死ぬまでうたたねブログ

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2005.07.28
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カテゴリ: 漫画
杉浦日向子著。ちくま文庫。解説夏目房之介。

諧謔にあふれた著作の多い日向子さんの作品の中で、哀切というか人と人との別れを主題に扱ったものが多い短編集。

ピンとこない人はこない作品が多いかもしれない。


オススメを一つあげるなら一番最後の「吉良供養」。

ご存知「忠臣蔵」の討ち入りを吉良側の目線で書いたもの。

ほぼドキュメンタリー。

よくこんな記録が残ってたなと思うのですが、

どの部屋でなんと言う名前の家来でどのくらいの給料をもらっていたものが、どんなふうに斬られて、負傷、又は死亡したのかということを仔細に書いてある。

美談として書かれる忠臣蔵だが、全く無防備だった吉良側からすれば、寝耳に水の大量殺戮。



最後に「赤穂主従の墓所泉岳寺も大そうな景気だが、片や吉良家の「忠臣」は、その埋骨の地点さえわからない。曰く 大義悉くを滅す と」


私の知識ではどちらがどうということもできないし、する必要もないと思うのですが、それはさておき、こういうものを漫画して、しかも面白く読めるところがすごい。

どんなドラマよりも討ち入りの場面がリアルです。

15才の茶坊主は「子供だから」と斬られずにすみそうだったところを、忠義を立てて応戦したために斬られてしまったとか。


「私は菓子蝋燭の役人ですからどうぞ命だけは…」と命乞いした者がいて、その蝋燭のために邸内は明るくなり、討ち入り陣もつまみ程度に菓子を頂いたらしい。
そのことを書いたコマの横に小さく「ヒナコ談もし自分が当事者ならばさしずめこんなだらふと思ふ」と書く日向子さんが可愛い。






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Last updated  2005.07.29 17:21:59
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