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皆さん、こんにちは。最近のロシア自動車市場、ニュースを追うたびに時代の流れというか、価値観の逆転現象みたいなものを感じませんか?
なんと今、中国の自動車大手・奇瑞汽車(Chery Automobile)が、ロシア市場に向けて新たなクロスオーバーSUVを投入するそうです。その名も 「Jaecoo J6」。
で、そのプロモーションがなかなか挑戦的というか、思わずコーヒーを吹き出しそうになるレベルなんですよ。なんと 「このJaecoo J6は、同クラスのどんな日本車よりも“頭一つ抜けて優れている”」と豪語しているらしいのです。
…はい? 頭一つ抜けてる? どこの次元で?
もちろん、私たち日本人としては反射的に「何を寝ぼけたことを…」と思ってしまいます。ホンダのヴェゼル? トヨタのヤリスクロス? はたまたマツダのCXシリーズ? あらゆるライバルを思い浮かべながら、その「頭一つ分の差」の根拠を想像してしまいます。
でも、ここで我々は冷静にならなければいけません。なぜなら、今のロシア市場には、それらの日本車が 公式にはほとんど存在しないからです。
そうです。Jaecooのこの強気な発言は、いわば「 いない相手にケンカを売る」という、ある種のヤケクソにも似た、または誰も反論できないことを利用した、極めて戦略的なマーケティングと言えるでしょう。まるで、自分より大きな相手が全員休憩中だからといって、広場の真ん中で「俺が一番強い!」と叫んでいるようなものです。
ロシアの自動車メディアによると、このJaecoo J6、ロシア市場専用に色々と手を加えているらしいですね。ベースはCheryのモジュラープラットフォーム「T1X」を使用。サスペンションは前マクファーソンストラット、後ろはマルチリンクと、形式だけ見ればなかなか本格的です。
パワートレインは2種類。まずは1.5リッターターボ(147馬力)に6速DCT、そして前輪駆動。そして後から登場するであろう上位モデルは、1.6リッターターボ(150馬力)に7速DCT、そして なんと四輪駆動も設定される予定だとか。
価格は約230万ルーブル(約360万円)から。装備もかなり充実していて、デュアルゾーンエアコン、パノラマルーフ、さらには運転支援システムまで搭載されているというのです。
気になる方は、実際の走行映像や内装の質感をこちらの詳細レビューでチェックしてみてください。→ Jaecoo J6 実車インプレッション
見た目もなかなかシャープで、写真で見る限り、所有欲を満たす雰囲気は十分にあります。一昔前の「とりあえず作ってみました」的な中国車とは明らかに違う、洗練されつつある印象です。
ただ、ここで少し現実に戻りましょう。このクルマが「どんな日本車より優れている」というのは、あくまで比較対象がいないからこそ言えるジョークのようなものです。もちろん、実際に日本車が再上陸したら、比較されるのは間違いありません。
日本車が長い時間をかけてロシアの厳しい環境で勝ち取ってきた信頼というものは、そう簡単に覆るものではありません。ロシアのタクシー運転手が今でも「やっぱりトヨタだな」と呟くのを、私は何度も聞いたことがあります。
Jaecoo J6は、今のロシア市場ならではの、ある意味で 「真空状態を楽しむクルマ」かもしれません。
「日本車がいた頃はさ…」という思い出話に花を咲かせつつ、目の前にある新しい選択肢を、ちょっとした遊び心で試してみる。そんな軽いノリで付き合ってみるのも、今の時代の面白さではないでしょうか。
もちろん、もし本気で日本車と張り合うつもりなら、我々日本の自動車ファンとしては「ふむ、面白い。それじゃあ、その“頭一つ分”ってやつを見せてもらおうか」と、温かい目で見守ってあげるのも一興です。
いずれにせよ、このクルマの一番の笑いどころは、「同クラスの日本車」と堂々と比較して、誰も反論できないことにあるのかもしれませんね。
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