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2006年03月05日
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テーマ: 日本文化(118)
カテゴリ: 日本文化
 最近、竹が見直されているようです。建築材料や工業製品の材料として注目されているのです。例えば高級外車の内装や、住宅の床や壁、パソコンのキーボードにまで広がっています。一時はプラスチックにその座を奪われ、少なくなっていた竹製品ですが、プラスチックにはない温かみがあり、日本人にとっては懐かしさもある竹が復権しているのは、日本文化への回帰のようで喜ばしいことです。
 竹は、古くから日本人となじみが深く、古くは古事記の時代、日本最初の物語である竹取物語をみてもそれはよく解ります。昔はいたるところに竹林があり、人々は竹を刈ってざるやかごなど、さまざまな生活用具を作りました。竹の食器などは特有のさわやかな香りがして、瀬戸物などにない良さがあります。
 竹は植物としてみた場合、かなり特異な特徴を持っています。あんなに高く成長する植物で、中空構造をもっているものは他にありません。また、非常に成長が速く、これは通常の植物が茎の先端部分のみに成長点を持つのに対し、竹は筍の時点ですでに全ての節に成長点を持ち、全ての節が同時に成長するため、ちょうどアンテナが伸びるように急激に成長できるのです。速いときには1日で120cmも成長するそうです。中空であることも成長が速いことの理由の一つです。かといって、スカスカではなく、非常に緻密な繊維構造を持っていて、同じ重さの鉄と比較すると倍の強度があるそうです。
 緻密な組織は水漏れしないので旅人の水筒にも使われました。また、熱にも強いので昔の農家では囲炉裏の上に竹で棚を吊り、魚や野菜などをいぶしたりしました。この竹の棚は何十年も経つとすすで黒くなり、わびたいい味がでるので、茶道の茶室に飾る一輪挿しなどに喜ばれました。
 竹を焼いて作る竹炭は、消臭効果が高く、その効果は木炭よりも優れています。また、人体に無害で食品に練りこんで黒い色を付けたりします。竹炭を焼くときに竹酢液という液体が副産物として採れます。この液は殺菌力が強く、農薬の代わりに使ったり、薄めて怪我をしたときの傷の殺菌などに利用できます。
 筍は言うまでもなく和食に欠かせない材料で、ヨーロッパには竹は生育していませんので日本独自の食文化です。また、筍の皮は、筍を守るため抗菌作用があり、昔は握り飯をこれで包んでいました。 
 このようにあげればきりがないほど役に立つ竹ですが、繁殖力旺盛な割には環境の変化には弱いようで、大きな竹林はなかなか見られなくなりました。竹が見直されているこの機会に竹林を保全する動きが広まってくれるといいなと思います。竹林のえもいわれぬ風情は、どこか日本人の心に語りかけてくるものがあるように思うのです。







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最終更新日  2006年03月05日 18時16分22秒
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