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テーマ： 相撲(2077)
カテゴリ： スポーツ
一方、立浪一門の大島親方（元大関旭国）が落選した。立浪一門からは大島親方と友綱親方（元関脇魁輝）の現役理事２名が立候補しており、基礎票は２０票。大島親方の得票が８票、友綱親方の得票が１０票だったことから、大島親方へ投票すべき立浪一門の票が２票、貴乃花親方に流れたようである。
では、貴乃花親方が得た１０票のうちもう１票はどこから流出したものか。それは以前に所属していた二所ノ関一門からのものである。二所ノ関一門では二所ノ関親方（元関脇金剛）と放駒親方（元大関魁傑）の現役理事が再選を果たしたが、得票数はどう数えても１票足りない。
さて、貴乃花親方だが、旧態依然とした日本相撲協会にあって新しい風となることができるのか。答えはＮＯである。１０人の理事は一門の利益代表として推薦を得て選出された親方ばかり。年功序列が絶対である古い相撲界の体質の中で、先輩を押しのけて立候補した３７歳の貴乃花親方への風当たりは想像以上に厳しいものであろう。後日、分掌発表が行われるが、閑職への配置となることが予想される。１０票を得たとはいうものの、公に支持を表明したのは６名の親方のみ。この６名も二所ノ関一門から破門に近い形で一門を離脱している。
それでも、古く大きな組織の中で一人でもがく貴乃花親方はたいしたものである。組織に所属する人間ならわかると思うが、大きな組織の慣習や旧態依然としたシステムを変えようとすることは並大抵のことではない。結果的に変わらなくても、変えようとするだけで大変なことなのである。
さて、この選挙結果を関係者はどう評価するのだろう？一気に一門制度崩壊ということにはならなくても、緩やかな変革が訪れるのであろうか。あるいは貴乃花親方は冷や飯を食い続け、何も変わらない大相撲界が細々と存続していくのであろうか。
これからの動向に注目したい。
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