死ぬまでうたたねブログ

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2005.07.30
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カテゴリ: 漫画
杉浦日向子著。新潮文庫。1988年文春漫画賞受賞作品。


川柳にちなみながら江戸っ子の生活を活写。


「屁をひって おかしくもない 一人者」
「ほれたとは 女のやぶれ かぶれなり」
「こわい顔 したとて高が 女房なり」
「くどかれて あたりを見るは承知なり」
「あいさつに 女はむだな 笑ひあり」

このあたりは現在にも通じるおかしさですね。次にあげるものは江戸の風俗を知らないとちょっと解読が難しい。

「寒い時 おまえ鰹が 着られるか」

 そのべらぼうを買ってみせるのが江戸っ子の粋。女房を質に入れてでも買いたいものでありんした。
 そんなわけで、これは冬物の服を質に入れて初鰹を手に入れようとする主人に意見する奥さんの一句なわけです。


「死なぬかと 雪の夕べに 下げてくる」
→寒い時期は鍋物。鍋の材料でおそろしいものといえばやっぱり河豚なわけで。「おそろしき ものの喰いたき 雪の空」という句もあり。


「紅葉見と 聞いて内儀(おかみ)は 子をさずけ」
→紅葉見の符号と言えば吉原遊郭。吉原とほんの目と鼻の先に紅葉の名所正燈寺があることから。「ほんとに紅葉見に行くんなら、この子も連れてってあげなさいよフフン」と奥さんは意地悪をしているわけで。


「二日の夜 浪のり船に 梶の音」
→句の世界で一日と言えば一月一日、二日と言えば一月二日、三日と言えば一月三日ですが、正月二日の行事としては年始・初荷・鳥追い・初夢の他に姫始めがあるんだそうです。私は知りませんでした。
梶の音だから「ぎいっ…ぎいっ…」ってわけですね。
そんなわけでちょっとエッチな句です。


今でも共感できるような男と女の句や、日常のささいなことを詠んだ川柳を、日向子さんが風情を持って漫画化。



「百物語」や「百日紅」よりも江戸の庶民が身近に感じられて読みやすいです。

日向子さんはやっぱり短編の名手です。
若い人には渋く感じられるのかな??





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Last updated  2005.07.31 00:06:04
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のへぴょん@ 同意! 確かに・・・季節のご挨拶に拘りつつ、 …

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