錦小路草子

錦小路草子

2004年11月27日
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カテゴリ: 美術展
今日は「京の名工展」に行こうと思っていたのですが、それは明日の午前に行くことにして、大阪天王寺の大阪市立美術館へ行ってきました。来年開催される愛知万博にちなんで企画されたのだと思いますが、「万国博覧会の美術」展、すっごく良かったです。19世紀、ロンドンやパリで開催された万国博覧会へ日本から出品された工芸品の数々と、地元フランスの出品作品などが展示されていたのですが、2メートル近い花瓶から数センチの大きさでミリ単位の金工細工のコオロギまで、平均的な美術展の2~3倍はあろうかという展示品の数でした。しかも、どれもこれも開国して間もない日本が西洋列強に肩をならべようと、日本の威信をかけて出品した作品群だけに、ため息が出そうな素晴らしいものばかり。蒔絵や七宝、有田焼なども良かったですが、個人的に金工細工の作品に特に目を奪われました。まるで灯篭のように大きな香炉、生きているかのような鷹、今にも動き出しそうだと思ったら本当に動く(関節が可動できる)龍などなど、これだけのものを作れるようになるにはどれだけ修行すればいいのか(何十年修行しても無理かも)、気が遠くなりそうです。友人も「こんなもん見せられたらジャポニズムも起こるで」と言ってましたが、ほんとうに神がかり的な作品もありましたので、そのとおりだと思いました。日本人はこれだけの素晴らしい工芸品の数々を生み出した日本の伝統・技術・文化を誇りに思っていいと思います。でもそれと同時に、これらの素晴らしい技術とセンスを持っていた先人たちに恥ずかしくないような日本人にならなければいけないとも思いました。現代の日本は芸術分野よりも工業分野で「ものづくり」の才能を開花させ、先進国になったのだと思いますが、かつて世界中の人々を感嘆させたであろう、陶、漆、織、金工などの伝統的な工芸分野は廃れつつあるのは非常にもったいないことだと思います。これらが廃れてしまうのは日本だけでなく世界的な大損失じゃないでしょうか。例えが悪いかもしれませんが、私が億万長者だったらプロ野球チームを買うより、今回の展覧会に出品されたような工芸品を作れる作家さんたちのパトロンになりたいです。
明治の匠の技にすっかり酔いしれた後、モスバーガーで「匠」を食べようと思ったら、時間が早くてまだ売ってなかったので普通のライスバーガーを食べて、京都に帰りました。そして、「きものクリニックキャンペーン」の案内状をもらっていた「京のきもの屋・四君子」さんに行きました。11/26~11/30の間、丸洗い+プレス加工が通常価格の半額近いお値段になっていて、長襦袢が3000円、小紋・紬が3500円などなど。しかも、お一人様1点目に限り「何でも2000円」なんです!ちょうど実家の母から借りてきた白地に絵羽模様の羽織と、先日の弘法市で買って23日のオフ会に締めて行った袋帯の2点を持って行きました。案内状には羽織や帯の丸洗い加工の値段は書いてなかったのですが、どちらもキャンペーン価格は3500円でした。羽織は全体的な薄汚れと、あちこちにシミがあるので、とりあえず丸洗いしてもらって、それでも取れなかったシミについては、見積もりだけしてもらって、丸洗い加工の仕上がりを見てから染み抜きもしてもらうかどうか決めることにしました。帯のほうも丸洗い加工後に、タレの部分やお太鼓の部分の糸ツレを直してもらったらいくらになるのか、見積もりだけとっておくことにしました。羽織や帯を見てくれた悉皆屋さんと思われるお兄さんも、お店の店員のおばさんも、羽織のときは何も言わなかったのに、帯を見せたら「これはええ帯ですね~」と口々に言い出し、悉皆屋のお兄さんはあちこちチェックして「本袋帯ですね~。これは織るの難しいんですよ。今は数少なくて、珍しいもんですわ~」とけっこうマジで感心されていて、店員のおばさんまで「ほんまええ色の帯ですねえ」と褒められてしまいました。羽織の染み抜きはその場でぱぱぱっと見て「だいたい7000円くらいかな」と概算額を言ってくれたのに、帯の糸ツレ直しは「これは持って帰って見てもらわないと・・・」と言葉を濁され、いつのまにやら店長らしき、少々強引そうなおじさんもやってきて「帯芯が浮いてるようやし、プレス加工するより、もっかい帯芯入れなおして仕立てなおさはったらどうです」とか、「ドライの丸洗いとは別に、京の水洗いというのがあるんですが、そっちはどうです?」と更に高度な丸洗い加工まで勧められてしまいました。そこまで手(というかお金)をかけるつもりはないので「とりあえずどちらも普通の丸洗い加工していただいて、仕上がりがもひとつやったら、しばらく使ってまた汚れたときに、ええ加工をお願いしに来ますわ」ということで収めました。なんか、お店の人が帯ばかりちやほやするので、母の羽織が可哀想になってしまいました。でもたぶんお店の人は帯も母のものだと思っておられると思います。お店の人には「弘法市で5000円」とは言わないで、そう思い込んでもらっておくことにします。ちなみに今回のキャンペーンでは「仕立て替え加工(洗い張り+トキハヌイ+仕立て)のキャンペーンもやっていて、長襦袢が18000円、小紋・紬が29800円でした。「京のきもの屋」さんは私のHPのお気に入りリンク張ってますので、興味のある方はそちらで電話番号やメールアドレスがわかると思いますし、問い合わせてみられたらどうでしょうか。
お店のPRもしつつ、ちょっときついことを言わせてもらうと、お店の店員さんや店長さんの接客は、えり善さんのほうが上だと感じました。何よりこちらの店長さんはスーツ姿でしたし、それほど強烈ではなかったものの「買わせたい!」というオーラが出てまして、私も「う、危ない!」と感じました。店員のおばさんは流石にきれいに着物を着ておられましたが本袋帯が珍しいということも、軍配マークがどこの織屋のマークかもご存知ないようでした。でもまあ、町屋な雰囲気も受けてけっこうマスコミにも取り上げられるお店ですので、たぶんそれほど悪質なお店ではないと思います。





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最終更新日  2004年11月29日 00時02分29秒
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