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2006年03月23日
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テーマ: 日本文化(118)
カテゴリ: 日本文化
 梅干は、日本と中国ではありふれた食品ですが、世界的にはとても変な食べ物と思われているきらいがあります。寿司や刺身や天ぷらは好きだけれど梅干は無理!という外国人は多いようです。
 梅干は、漬物の一種ですが、「土用干し」といわれる天日で干す工程があるのが普通の漬物と違っています。梅の木は果樹であり、梅の実は果物であるはずなのですが、青酸という毒が含まれていて生で食べることはできません。梅の実は青いうちに収穫され、梅干にしたり、梅酒にしたりともっぱら加工用として栽培されています。加工すると特に解毒を意識しなくても不思議に毒は消えてしまいます。
 昔は梅干は家庭で漬けるもので、家ごとに味が違って面白いものでした。小粒でさらっと乾いたタイプや大粒でしっとりしたタイプなどそれぞれの家庭の流儀で、家庭の数だけ梅干があったものです。万葉集や百人一種にも梅は頻繁に登場しますので、奈良・平安の時代には栽培されていたと思いますが、梅干は保存性の良い食品ですから、兵糧として戦国時代の必需品になりました。梅干の保存性は驚異的であり、最古のものでは400年以上前のものが今でも食べられる状態で現存しています。近世では戦後の食糧難の時代に、庶民のご飯やお弁当のおかずとしてずいぶんお世話になりました。料理の材料としてもピリッとした酸味が料理にアクセントを付けてくれるものとして大切です。某グルメコミックで紹介されていたものですが、日本酒で梅干を煮て、梅干の香りと味を移したお酒をしゃぶしゃぶのタレに加えるととても美味しいです。
 梅干に含まれるクエン酸は殺菌効果や疲労回復効果があり、さらにカルシウムの吸収を助ける効果もあることも解っています。最近の人はそんなに梅干を食べることは無いようですが、伝統的な食品だし、健康にも良いとなればもっと食べてもらいたいですね。

最後に梅を題材にした歌を2首ほど。


  「春もやや けしきととのう 月と梅」
              松尾芭蕉

  「梅一輪 一輪ほどの あたたかさ」
              服部嵐雪(はっとりらんせつ)





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最終更新日  2006年03月23日 19時30分14秒
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