ハンデキャップ
角の牛丼家で 待ち合わせた君は
自分で編んだ 長いマフラー首に巻き
僕の近づく姿を目で追っていた
何時もの様に 竹下通りを歩く
”今度友達と映画を見に行くの”
と耳の不自由な 君の口が動く
もう 僕の手話はいらない
通りを抜けると 急に黙ってしまい
「今まで ありがとうございました
これからは 自分の力で生きてゆきます」
と 君の手がつぶやく
最後に とびっきりの笑顔を見せる
君の肩に 冬支度を始めた
イチョウの葉が1枚 舞い落ちた