発達障害の腸内改善

発達障害の腸内改善

2014年12月29日
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カテゴリ: 腸内改善について

引き続き、発達障害とも大いに関連がありそうな論文箇所の抜粋です。

腸内細菌とメンタルヘルスその2(これまでのプロバイオティクスの歴史Part2)

反対派の声はますます大きくなった。いくつかの研究によって、自家中毒、腸の毒血症、病巣感染と精神衛生と関連性は1920年代初期までには否定された。 インジカン尿検査(微生物による腐敗によってトリプトファンが破壊されたことを示唆する) は、臨床的価値は少ししかないことを自ら証明した。完全に健康な成人でも尿中の高いインジカン濃度が検出された。さらに、重度の便秘やメンタルな訴えを持つものでも、尿のインジカンは低い濃度であった。

中略

 Alvarezも同じ仮定をした。彼は『ウィスキーの瓶を奪ったとしても、酔った男はすぐに酔いからは醒めない』と述べた。パートIIで詳細に解説するが、腸の微生物由来のリポ多糖類エンドトキシン(LPS)はアルコールとは異なる。 腸の透過性異常のない健康な成人では、LPSは吸収された後に肝臓によって血中から速やかに除去される(注; 肝臓でLPSが分解されて生体への作用がなくなる訳ではなく、サイトカインなどがLPSによって刺激を受けた肝臓で産生されるようである)。しかし、非常に低レベルでも静脈内へのLPS単回投与は神経行動学的影響を及ぼす。 AlvarezとDonaldsonは、機械的な腸の膨張が全身的な症状や頭痛や認識機能の変化を引き起こすことがあり得ることを示した。現代のエビデンスは、彼らの調査結果は確かであったことを支持する。さらに、Normanの腸内微生物の移植のレポートなども、レポート自体の正当性よりも、 腸の微生物や微生物の分解産物が全身の健康状態に影響を与えることができるという 腸の中毒症という概念に異を唱えるものではないことを意味する。

中略

腸の毒血症仮説が消え、それに代わりフロイトの心理神経症理論や心身理論によって機能的な障害として説明されるようになった。実際に1976年の消化器疾患の医学書には、自家中毒の症状と似ている炭水化物不耐症の患者について『基本的に不幸な個人であり、どんな薬や治療でも良くならないだろう』と記載されている。1989年には、ある医師から、腸の自家中毒に関連する疑問だらけの概念はフロイトの心理学によって簡単に説明できるとする意見がClinical Gastroenterology(JCN)掲載された。具体的には、親が子供に躾けたトイレット・レーニングという排便コントロールの弊害であるという解釈であった。

中略

2003年までは、有益な微生物の投与は、人間の疲労やうつ病の治療において補助的な効果を有するかもしれないという意見を科学雑誌で提案する勇気がなかった。しかし、我々のグループは、 2012年に大手の精神医学ジャーナルにてうつ病の補助療法としてのプロバイオティクスの使用を提案した。それ以来、プロバイオティクスは、うつ病の治療に効果がある という臨床データや前臨床試験のデータが蓄積されつつある( http://anp.sagepub.com/content/45/12/1023.long )。しかし、うつ病へのプロバイオティクスの応用を最初に提案したのはスコットランドの医師 Hubert J. Normanであり、既に一世紀前(1909年)に行われていたのである。メンタルヘルスに微生物が関与するであろうと想定することは70年以上にわたってタブーであった。

しかし、メンタルヘルスへの微生物の関与を検証することはタブーではなかったことをパートIIとパートIIIにて議論したいと思う。

腸内細菌とメンタルヘルスその1(これまでのプロバイオティクスの歴史)

腸内細菌とメンタルヘルスその3(2012年までの新しい知見のレビュー)

腸内細菌とメンタルヘルスその4(2012年までの新しい知見のレビューPart2)

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最終更新日  2014年12月29日 12時57分45秒
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