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2020.10.26
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カテゴリ: 投資

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長期投資のススメvol31 債券投資をお勧めしない理由 

〜債券投資の魅力〜 

いよいよ私が読者の皆さんに本当にお伝えしたかったテーマに入っていきたいと思います。ずっと株の話ばっかりしていましたが、一応元銀行員ですし、金利トレーダーもやっておりましたのでこちらが本職です。債券の話はやや難しいところがあるので、興味のない人には結構嫌がられます。今回は出来るだけ簡単にお伝えしたいと思います。 

債券投資の魅力は一言で言えば安全資産としての活用です。株式のような高いリスクを取らずに、ただ保有しているだけで毎年決まった利子が受け取れる運用は、金利がある環境では初心者にも非常にオススメです。預金みたいな感覚ですからね。また、世界景気が不安定になった場合や戦争、テロ、自然災害が起きた時も逃避資金の受け皿となりますので、債券価値が上昇し、クーポン以上のリターンが期待できるという安全資産としての絶対的な信頼がありました。 

〜債券投資をオススメしない理由〜 

① もう儲からない 

今の時代債券投資がお勧めできない理由の1番目は儲からないからです。超低金利が長期化し10年国債がマイナスの利回りになってしまうような世界です。利子で儲からないのであれば投資はできません。また、安全資産として債券が買われていた側面も今後は期待しにくくなります。金利がもうゼロ、あるいは一部マイナスになっているからです。これ以上買うと損するから買わないのです。金利が5%ある時代は、債券が買われて(金利は低下する)もまだ3%、まだ2%と利子がもらえるので投資家がお金を預けるのです。今やスタートがゼロになっていて、買い進むとリターンがマイナスに突入します。マイナスを喜ぶ人はいないですよね。このように、そもそも儲からないのです。 

② 安全神話の揺らぎ 

債券はなぜ逃避資金の受け皿となっていたか。例えば米国国債や日本国債は安全資産の代表格ですが、これら両国は経済が良好であったため利子を支払わないといいうことはまず考えなくていいという前提があったからです。アメリカや日本の財政が破綻するということはあまり現実的ではありませんでした。
しかし、日本ではバブル後失われた20年という経済の低迷を経験し、少子高齢化によって社会保障費が膨れ上がり、借金による穴埋めが続いています。この状況が変わるというのがベストシナリオですが、すぐに変わるどころかこれからもっと負担が増えそうですよね。2020年度の国の歳出は160.3兆円だそうですが、そのうち税収(消費税も含む)で賄う部分が63.5兆円だけですから、残りは全部借金してます。これって、過去最高額になっていることをご存知でしょうか?今は日本銀行が金融政策で金利をほぼゼロにしていますので、金利負担はありませんがそれでも積み上がる元本は返せる見込みがあるのでしょうか?積み上がった債務の額は日本のGDPの250%と高く、主要国の中で1位です。債務問題を起こしたギリシャでも当時200%以下でした。イタリア?ずっと150%以下ですよ。アルゼンチンだって今100%くらいです。日本はすごく信頼されているみたいですが、債務増大に歯止めがかかっていないのは注意すべきです。
アメリカも意外に信用できません。米国の信用格付けは格付会社S&PによるAA+意外は全てトリプルAと優秀な国の1つですが、中国の台頭により米国はその存在を脅かされていて、多額の貿易赤字を抱えています。中国に対して制裁を発動しているのはこの赤字拡大が抑えられないからです。色々いちゃもんつけてますが、結局はビジネスで負けてしまっているのです。経済は一見良好に見えますが政府の財政赤字は膨れ上がっており貿易赤字と合わせて双子の赤字と呼ばれています。米国の債券は利回りが2から3%ついていたのですが、コロナショックによってFRBが金利をゼロにしたため、10年債利回りは現在1%を大きく下回ってしまいました。これも先ほどの議論でいくとあまり買いたくない債券になっています。アメリカの安全神話が崩れると世界中の債券で大きな見直しが出かねないので要注意です。 

③ 分散効果の剥落 

分散効果という言葉は個人投資家でも割とよく知っている人が多いと思います。何か1つの資産に傾けるより、投資対象を分けることによってリターンのばらつきが抑えられ安定した収益が狙えるというもので、分散命の人も多いですよね。実際に学術的にも認められている効果であり、数多くの論文が出ていまして金融の発展はこの分散投資とともにあると言っても過言ではありません。ではなぜ、これを問題視しているか。分散投資=良いリターンではないからです。分散投資はリスクをコントロールする方法の1つで、例えば株と債券が逆方向の動きをするのなら、一緒に持っておけばそれぞれが助け合って全体で安定化します。つまり、目的はリターンの安定化であって、リターンの極大化ではないということです。今後10年間で債券がゼロパーセントのリターン、株が10%のリターンだとしたら、分散投資をするでしょうか?ということです。債券側のリターンがゼロになってしまった今、株と債券で分散すると債券の分だけリターンが薄まってしまうだけということになります。もう1つは、相関関係の変化です。国債の安全神話が崩れると、リスクオフの時に債券も売られることになります。つまり株と一緒に動いてしまうので分散効果がなくなるというわけです。多くの分散投資を謳う商品、運用は古き良き時代の株と債券の関係を前提に考えられています。しかし、絶対的な関係はないということです。 

〜自分で考える癖をつける〜 

当たり前と思われていたものが崩れる時、大きな市場の混乱を生じることになるでしょう。今の世の中は分散投資が溢れすぎていると思います。自分で考えるのはめんどくさいから分散にしておくというのは安易で考えものです。誰かスーパースターに任せて上手な運用をしてもらうという手もありますが、私の経験上、常に勝ち続ける天才は世界に数人です。その数人を見つけるのは個人には無理ですし、万が一見つけても非常に高い手数料を取られてしまうでしょう。それ以外の人たちは大したことありません。フィーを払って運用を任せるのはよくよく考えてくださいね。ましてや全て全自動でAIに分散を決めてもらうなんて僕には怖くてできないんですが。 

〜分散は考え方次第〜 

最後に分散投資が悪者みたいになってしまったので、誤解を解くために補足ですが、要は組み合わせをどうするかの問題です。株と債券の組み合わせをやめて違うものにすればいいんです。それが難しいので悩んでいるのですが、ヒントは今もっとも敬遠されているもの、みんなが持っていないものです。そういう商品は当然投げ売りされることがありませんから、混乱時には平気な顔をしていられます。コツコツ投資で今は日本株だけになっていますが、今日お話しした背景があります。今後の私の分散に是非ご注目ください。






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最終更新日  2020.11.14 15:30:53
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