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2018.02.02
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カテゴリ: 小説/物語
その日から、私の足はI先輩宅から遠のいた。
もちろん楽器店のスタジオにも足が向かなかった。

年が明けて資金も出来たから原付免許を取得してバイク選びに奔走していて時間が無かったといえば無かったのだが、なんだか顔を出し辛い気持ちになっていたのも事実であった。

時折まーちゃんはあれからどうしているのだろうと思うこともあったが、日々の生活の中でそれを忘れようとしている自分がいた。

そして春休みになった。
私は地元の音楽隊の演奏会の本番を迎えていた。

幕が降りた状態のステージで本番10分前のコールを聞きながらスタンバイしていると、客席の様子を伺ってきた中学生たちが「なんか客席に赤い髪の毛をした高校生がいてるで、、、」なんて情報を交換していた。

この頃の高校生で赤い髪をしているヤツは、よっぽど気合いの入ったヤンキーか完全に頭がとち狂ったバカのどちらかと相場は決まっていたが、興味のない私は聞こえていないフリをして本番を迎えた。

演奏が終わり幕が閉まったとき、先ほどの中学生の1人が私に話しかけてきた。


「確かに歌舞伎の連獅子みたいなアホがおったな。でもそんな知り合いおらへんわ。」とそのときは言ったが、帰りの準備をしていると我々の控室にその連獅子がやってきた。一瞬皆の会話が止まった。

よく見たらI先輩だった。

明後日がバンドのコンサートだったので染めたとのことだった。

「久しぶりやな。ホンマはもっと早ようにお前の学校にでも会いに行きたかってんけどな。お前の学校になんか行ったら生きて帰って来られへんやろ。そやからここに来させてもろうたわ。」と先輩は宣(のたま)った。

「どんな学校や思とんすか!」と言いながら私は彼を控室から連れ出した。





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最終更新日  2018.02.04 01:48:39
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