ノワール~ブラン

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ノワール


ホテルの窓から見下ろすと

暗闇の湾内にぽつりぽつり漁火

君の手が空っぽのワイングラスに

ルージュを注ぐ

「貴方の為に 何もして上げれない」

君の愛が呟く

それは 僕も同じ

君の黒い瞳に 泪が浮かぶ

「私達いつまで 続くのかしら」

君の吐く 息の匂いが

闇に染まる


君は又 ワイングラスに

ルージュを注ぐ

「もう飲むの止めて こっちにおいで」

ブラン

皺のついた 白いシーツに

君のパフュームと 汗の匂い

肺一杯吸い込むと

君はシャワーを済ましていた

窓の外には 湾の向側に

白い富士が 朝日を浴びている

「おはよう 早いね」

返事の 変わりに

君の笑顔から 白い歯が漏れた


身支度を始めた 君の顔は

夜の顔から OLの顔に

変身しようとしている

じっと 眺めていると

「貴方も早く 着替えて!」



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