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2013.01.15
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カテゴリ: 将棋
小学生将棋名人戦:日本将棋連盟

静岡県将棋情報

 決勝のカードは▲A君、△S君でした。
A君は一手損角換わり1局、横歩取りを2局(決勝含む)指していたと思いますし、S君も対振り飛車戦は居飛車穴熊で決勝も横歩取りだったので、普段見ていないので断言はできませんがどちらも居飛車党、あるいは居飛車が得意(好き)なタイプではないかと思いました。
個人的に去年、今年と子供の大会を見たかぎりの印象では居飛車も振り飛車も両方指せるタイプが多いのかな?という気はしたんですけどね。プロの世界でもそういう自在派が多いのでそういう影響もあるのかもしれません。
ちなみに自分が小学生時代は自分の四間飛車の採用率9割はあったと思います。
矢倉はよく知りませんでした(笑)

gazo637

さて決勝は横歩取り(後手から見ると横歩取らせ)で△3三角型。図の局面まではプロの実戦でもよく出てくる横歩取りの基本的な局面の1つです。
ここで△2二銀や△4一玉、△5二玉、飛を8五、8四、8二、に引く、といったあたりの手が候補手でしょうか。
実戦は後手は△8二飛と下まで引きました。やや珍しい部類の手ですが、メリットを言えば先手の角や桂の動きで当たり(飛取り)になりにくい、△3二金にひもがついている、という点があります。どちらかといえば受け重視の一手です。

gazo638

先手は定跡形通りに中住まいに組んだのに対して後手は△4一玉の後に棒銀。

後手のS君は普段から横歩取りでこう指すのか、それとも定跡形では先手の狙い通りになると見て避けたのか、その辺のところはわかりません。
さて図では先手の第一感は▲7七桂でしょう。他に▲7五歩と飛の横利きを通す手もありそうですし、後手の中央が薄いと見れば▲5六飛もあるのかもしれません。
まあ例えば▲7七桂には△7四銀でしょうがそこで▲3六歩として後手の3三の桂頭を狙って歩を突いていく、というのが先手の狙いになります。
 実戦はここで▲3六歩。後手の桂頭を狙う手ですが、後手の攻めの銀を8五に置いたままここの歩を突くのは怖い。何しろ飛の横利きが止まってしまいますからね。
▲3六歩に対して後手も△8六歩や△7六銀と攻めを狙うチャンスがありそうでしたが、△5二金と自重したので▲3五歩と突けて先手はひとまず危機を脱出して逆にチャンスになった感じです。

gazo639

少し進んで後手が8六まで銀を進出させたところ。後手の攻め駒が迫っている感じもしますが、先手の▲3四歩突きが厳しいですし角も既に手放しているので後手が少し忙しいとも言えます。
ここで先手は▲3四歩とするか、▲2三歩の叩きを入れるか、▲8三歩の叩きを入れるか、というのが有力な手で、この中の2つ、あるいは3つの手順の組み合わせで攻めるのが有力なところでしょう。
ちなみにソフトは▲6六歩として△8七歩には▲7九銀と辛抱してあくまでも桂頭攻めを楽しみにしておく手を上位候補に入れています。
 実戦はここで▲7五歩。飛の横利きを通した手で受けの意味合いの手を選びました。
▲7五歩に対して△8八角成▲同金△9七銀不成(変化図)という強襲も考えられました。
他には角を切らずに△9七銀不成や△8七歩(観戦中の自分の予想)などもありそうです。


gazo639

変化図のように角切りから銀不成で攻められると▲8三歩から連打するのは3歩しかないので後手の飛が8五まで来た時に8六に打つ歩がありません。また▲9七同金も△8九飛成とされて先手怖いでしょう。
とするとこの攻めが決まっていそうですが、▲8三歩と叩かずに▲8四歩と垂らす手があり、以下△8八銀不成(△8四同飛は今度は▲8五歩~▲8六歩とできる)に▲8六飛と回って銀取りと▲8三歩成を見ておいて(▲3四歩も残る)先手駒損でも互角以上には戦えそうな気配があります。
 実戦はすぐの強襲は無理と見て△6四歩でしたが、この歩突きはそれほど意味があるようにも思えないのでここでは後手の作戦がうまくいっていない感じです。

gazo640

後手が角切りから銀捨てを実行して飛を成り込んだ所。
しかしここでは▲2三歩と▲3四歩の存在が大きいので先手の方が良さそうです。

自分の第一感は▲5九銀でその次が▲6六歩でした。
ソフトは▲3三歩成の踏み込みも高いポイントで推奨していますが自分は怖くてこれは指せません。
 実戦は▲5九銀打。手堅く受けた手に見えますが実はちょっと危険。
▲5九銀打に対して後手は△4四桂と飛角両取りに桂を打ちました。
この桂は放置すると△3六桂とか△5六桂と飛または角を取りながら跳ねてくるのですが、その時に▲4八銀にも当たるのが大きい。これは▲5九銀打手堅く打った為に生じた手で、単に▲5九銀なら4八は空間になるので飛角どちらを取られても銀取りにはなりません。
実戦は▲5九銀打△4四桂に▲3五飛と逃げましたが、△5六桂▲同歩△4四角が痛打で逆転模様です。
gazo641

この△4四角は飛金両取りなだけでなく、3三の地点を補強しているのが大きい。
▲3五飛と逃げずに▲3三歩成とした方が良かったのですが、先ほど書いたように△3六桂とされた時に4八の銀に当たりますし、銀を使ったので攻めの戦力が減った点などを考えると難しい形勢と言えるでしょう。
最後は後手がしっかり先手玉の詰みを読みきって勝利。
先手のA君はリードしている時間が長かっただけに残念でした。
S君は3年生だそうで、低学年(春には4年生になりますが)で代表決定はお見事です。
全国大会まで少し時間がありますが、今は伸び盛りだと思うので頑張って大きく成長して欲しいものだと思いました。





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最終更新日  2013.01.15 19:07:56
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