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2005.10.28
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カテゴリ: 株式投資
2005年10月28日

日経新聞が、また、やってくれました。

最近、日経新聞の業績面では、ぱっとみて、違和感のある記事が多いのですが、この10/27にも、事実誤認ではないかと思われる記事が掲載されました。

今回のテーマは「ペイントハウスの2005/8期決算の債務免除益の計上タイミング」です。



以下、ちょっと長くなりますが、引用します(漢数字を算用数字に変えるなど、内容に変化がない範囲で文章を改変しています。)

日経新聞 2005年10月27日

---引用ここから---

債務超過を解消ペイントH発表 前期



同社は8月に社債権者集会を開き、横浜地裁から認可決定を受け、10月21日に社債管理会社であるUFJ銀行と債務一部免除の和解契約を締結したとしている。



ジャスダックが会計士協と協議 債務免除益計上受け

ジャスダック証券取引所は26日、企業会計原則に照らしてペイントハウスの債務免除益は05年8月期には計上されるべきではないとの考え方を発表した。企業会計原則では「未実現収益は当期の損益計算に計上してはならない」などとしていると説明した。

日本公認会計士協会など関係機関と会計処理を協議し、05年8月期有価証券報告書を確認して債務超過による上場廃止基準に該当するか判断する。引き続き管理ポストに割り当てる。

---引用ここまで---



私は、この文章に違和感を覚えました。

なぜか?

それは、ちょっと後回しにして(^^)、今度は、ジャスダック証券取引所の発表資料を見てみましょう。

ジャスダック証券取引所 平成17年10月27日発表資料

---引用ここから---

前略



同社は、平成17年10月29日に「平成17年8月期(連結・単独)業績予想および特別損失に関するお知らせ」の開示を行った。同開示資料中において、同社は、「平成14年3月25日に発行した本社債に関して約117億円の債務免除を受けたことにより当期利益を計上し、債務超過を解消いたしました。」旨公表している。

一方、「企業会計原則」では、「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない。ただし、未実現収益は、原則として、当期の損益計算に計上してはならない。」としており、当取引所としては、本原則から、当該債務免除に関する利益は、平成17年9月期に計上されるべきものではないと考える。

当取引所としては、同社の平成17年8月期有価証券報告書を確認し、株券上場廃止基準第2条第4号(債務超過)に該当するかどうかを判断することとなるが、今後の状況いかんによっては、株券上場廃止基準第2条第4号(債務超過)に該当するおそれが生じるため、投資者に対する注意喚起を行うために、平成17年10月26日から監理ポスト割当理由を追加するものである。

なお、当取引所としては、同社の会計処理の適正性については、関係機関と協議してゆく方針である。

---引用ここまで---



日経新聞は、何を考えてこの挿入をしたんでしょうか?



一般的には、日本公認会計士協会は、特定の事案について会計上の判断や意見を述べることはありえません。



もちろん、一般論としての会計上の判断を示すことはあります。例えば、実務指針の公表はまさしくこの一例ですし、FAX・口頭等で一般論としての会計上の判断の回答を行うこともあるようです。また、監査が適切に実施されたかどうかを評価する一環として、監査上行われた「会計上の判断」について事後的に評価することもあるかもしれません。

ただ、個別事案について事前照会をして日本公認会計士協会が回答をくれる、ということはありえません。

だって、それをしてくれるんなら、担当会計士は必要ないですから(^^)。

不安な処理は、日本公認会計士協会に照会すれば答えてくれる・・・、しかも、責任も日本公認会計士協会がとってくれる・・、こんな世界なら、公認会計士ほど楽な商売はないかもしれません。



ということで、ジャスダック証券取引所と日本公認会計士協会が直接、個別事案について正しい処理か、正しくない処理かの話をする、ということはあり得ない気がします。そんなことをしても、きっと、「一般的にはこうだけど、個別事案については担当公認会計士に聞いてください」と言われるのがオチだと思います。



ということで、今回の事案の場合、ペイントハウスの財務諸表について、最終的に意見を出すのは担当公認会計士ですから、「会計処理の適正性」についてジャスダックが協議をする相手は「担当公認会計士」しかあり得ないと思います。

もしくは、法律的に債務免除がいつ行われたか、ということを検討するために「関係機関」と協議するかもしれませんが、その「関係機関」は、弁護士のような法律専門家になると思いますので、この場合も、日本公認会計士協会ではないと思われます。



ということで、関係機関(^^)から出ている各種資料を総合すると、日経新聞の「ジャスダック証券取引所と日本公認会計士協会など関係機関と会計処理について協議」という文章は、限りなく誤報に近い記事だと思います。

原文
http://blog.exinfo.biz/archives/2005/10/post_56.html

IT会計士宣言

投稿者 mh1 : 2005年10月28日 22:39





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最終更新日  2005.10.30 17:49:27


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