<データに見るILの特徴 1:投高打低>
NPBと比べた場合、まず投高打低であることがILの特徴としてあげることができます。
アイランドリーグ全体の打率を計算すると、.244
(注1)。これをほぼ同数の試合を消化したNPB(注2)の各チームと比較すると、 セリーグではヤクルトの.249を下回る最下位、パリーグでは楽天の.233を上回るだけ
という状態です。
同様に各チームのホームラン数を比較するとそれぞれのリーグの最下位は 阪神29本(39試合消化)、楽天19本(37試合消化)
。ILトップの MP
で11本、 4チーム合計でも阪神と同数の29本
ですから、かなり少ないと言えます。
まず原因として考えられるのは、相対的に見て(残念なことですが)相対的に打者のレベルが投手のレベルより低いのではないか、ということです。もちろん逆に投手のレベルが高い、とも言えますが中期以降の各チームの打撃陣の奮起を期待して、あえてこう表現します。
しかし他にも原因として考えられるのが、 打者が不慣れである
ということです。
まず投手に慣れていない。当然初めて対戦する投手ばかりですので、相手投手の球種、スピード、曲がり方、組み立ては対戦して初めてわかるものです。もちろん相手チームの投手を研究するスコアラーも(たぶん)いないので、事前に研究することもできない。そもそも(個々の選手の能力としては必要ですが)独立リーグという性格上、そこまでチームとして研究する必要はないと思われます。
もうひとつは木製バットに慣れていない。例えば選手の 最終経歴が高校である野手は15人
います。これはあくまで経歴上のことで、その後特定のチームに属さずに木製バットを練習で使ってきた選手も多いと思います。一方 社会人野球も以前は主に金属バットを使用
していました。(都市対抗野球では2002年度から木製バット。現在も大会によって金属バットを使用している。)
各チームおよそ36試合消化し、8月は連日試合があります。慣れてくれば今後は打撃陣も一層活躍してくれると思います。そしてその姿がNPBのスカウトの目に留まり、 より多くの選手がドラフトにかかることを期待したいものです。
注1:アイランドリーグ全体の打率の算出方法
「データ・ラボ」の打率と安打数より、(安打数)÷(打率)で各チームの打数を算出(端数は小数第1位を四捨五入)し、4チームの合計安打を合計打数で割って算出。
注2:NPBのデータ基準日
セリーグは5月15日、パリーグは5月10日終了時点でのデータ。今後も「ほぼ同数の試合を消化したNPB」を使用する場合は、基本的にこのデータを使用します。
なお、各チームの消化試合数は以下の通り。
セリーグ 中日38 ヤクルト35 巨人38 阪神39 広島36 横浜35
パリーグ 西武 38ソフトバンク39 日本ハム36 ロッテ36 オリックス36 楽天37