴いていたのですが、その後あがた森魚のアルバムを幾枚も聴くにつれ(と言っても私のコレクションは未だに 10 枚程度ですが)、ヴァージンVS は突然変異でも気紛れの道草でもなんでもなく、かつてのあがた氏と今の、そしてこれからのあがた氏と地続きであったことに気付きました。陸から離れた孤島だと思っていたら、潮が引くと海の底から忽然と道が現れ陸と繋がった、とでも言うような。

【Track Listings】
01. 夢見るカクテルマシン~Cocktail Machine Moon Light Magic Show~
02. ヌーベル・シンデレラ
03. ブリキ・ロコモーション

05. やきぐりバンバン
06. ロンリー・ローラー~Only Lonely Skate Roller~
07. モンテクリスト・ファン・クラブ
08. サブウェイ・ランナウェイ
09. さらば青春のハイウェイ~Good-Bye My Friend~
10. ベスパップ・スカウト
11. シンデレラ・ラッキー・ロッキー
12. セラヴィ

- Bonus Track -
13. ブリキ・ロコモーション DEMO
14. 星降り時計 DEMO





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Last updated  2012.11.29 00:49:07
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