今年のいつごろからか、サルの親子が出没するようになった。
雄鶏よりも朝早く屋根の上をドタドタと走り回り、目が覚めてしまうのだ。
あまりうるさいので、寝ぼけ眼で外へ出てみると、軒下にぶら下げている玉ねぎを引っ張って取っている。
私が「こらーっ!!」と言うと、大きい玉ねぎを1つパクッと口にくわえて屋根の上に逃げていった。
下には、ヒモから落ちた玉ねぎや、かじったあとの玉ねぎが散らばっていた。
大急ぎで花火をパンッと鳴らして、玉ねぎを取り込んだ。
朝ご飯を食べながら窓の外を見ていると、子ザルが屋根から下りてきた。でも、玉ねぎがないので、しばし眺めてから、仕方なく屋根に上がっていった。
すぐに、もう1匹の子ザルが庇から頭と手をのぞかせて、玉ねぎのないのを確かめていた。
次に、母親(と思う)が下りてきて、玉ねぎがないのを見て、思案にくれているみたいだった。
雨が激しく降っていたので、畑に行かず、手近なところで調達したのだろう。人が怒ろうが、花火を鳴らそうが平気だ。体に玉が当たるものでないと・・・。
親は子どものために、食べ物を調達しなくちゃいけないから切実だろう。子ザルを見るとかわいいと思うが、山にあるもので我慢してほしいものだ。