HUG2+1+3CAFE

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スズムロ家の人々

キカ

東京 スズムロ家

■嫁・キカ

スズムロキカは、20代。(一応後半)
夫のサトシと、ユウとトキ、双子のアヤとアリの4人の子供と自分の母の7人家族。

キカはママチャリで、トキ、アヤ、アリの3人を乗せて
毎日、保育園へ通う。雨の日も全員カッパで、もちろんチャリだ。
4人乗りのママチャリが走るのは、ベトナムでも台湾でもなく、
東京である。

キカの住む分譲マンションは、3年前にサトシと母と相談し、
とりゃー!と、勢いつけて購入したものである。
3人目の子供の妊娠がわかったときには、喜んだ。
が、それが双子とわかると、全員喜んでいいのか泣けばいいのかわからなくなった。
でも、子供は健やかに育っている。
誰かと電話で喋ると必ず「いったい、どこにいるの?」と聞かれるが
間違いなく、自宅である。
4歳×2、6歳、9歳の家庭は、保育園と同じだ。

正規ではないが、友人ユタの家でヘルパーの仕事をしている。
シッターから始めて、もう2年経った。

今日もキカはユタの家で「夫の浮気」について盛り上がっていた。
自分の夫の浮気・・・と、考えても
浮気のせいで家にお金を入れなくなったら、大問題だ。
しかし、子供がいれば、毎日はナンだか、だだだだーっと過ぎてしまうし
別に今、夫が浮気をしていても、何の興味もない。
と、キカは思う。
かつてしていても、今していても、別に興味ない。とユタも言っていた。
やっぱり、子供がいるとなー
生活も愛情も家族ベースだからなあ
うーん・・・浮気は、やっぱり興味ない。
まだ20代(一応後半)だが、そんなキカだった。

毎日は、単調に、あたりまえに過ぎていく。
でも。
やはりキカにも、嫁を再認識させられるような苦行は、やはり訪れた。

ユタにも話した。
けれどユタは、大笑いして喜んでいた。
こんなに憂鬱で、うんざりで、どうしようもないのに・・・
なんで笑いを提供するつもりじゃないのに?!
自分の災いは、他人は愉しいということを認識したキカだった。

うわばきくつした洗濯物









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