先日、新聞で気になる記事がありました。「ロハス」という言葉は聞いたことがある人は多いと思います。「健康で持続可能なライフスタイル」を意味する言葉で、Lifestyles of Health and Sustainability の略語です。この「ロハス」という言葉がようやく自由化されたという記事でした。どういうことかというと、この言葉をありとあらゆる商品分野で登録商標にしてしまった会社があるのです。登録商標にされてしまうと宣伝文句等に他社はこの言葉を使えなくなり、使いたい場合は使用料を払わなければなりません。このため、企業の多くや公共のメディアなどはこの言葉を使わないようにしたので、「ロハス」はいまだにいまいちの普及度です。この言葉は90年代のアメリカで生まれた言葉らしいのですが、日本にやって来たのは4年くらい前です。健康と環境を大切にするというスローガンは現代人のライフスタイルとしてとても素晴らしいものであるのに、こういった企業のお金儲けの手法がこの4年間この言葉の普及を遅らせてしまっていたのです。登録商標権を持つ企業が、ようやく使用料をとるのをあきらめ、普及度を上げる決断をしたことで、「ロハス」の「自由化」となったのです。 こういうことは今回が初めてではなく、「平成」が決まった時も平成の名を冠した登録商標を出願する人が我先に特許庁に訪れましたし、野球で阪神が優勝確実になった時に「阪神優勝」という登録商標を出願し、却下された人もいましたね。そもそも、自分で考えたものでない言葉や単語の組み合わせを登録商標として申請できてしまうことが問題だと思います。また、現実にその商品を作る・販売する予定はないのに、こうした使用料を取ることだけを狙った登録商標は認めるべきではないと思います。本来、登録商標は、最初にその商品名を考えた人の権利を保護するためのものであるはずです。商品を作る・販売する予定がないと客観的にどう判断するかは問題ですが、一度にありとあらゆる商品分野で登録申請するなどという行為であれば明らかに使用料目的なのですから、なんとか法律を整備して制度の正常運用をめざしていただきたいと思います。本来素晴らしいものが、こういった経済のちょっと暗い部分によって社会に普及し、人々の役に立てないのはもったいないと思うのです。