ジョン・レノンの創作活動の重要なテーマは「愛(Love)」であるが、1970年にはそれは「リアルであること、感じること、触れること」と定義してあった。 少年時代から優れた文章力をみせたジョン・レノンは、「自分に見える世界がほかの人には見えないらしい」と気づき、「僕は狂っているか、天才か、どちらかにちがいない」(I must be crazy or agenius.)と思った。中学上級学年で出会ったプレスリーの「ハートブレイクホテル」で音楽に目覚めたレノンは、「ロックンロールが僕の人生を変えた」と述懐している。16歳の時に一つ下のポール・マッカートニーに出会い、次に3歳年下のジョージ・ハリスンが仲間に入る。空前の大成功したビートルズ。ジョンは「今や僕たちはキリストより人気者だ」と述べて、アメリカでの排斥運動を呼ぶ。暗殺をほのめかす動きに疲れたビートルズはコンサート活動の停止を余儀なくされる。