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2005年11月09日
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暦

カテゴリ: 文明・文化

 旧暦は陰暦といって、月の満ち欠けを基準に1ヶ月を決める暦です。月の満ち欠けの周期は約29.5日なので29日の小の月と30日の大の月が交互に繰り返されます。誤差が大きく、3年に一度くらい閏月を作る必要があります。1ヶ月の時間の流れを計るためには良いのですが、1年の時間のものさしにする場合にはちょっと無理があります。それもそのはず、1ヶ月は月が地球の周りを回る周期ですので、潮の満ち干を知るには好都合かもしれませんが、1年の中で、農作物の種を植えたりする季節を知るためには、あまり都合が良くありません。1年春夏秋冬は、地球が太陽の周りを回る周期ですから、太陽暦を使うのが自然なのです。古代文明でも、大半は最初は陰暦から始まっているようです。やはり、月の満ち欠けは視覚的にわかりやすいためでしょう。しかし、人類が農業という文明を手に入れたとき、より正確な暦を必要とし、星の動きや太陽の角度などを真剣に研究しました。文明によっては、そのために特別な役職を作ったりもしました。ヨーロッパに太陽暦をもたらしたのはあの有名なシーザー(カエサル)らしいです。エジプトですでに使われていた太陽暦(恒星暦)をギリシアに持ち帰ったということです。エジプトでは1年周期でナイル川が氾濫し、これが農業を行うために重要だったことから、早くから月ではなく、太陽とその他の星を基準にした、1年を正確に知ることのできる暦が発達していたのです。
 日本は明治時代にやっと太陽暦に切り替わったので、ずいぶん遅いわけですが、旧暦でも単純に陰暦を採用していたわけではなく、何度も改良して、最終的には、太陽太陰暦という1ヶ月の長さは月から、1年の長さは太陽からという良いとこ取りをしたものを使っていました。しかし、細部にずれが生じて、補正をするのも大変だし、諸外国との共通性の問題もあって切り替えることにしたんでしょう。こんなに永い間、陰暦にこだわったのは、日本人が月が好きだったせいと考えるのは私の考えすぎですかね。
 最後に、一週間の日曜日から土曜日までの呼び名の起源を知っていますか。これは太陽の周りを回る惑星からきているそうです。太陽から近い順に、水、金、(地)、火、木、土、天、海、冥というやつですね。これを使い始めたのは、驚くべきことに古代バビロニア人だそうです。バビロニア人は天の星を観察し、ひときわ明るく、他の星と違う動きをする星がいくつか存在することに気がつき、これを神格化して、自然界を司る神の名前を与え、図案化しました。インドの曼荼羅のようなものでしょうか。この並び順に曜日を決めたらしいです。肉眼ですから、土星までしか見えなかったのでしょうが、惑星と他の恒星の動きの違いを、正確に認識することがこの時代にできたことは、驚異的といわざるを得ませんね。
 このように、暦は、天文学と深い関わりを持ち、また、宗教的文化とも切り離せない一面もある奥深いものです。気が向いたら、秋の夜長に勉強してみてはいかがでしょうか。





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最終更新日  2005年11月09日 19時10分23秒
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