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1995年から始まった第一審で、検察はMCT118法の他にDNA型鑑定があることを伏せていたが、弁護人の強い追及で仕方なく、その存在を認めた。そして、ミトコンドリア法などでの鑑定では久間氏のDNAは一致しなかったことが、はじめて明らかになった。
1999年9月、福岡地裁は、MCT118法に軍配を上げ、久間氏に「死刑」を言い渡した。その後、2001年に控訴棄却、2006年に上告が棄却されて、久間氏の死刑が確定した。
検察の主張を鵜呑みにし続けた裁判所の責任は重い。そして、これは久間氏にとっても遅すぎた。この半年前に久間氏の死刑が執行されていた。
本田鑑定書等のうち信用性が肯定できる部分を前提とすれば、確定判決が有罪認定の根拠とした酒井・笠井鑑定等のうち、 MCT118型において犯人の型と事件本人の型が一致したとの点は、そのまま有罪認定の根拠として供することはできないとしても、 MCT118型において犯人の型と事件本人の型が一致しないことが明らかになったものではなく、両者が一致する可能性も十分にあるのであるから、 MCT118型の点以外の情況事実にこれを併せ考慮した場合であっても、事件本人が犯人であることについて合理的な疑いを超えた高度の立証がなされているといえる。
私は「なぜ久間氏の死刑執行を早めたのか」という質問状を、森英介法務大臣(当時)に宛てて出したが、法務省刑事局から、個別の事案には答えない、という紋切り型の返事があるのみであった。
ここで挙げられた状況証拠とは、ワンボックスカーの目撃証言、久間氏の車の後部座席から検出されたと検察が主張する血液痕と尿痕、女の子のスカートについていた繊維痕が後部座席の繊維痕と一致する可能性が高いとする鑑定、などである。
一方、2021年からの第二次再審請求審で、弁護団が新証拠として提出したのが、事件当日、二人の女の子を乗せた車を見たという目撃証言である。
目撃者の男性は、現場に近い道路で、速度を落として走っている白い軽自動車を追い越そうとした際、後部座席に二人の女の子が乗っているのを見たという。運転していたのは30代くらいの男で坊主頭だったという。
後に事件を知り、警察に知らせたところ、刑事が来てメモを取りながら話を聞いて帰ったが、その後は一切連絡がないということだ。運転していた男は報道されている久間氏とは全くの別人だと言う。
この地区では、事件発生以前から、街の中で不審な白い小型車がしばしば目撃されていた。それらの当時の情況と符合する目撃談であり、重要な新証言だとみられたが、裁判官は信用できないとして退け、2024年6月、請求を棄却した。
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