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ご当地グルメを缶詰で！

静岡おでん日光ゆば ……。手軽に全国の味を楽しめるご当地缶詰が静かな人気という。

　酒のつまみに、珍しい缶詰を提供する缶詰バーも増えていて、ちょっとした缶詰ブームだ。

　日本缶詰協会業務部の藤崎享さんは「短時間で調理して素材の味を閉じこめる缶詰は、遠方の特産を味わうのに適している」と話す。ご当地産品に最適というわけだ。

　実際、ご当地缶詰は人気がある。佐賀県唐津市のかす漬けメーカー「玄海漬」は、５年ほど前から、鯨の軟骨を酒かすに漬けた「玄海漬」のインターネット通販を始めたところ、全国からの注文が増え、固定客もつき始めたという。

　長野県小諸市の「小諸魚甲(こもろうおこう)」が販売する鯉(こい)こくの缶詰の“売り”は、「大きな骨まで全部食べられて、栄養価が高い」こと。圧力をかけて缶に詰め込み密封するため、骨まで軟らかくなる。

　一方、酒とともに缶詰を出す「缶詰バー」は東京、大阪、名古屋、福岡などに点在する。東京都港区の「新橋　缶詰Ｂａｒ」は、いわしの梅黒酢煮やまぐろステーキなど７０種類以上の缶詰を置く。中身を皿に出して温め、カイワレを添えて客に出す。１缶２５０円からと懐にもやさしいため、２年半ほど前のオープン時と比べ、客足が数倍に伸びているという。

　市川慎治店長は、「缶詰は常温保存のため冷蔵庫がいらない。中身に廃棄部分がないため、ゴミがほとんど出ない点もありがたい」と話している。

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ご当地グルメ、缶詰で楽しむ