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2005年12月11日
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カテゴリ: 映画・テレビ

 しかし、私の世代では、八犬伝といえば、夕方テレビのNHKでやっていた人形劇です。多くの子供たちが夢中になって、この時代劇ものの人形劇を見たものです。NHKならではの撮影技術もありますが、なにより、人形浄瑠璃という日本の伝統芸能に裏打ちされた人形繰りの技術は、子供のみならず大人の鑑賞にも充分耐えうるものでした。また、エンディングの坂本九さんの「夕焼けの空を君は見てるか~」という歌もちょっと切なくて泣かせてくれました。
 しかし、正直なところ、ストーリーはまるで覚えていないのです。私は途中から見たこともありますが、あの長い物語を1回も欠かさず全部見た人はほとんどいないのではないでしょうか。ついこの間まで犬塚信乃が主役で物語が展開していたのが、何回か見過ごして見たら、犬養源八が主人公に代わっていたりして、ストーリーの全体像が見えません。で、あらためて調べて見ると、やっぱり、謎が多い物語です。まず、物語の発端として、安房滝田の国の領主、里見義実が、隣国の領主をたぶらかし悪政を布いていた玉梓という悪女を処刑します。玉梓は里美家に恨みを持って死んでいきます。そして物語のキーワードである犬は、伏姫の愛犬、八房の事ですが、八房は実は玉梓の生まれ変わりだというのです。その後、他国との戦争で負けそうになった里美義実は、冗談で八房に、敵の大将の首を取ってきたら伏姫を嫁にやると約束したところ、本当に首を取ってきてしまい、八房は、伏姫を連れて城を出て、山にこもってしまいます。そして伏姫は八房の気を受けて身ごもってしまい、伏姫は畜生の子を身ごもった事を恥じて自害してしまいます。このあたりまでは、八房が玉梓の生まれ変わりであることに納得できます。しかし、なぜ、里美家を再興させようとする剣士の名前に犬が付くのか、死後も伏姫は、八房を従えた姿で登場しますし、伏姫の死の原因となったのは八房でありながら、善と悪のどちらかといえば、善として描かれているようです。さらに、「玉梓が怨霊」というのも登場して、もうわけがわからなくなってしまいました。なんでも28年間も書き続けたらしいですから、もしかしたら、作者の滝沢馬琴もわけわからなくなってたりして。
 この物語の撮影フィルムやビデオは、今ではほとんどが失われているそうです。再放送はもうできないわけです。伝統芸能と古典文学の融合した日本の芸術の粋といってもいい作品だけに、残念なことです。





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最終更新日  2005年12月11日 19時35分15秒
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