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2005年12月16日
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紙

カテゴリ: 文明・文化

 古来から紙は文明を支える大切なものです。紙が生まれる以前は、粘土板や動物の皮などさまざまな物に文字を記していましたが、大量の情報をストックするためには紙の方がはるかに便利であり、紙は、人類が高度な文明を持つために不可欠なものだったのです。人類は、数千年前のエジプト文明のころから生物学的にはほとんど進化していません。そんな人類が、空を飛んだり月にまで行ったりできるのは、知恵の蓄積という文明の要素のおかげ、ひいては紙のおかげと言っても過言ではないのです。
 紙のルーツは、古代エジプトでナイル川のほとりに自生する葦のような植物のパピルスの繊維を並べてたたいて乾燥させ、シート状にしたもので、パピルスがペーパーの語源だと言われています。現在の紙は、木材の繊維(パルプ)で作りますが、日本にはそれとは一線を画す伝統的手法で作られる紙があります。そう、和紙です。和紙の原料は、主なものはコウゾ、ミツマタ、ガンピです。どれも里山に自生する低木で、皮の繊維を使います。原料によって性質の異なる紙ができます。変ったところでは、笹や稲を使ったものもありますし、最近、環境にやさしい植物として注目されているケナフを使う試みもされているようです。和紙は日本中の各地に産地がありますが、特に有名なのは土佐和紙でしょう。土佐の和紙でミツマタを原料にしたものは、一万円札にも使われ、世界でもっとも美しく丈夫な紙幣と評価されています。実際、プラスチックを染み込ませたりした特殊な洋紙を除けば、和紙は、比類ない耐久性を持っており、吸湿性や保温性、独特の風合いなど実に魅力に富んだ紙です。最近では照明器具のシェードや建築内装材にも使われるなど、用途が広がっています。
 和紙は、最近では機械漉きもあるようですが、やはり手漉きがふさわしいように思います。手漉きで和紙を漉くのは職人の技が必要で、私も一度体験したことがありますが、均一に薄く漉くのはとても難しいです。また、漉く作業の前に、原料から繊維を取り出すために、蒸したり、冷水にさらしたり、乾燥させたり、大変な手間が掛かります。また、水を使う作業が多いのですが、厳冬期、水が冷たければ冷たいほど良い和紙ができると言われ、辛い仕事でもあります。昔の紙漉き職人たちは、辛さをすこしでもまぎらわせようと「紙漉き歌」を歌いながら働いたといいます。
 私は最近やって見たいことの一つに、和紙細工があります。和紙で、たとえばしおりとか、筆箱とか、はがき入れなどを作って、さらに、オリジナル商品として販売などできたら、楽しいだろうなあと夢想したりしています。





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最終更新日  2005年12月16日 19時32分45秒
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