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『ゴジラ』第1作の30年ぶりのリメイク。とはいっても、内容はほとんどかぶっておらず、リスタートと言ったほうがふさわしい。結果は「まだ1作目の忠実なリメイクのほうが、よっぽどマシだった」 まずストーリーがまだるっこい。政府の動向、外国の干渉、人間ドラマを織り込みすぎて、一本筋が通っていない。現代社会に怪獣が登場した場合のリアルなシミュレーションを行いたかったのか、と思うと、弁当箱を逆さにしたようなダッさいデザインの秘密兵器「スーパーX」が登場してズッコケる。 「早く終わってくれないかな~」と思っていると、ようやく特殊な音を使ってゴジラを三原山の噴火口へとおびき寄せる。ここも緊迫感のない演出に閉口。『対メガギラス』のブラックホール砲におびきよせる演出が神に見える… やがて火口に落下するゴジラ。それを見て涙する関係者… なぜ? 敵(感情も持たぬ単なるモンスター)に感情移入するとは理解不能。街を壊し、罪もない国民を大量に死に追いやったバケモンが退治されたのに、なぜ喜ばん! 万歳しろよ!!ゴジラのせいで死んでいった人の遺族感情を、もう少し考慮したラストにして欲しいよなあ… いずれにせよ最後をメロドラマ調にするのは製作意図が狂っている。 印象に残ったのは、ゴジラに説教する武田鉄矢。この作品の唯一のみどころ。劇場にて鑑賞監督 橋本幸治田中健/沢口靖子/宅麻伸/夏木陽介/武田鉄矢/石坂浩二ゴジラ(1984年度作品)【Blu-ray】 [ 小林桂樹 ]価格:2,887円(税込、送料無料) (2024/12/4時点) 楽天で購入
2024/12/04
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『スペース・コブラ』の寺沢武一の原作をOVA化。 近未来の東京で、私立探偵のゴクウが悪の罠にかかり殺されそうになる。九死に一生を得た彼は、世界中のコンピュータと接続できる左眼と如意棒を、謎の人物から授かる。 マッドハウスだけに作画はさすが。『コブラ』と異なり、ストイックするぎる主人公なので、痛快さには少々欠く。敵のボスとその手下の殺し方が同じ方法なのは、ネタの使いまわしみたいでいただけない。 特筆すべきは、主人公ゴクウの声を担当したのが松田重治という点。「ひらけポンキッキ」のムックの声である!レンタルビデオにて鑑賞監督 川尻善昭 松田重治/小山茉美/若本規夫/家弓家正/永井一郎 MIDNIGHT EYE ゴクウ HDリマスター【Blu-ray】 [ 寺沢武一 ]価格:6,249円(税込、送料無料) (2024/11/16時点) 楽天で購入
2024/11/16
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数ある「クレヨンしんちゃん」(以下「クレしん」)映画版のなかでも、あえて本作をチョイス。理由は、「モーレツ!オトナ帝国」「アッパレ!戦国大合戦」の流れで大人向けになった「クレしん」映画を、本来あるべき「コドモ映画」に回帰させた作品だから。 個人的には「オトナ帝国」は大好きだなのが、大人が楽しむ作品になってしまっているのが本末転倒。「戦国大合戦」は、もはやしんのすけが存在せずとも成立する内容で「クレしん」映画にする意味がないし、悲劇的ラストも鼻について、自分の「二度と観ない映画リスト」の筆頭だ。 さて、本作「ヤキニクロード」がすばらしいのは、すがすがしいまでの「土着性」と「矮小なテーマ」。ストーリーは、夜に焼肉を食べる予定の野原しんのすけ一家が、熱海にアジトを持つ謎の集団に追われるはめになり、予定通り焼肉を食べるべく、熱海まで乗り込んで敵のボスと対決するというもの。 「熱海」「焼肉」という単語だけで、もう傑作。こんな題材で映画一本作るだけで凄いのだが、小ネタもツボにはまりまくり。 敵幹部の堂ヶ島少佐は、どうみても『地獄の黙示録』のキルゴア中佐。登場シーンの背景ではナパームが爆発するし、ヘリ部隊を操り、おまけにサーフィン好き。ひろしに惚れるゲイのドライバーは、お騒がせ「ジー・オー・グループ」の大神源太がモデル。チェイス・シーンで、敵が操るのはセグウェイ。科学者でもある敵ボスの弟の顔は、スティーヴ・ブシェミ。敵ボスに至っては麻原彰晃。雑誌のインタビューでは、監督は「(「カリギュラ」の)ボブ・グッチョーネがモデル」と言っていたが、絶対に麻原入ってます。なにせボスが開発していたのが、思うがままに他人を洗脳できるヘッドギアだもんね。あと、一世を風靡した“タマちゃん”が、意外な形で出演するのが大爆笑。 時事ネタは古臭くなったものもあるが、テイストとしては『暗黒タマタマ大追跡』『温泉わくわく大決戦 』に近く(『暗黒タマタマ』は、東北に向かってオカマとキャバ嬢が追いかけっこする内容だったし)、アクションシーンも笑いも非常に充実している。子供はもちろん、大人も楽しめる作品なので、冬休みに親子でどうぞ。劇場にて鑑賞監督 水島努矢島晶子(しんのすけ)/ならはしみき(みさえ)/藤原啓治(ひろし)/こおろぎさとみ(ひまわり)/徳弘夏生(堂ヶ島少佐)/江原正士(下田)/皆川純子(天城)/真殿光昭(ドライバー)/石丸博也(白衣の男)/石塚運昇(ボス)映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード [ 矢島晶子 ]価格:1,710円(税込、送料無料) (2024/11/14時点) 楽天で購入
2024/11/14
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ノストラダムスの予言、ウパニシャッド哲学、そして卑弥呼伝説をからめ、神のメッセージを探る考古学者を描いたアドベンチャーOVA。 80年代のOVA特有の、ストーリー構成の甘さや作画の粗さはあるものの、世界の謎をまとめあげ、ひとつの解釈を下した点は賞賛できる。神の正体が巨大な芋虫(カブトムシの幼虫?)というのも、古代の蟲信仰を取り入れていて興味深い。が、アクション描写はたいしたことなく、予算と時間の不足を感じさせる仕上がり。とってつけたようなラストも余韻ではなく、疑問が残る。 声優は映画並に豪華で、声を聞いている分には満足できる。1987年9月2日 レンタルビデオにて鑑賞監督 奥田誠治津嘉山正種/藤田淑子/屋良有作/山本百合子/矢尾一樹/荘真由美/岩本紀昭/加藤精三/永井一郎/銀河万丈/二又一成【中古】クリスタル・トライアングル [DVD]価格:35,873円(税込、送料別) (2024/11/13時点) 楽天で購入
2024/11/13
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高千穂遙の原作を、安彦良和が監督・脚本・作画まで手がけたSFアクション・アニメ。“クラッシャー”という便利屋稼業を行うチームが、冷凍保存された令嬢を移送する仕事を引き受ける。が、その仕事では宇宙海賊が暗躍しており、彼らは想像を絶する陰謀に巻き込まれるというストーリー。 ストーリーが多少複雑で分かりにくいところもあるが、ドラマとアクションの配分も良く、クライマックスは宇宙警察艦隊まで登場して大戦闘シーンで盛り上げるなど、映画として非常に計算された脚本になっている点に感心。悪役側もワル度が高く、面白味が増している。 悪役キャラとの対決をラストまで引き伸ばしてフラストレーションがたまるアニメ作品が多いが、本作は、登場する悪役たちとの対決をバランス良く配置していて好印象。構図や動きも派手で、日本アニメ映画史に残る傑作といって良いと思う。 ラストでの宇宙海賊のボスの始末が、ハリウッド映画によくあるパターンなのが残念。が、さらに背後にいた黒幕は、きっちり処理されるので後味は良い。劇場にて鑑賞監督 安彦良和竹村拓/佐々木るん/小林清志/小原乃梨子/納谷悟朗/小林修/久米明/武藤礼子/大塚周夫/曽我部和行/渡部猛/長堀芳夫/弥永和子クラッシャージョウ Blu-ray BOX amazonクラッシャージョウ Blu-ray BOX(通常版)【Blu-ray】 [ 竹村拓 ]価格:16,014円(税込、送料無料) (2024/11/11時点) 楽天で購入
2024/11/11
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くまのぬいぐるみそっくりの異星人が恋の後押しをするファンタジー。 小心で繊細なアーティストのもとに、くまのぬいぐるみの形をしたエイリアン“くまちゃん”がやってくる。くまちゃんは主人公の恋人との仲をとりもとうと奔走する、というストーリー。 既に付き合っているカップルの危機を救うという展開なので、胸躍る展開も興奮も感じられない。オーソドックスだろうと、主人公が片思いの相手にくまちゃんの助けを借りて告白するまでの過程を描いたほうが、ずっと面白くなったと思う(ベタなギャグもふんだんに盛り込めたと思うし)。ジャズを中心としたBGMも、内容にそぐわぐチグハグ。くまちゃんの可愛らしさのみ印象に残る。レンタルビデオにて鑑賞監督 小中和哉草刈正雄/川合千春/風祭ゆき/冨永みーなくまちゃん VHS
2024/11/09
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東宝特撮映画の異色作の一本。BGMが、やたらバラエティ等で使用されることでも有名。 近未来。反乱を起こしたコンピュータの支配する島にサルベージにやってきた若者と、コンピュータとの対決を、巨大ロボットのアクションを交えて描く。 オープニングのナレーションで設定を説明、そしていきなり本筋という展開が、少々とまどう。M・カーチスのいきなりの退場シーンは予想外で良かったが、全体の構成が整理されておらず、上映時間が長く感じられてしまった。ただ、SFXは当時としては頑張っている。 本作に出演したB・バーキはなかなかのオーラを持つ美女だなあと思っていたら、その後ハリウッド大作に次々と起用された。セガールの『暴走特急』で、テロリストに解読コードを吐かされたあげく殺される国防省員役といえば、思い出す人も多いだろう。レンタルビデオにて鑑賞監督 原田眞人高嶋政宏/ブレンダ・バーキ/水島かおり/ミッキー・カーティスガンヘッド Blu-ray 2枚組 amazonガンヘッド【Blu-ray】 [ 高嶋政宏 ]価格:7,040円(税込、送料無料) (2024/11/8時点) 楽天で購入
2024/11/08
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矢野徹の連作小説から、主人公の出生~明治維新までをアニメ化した大河時代劇。公開当時の80年代半ばはメカものアニメが全盛期だったにもかかわらず、時代劇をやろうという英断にまず驚く。 親殺しの汚名を着せられた少年・次郎が、僧の天海のもとで修行し、出生のルーツを探る。が、それは次郎の父親が隠した財宝を見つけるため、天海が次郎に父の行動の軌跡を辿らせようとうい計画だった。それを知った次郎は、アメリカに渡り財宝を手に入れ帰国。大金で雇った忍者を従え、天海の邪計を葬る。 絵と配色の美しさも見ものだが、一番の功績は宇崎竜童と林英哲の斬新なBGM。音楽によるアクションシーンの盛り上げ方は尋常ではない。“観る”以上に“聴く”映画。もちろん、内容も傑作。1989年3月27日 深夜放送にて鑑賞監督 りんたろう 真田広之/石田弦太郎/小山茉美/永井一郎/山本百合子/堀江美都子/塩沢兼人/青野武/外山高士/柴田秀勝/池田昌子カムイの剣 配信【中古】カムイの剣 [DVD]価格:25,920円(税込、送料別) (2024/11/7時点) 楽天で購入
2024/11/07
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宮西達也の絵本のティラノサウルスシリーズで最も有名な「おまえうまそうだな」をベースに映画化。数十ページの絵本をどうやって90分以上の映画にするのかと思ったら、シリーズの他作品も混ぜ込んで、ティラノサウルスのハートを主人公として再構成している。「おまえうまそうだな」原作は、中盤であっさり消化。ウマソウと一旦別れてからのほうが長い。 ある日恐竜の卵が川に流れているのを見つけたマイアサウルスのメスが、自分の卵と一緒に育てると、生まれてきたのはティラノサウルスの子供だった。彼はハートと名づけられ、草食恐竜として育つが、ある日兄弟を食べようとしたティラノサウルスに襲い掛かり、相手の尻尾を食いちぎったとたん、肉食恐竜としての獣性が目覚めてしまう。ハートはマイアサウルスの群れを離れ、一人で暮らすことにする。そこへ、アンキロサウルスの子供が現れ「お前、うまそうだな」とつぶやいたところ、子供が自分の名前を“ウマソウ”呼ばれたと勘違いし、ハートを父親として慕いはじめる。ハートはウマソウを自分の息子として育てるが、ウマソウを食べようとしたティラノサウルスたちを叩きのめしたことで、彼らの長の怒りを買ってしまう。その頃、火山が突如噴火。母親がいるマイアサウルスの群れを助けるため、ハートは溶岩で燃えさかる山に飛び込むが…というストーリー。 結論から言うと、ここ最近で最もテーマの深い冒険活劇アニメである。「動物は他の生物を食べなければ(犠牲にしなければ)生きてゆけない」という生の宿命と、「親の子に対する愛情」を徹底的に、正面切って堂々と描いているのだ。 ハートはウマソウを守るが、自分が生きてゆくために他の恐竜を狩って食べる。ハートは肉食恐竜である自分自身を否定はしていないが、他の生命を食べて生きていることを常に自覚している。肉食恐竜はハートも含め、獲物を襲うときは情け容赦ない凶暴さをあらわにし、全身全霊で狩る。それは彼らが生きるための行為だからだ。「生の宿命」を、決してきれいごとで描かない作風には深い感銘を覚える。 また、母親の愛情をいっぱいに受けて育ったハートは、なぜ母親が肉食恐竜と知っていて自分を育ててくれたのかと考えている。その答を見つけるために、今度は肉食恐竜の自分が「ウマソウ」という草食恐竜を育てるのだが、しだいに父性が目覚め、本当の親子のようになる。弱い草食であるウマソウがひとりでも生きてゆけるように、ハートは愛情を持ってウマソウを鍛える。ウマソウはハートの愛情をしっかりと受け止めて精神的に成長し、同時にハートも成長してゆく。ハートとウマソウの関係は、理想の親子関係だ。そして子育てとは、子供を「自分の力で生きてゆける大人」に育て、社会に送り出すということに他ならない。子を持つ親として自戒させられる。 こういった深いテーマが、あくまで自然に描かれ、説教臭さが無いのが凄い。最近のジブリアニメですら抹香臭いことを考えると、本作は非常にレベルが高い。 その一方、エンターテインメントとしても申し分ない。オープニングから息をつくひまのない怒涛の展開で観る者をグイグイ引き込む。肉食恐竜たちのスピーディでバイオレントなバトルアクション、火山噴火のスペクタクル、そして最大の見せ場でもある、ハートと父親のガチンコ対決へとなだれ込む。もう拍手喝采と感動の嵐。フルコース3人前食ったくらいの大満足感である。一本の映画としての完成度は文句なし。溶岩が襲う山からハートが母親と兄弟たちを連れて逃げるシーンは、『世界崩壊の序曲』の5万倍は盛り上がる。 劇場は振るわなかったようで非常に残念。宣伝が絵本のヒットをフックにしすぎて、肝心の映画自体の内容が伝わっていなかったような気がする。DVDも発売されているので、子を持つ親の方には、はぜひ観て欲しい。劇場にて鑑賞監督 藤森雅也山口勝平(ハート)/加藤清史郎(ウマソウ)/別所哲也(バクー)/原田知世/矢田稔/小室正幸/桐本琢也おまえうまそうだな [DVD] amazonおまえ うまそうだな [ 山口勝平 ]価格:2,599円(税込、送料無料) (2024/11/6時点) 楽天で購入
2024/11/06
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「宇宙戦艦ヤマト」シリーズが完結したことで、それに代わる新たな作品を夢見て西崎義展が制作したSFアニメ。光速で走る宇宙船スターライト号が実験航海に出かけるが、機械生命体に襲われる。実は、この機械たちが地球の“オーディーン”伝説のもとになった惑星を支配し、生命体を宇宙から抹殺しようとしていたというストーリー。 アクション場面には、残念ながらこれは凄い!と拍手したいような見せ場はない。ストーリーの運びが平坦でご都合主義な展開もしばしば。特に、船員が叛乱を起こしてオーディーン惑星に向かうのは超展開すぎて、観ているこちらも頭が真っ白になってしまった。若者の血気さかんなところを強調したかったのだろうが、どっちかといえば若気の至りのほうが目立つという本末転倒に……。 背景の美しさとBGM、そしてラウドネスの曲の効果的な使い方はすばらしい。それだけは観る(聴く)価値はある。劇場にて鑑賞監督 白土武/山本暎一古川登志夫/潘恵子/加藤武/堀秀行/納谷悟朗/石田弦太郎/槐柳二/曽我部和恭オーディーン 光子帆船スターライト [DVD] amazonこちらは原作↓【中古】 オーディーン 光子帆船スターライト / 鳴海 丈 / 集英社 [文庫]【メール便送料無料】【最短翌日配達対応】価格:609円(税込、送料別) (2024/11/5時点) 楽天で購入
2024/11/05
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幕末を舞台に、アメリカ渡航から戻ってきた男が、時代の変わり目に乗ってあくどく儲けようとする豪商にいいように操られ、「ええじゃないか」騒動の手先となってゆく様を描く。 「太陽にほえろ」の知性派・山さんこと露口茂が豪商・金蔵を演じていて、見事な悪役ぶりをみせつける。三木のり平演じる桝屋と一緒に、幕府と民衆を手玉にとって、あの手この手で操る様が凄い。 遂に世直しが来るという瞬間、不要な者たちを口封じのために次々と始末する冷酷さもみどころ。ラストで、主人公の源氏(泉谷しげる)が、調子に乗って幕府まで襲撃したため、危険を感じた桝屋は金蔵を消す。 当時の町人が、今の政治家のようなことをやっているのが興味深い。作りは群像劇でまとまりのない箇所も多いが、金蔵のピカレスク・ロマンとして観れば楽しめる。特別枠にて放送監督 今村昌平泉谷しげる/緒形拳/露口茂/桃井かおり/草刈正雄/三木のり平/火野正平ええじゃないか Prime Videoあの頃映画 松竹DVDコレクション ええじゃないか [ 桃井かおり ]価格:2,525円(税込、送料無料) (2024/11/4時点) 楽天で購入
2024/11/04
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香港ノワールのノリで作られた犯罪アクション。盗みのプロ三人が、一人の若者に仕事をもちかけられ、まんまと金を手に入れる。が、当初の予定より金額が少なかったため、仲間割れが生じてヤクザも交えた壮絶な追撃戦がはじまる、というストーリー。 これはもう、荻野目慶子のイっちゃっている怪演を観るための映画。どのくらい凄いかといえば、ピッチャーが全力投球したボールがフェンスを突き破って、隣町のカミナリ親父の家の壁でバウンドして、そのままマウンドへ戻ってきたくらい凄い。 アクションも頑張っていて、中年パワーVS若者の暴走、的な構成も面白いのだが、荻野目のビッグバン的パワーの前には、すべてが霞んでしまう。唯一、ラリパッパの殺し屋を演じた原田芳雄のみが対抗できるほど。クライマックス前に荻野目が退場してからは、ようやく落ち着いて観れた。 ラストはショーケンと木村一八の対決だが、ナイフを使ってのマカロニウエスタン風のバトルで盛り上がる。一瞬にして決着がつくのもニクイ。その後のパトカーを破壊しまくりのムチャなカーチェイスは一見に値する。死に際の木村が、若い警官に向かって説教を垂れるのは余計。トボけたラストは後味良し。レンタルビデオにて鑑賞監督 深作欣二萩原健一/木村一八/千葉真一/荻野目慶子/多岐川裕美/石橋蓮司/原田芳雄amazon いつかギラギラする日 [DVD]いつかギラギラする日 [ 萩原健一 ]価格:3,135円(税込、送料無料) (2024/11/3時点) 楽天で購入
2024/11/03
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日本とスイスの合作による、第二次世界大戦秘話のスパイ・ムービー。東宝東和創立60周年記念作品として劇場公開されたが、残念な大作となった。 スイスに渡った日本人スパイが、アメリカに和平交渉をもちかけられるが、結果は歴史が語る通りで主人公の努力も水泡に帰す。 アイディアは斬新ながら、面白くならない宿命を最初から持った作品なのがつらい。つまり、「結末が判っているドラマを見せられるのは、苦痛以外の何ものでもない」ということである。『イングロリアス・バスターズ』を見習うべき。 おまけに、むりやりアクション仕立てにしたのが逆にちぐはぐさを産み、全体のトーンが異常に軽いのも面食らう。しのぎを削るような重厚なスパイ戦を期待するとガッカリさせられる。ジョルジオ・モロダーのBGMも『トップガン』のような軽さで、映画のトーンと合っていない。 テレビ放送版は、海外の俳優はきちんと吹き替えになっており、声優の豪華な配役もあいまって、その点は非常に価値がある。録画した人は大切に。1989年12月10日 テレビ朝日「日曜洋画劇場」にて鑑賞監督 山下耕作役所広司/いしだあゆみ/永島敏行/平幹二朗/仲代達矢/高橋英樹/ウド・キア(屋良有作)/シドニー・ローム(高島雅羅)/ロバート・ヴォーン(小林勝彦)/コンスタンツェ・エンゲルブレヒト(弥永和子)●amazon→アナザーウェイ D機関情報●楽天→【中古】アナザーウェイ [VHS]価格:19,302円(税込、送料別) (2024/11/2時点) 楽天で購入
2024/11/02
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城戸賞に準入賞した脚本の映画化。なんと後ノベストセラー作家・野沢尚の脚本だった。その映画の出来は… 学園ものに『七人の侍』+『マッドマックス2』。それが全て。 ストーリー上の工夫もなく、演出もぱっとしない。おまけにラストの夢オチ… 夢オチ禁止の法律を全世界的に作るべきだと真剣に思う。 フリークっぽいキャラの斎藤こず恵と華麗なバク転を見せる村上里佳子(多分、スタントダブルと思うが)は良かったが、他には特筆すべきところがなく残念。1987年11月17日 TBS「ザ・ロードショー」にて鑑賞監督 中村幻児宇沙美ゆかり/斎藤こず恵/中村繁之/時任三郎/蜷川有紀/ミッキー・カーティス/村上里佳子【中古】V.マドンナ大戦争野沢尚価格:550円(税込、送料別) (2024/10/30時点) 楽天で購入
2024/11/01
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たがみよしひさの人気コミックのアニメ映画化。 長い原作を80分弱の作品にしたため、原作とはかなり異なったストーリーになっている。が、展開のスピードは<もの凄い>という他はなく、まるで速読でもしているような走馬灯的ビジュアルで驚かされる。 その点は評価できるし、アクションもふんだんなのだが、原作にあった世界を支配するコンピュータとのラストバトルがカットされて、止め絵でエンドクレジットに突入。そこを一番期待していただけに、ちょっといただけない。BGMと声優のキャスティングは良し。深夜放送にて鑑賞監督 出崎哲井上和彦/岡本麻弥/小林清志/千葉耕市
2024/10/31
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第三次世界大戦を扱った映画は多々あるが、本作が最もリアリティに富んだ仕上がり。 戦時核兵器を攻撃によって無力化できる衛星を開発したアメリカの博士が、ソ連のスパイに誘拐される。機密の漏洩を恐れたアメリカは、ソ連の潜水艦ごと博士を抹殺する。超タカ派のソ連国防相は、これをきっかけに戦争を仕掛けようとするが…というストーリー。 大戦時には、資源も何も無い日本はアメリカに見捨てられる点や、スターウォーズ計画の詳細な解説など、公開当時にはかなり衝撃的な内容が盛り込まれている。アニメだが、決して子供向けではなく、あくまで「実写だと何億ドルもかかるので、アニメという手法を用いた」の感覚。娯楽近未来SFとしては、十分満足できる。 余談になるが、政府高官(初老のメガネの男)の声を間嶋里美がアテていてずっこけた。演技はちゃんと中年の声に寄せようとしていたので、謎の配役だ。1985年3月26日 テレビ朝日にて鑑賞監督 舛田利雄/勝間田具治 北大路欣也/夏目雅子/金内吉男/雨森雅司/青野武/柴田秀勝/宮川洋一/間嶋里美Primeビデオで配信中です
2024/10/30
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今回取り上げる「EAT-MAN」は、98年に放送されたほうでなくて、通称「ラヴィオン編」と呼ばれる97年放送のシリーズ。原作とは異なるオリジナルのストーリーの全12話。(第2期の「EAT-MAN'98」は原作に忠実) 本作の特徴は、超ハードボイルド。アニメ版「子連れ狼」といってもいい(乳母車と大五郎は出ないが)。金属を食べて銃火気に変換して武器にできるボルト・クランクという謎の男が主人公。彼の肩書きは「冒険屋」で、依頼を受けて難事をこなすのが仕事である。一旦受けた仕事は、それが正義でなくとも必ず遂行するのがモットーで、政治家の暗殺を助けるはめになったり、国家反逆罪の軍人の死刑を実行したりする。 一見、非道な行為に思えるが、彼は相手の真意を悟り、その行動が二手も三手も先を読んだうえでの選択だったりするので、渋くてニクいストーリーを堪能することができる。まさに大人のアニメ。 低予算だったらしく、画にあまり動きが無いのが難点だが、毎回展開される奥の深いストーリーが、それを補って余りある。主演のボルトの声を担当した江原正士も、すばらしい演技だった。筋肉少女隊のオープニングテーマもGOOD。 テレビ東京深夜にて鑑賞監督 真下耕一江原正士(ボルト・クランク)/久川綾/雨蘭咲木子/水谷優子/上田敏也/家中宏ブルーレイはこちら↓EAT‐MAN PERFECT Blu-ray BOX
2024/10/29
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『黄金のランデブー 特別版』発売中です!→こちら 本編は、日本初公開となる“Nuclear Terror”バージョンで、劇場版より時間軸が整理されて判りやすくなり、原子物理学教授のトーブマン博士誘拐シーンが追加されています。ヨーロッパビスタ(1:1.66)のワイド&スクイーズで、日本でレストアした、現存する最高画質です。“劇場公開版”は、ネガが散逸してしまったので、ビデオマスターで特典映像としてまるまる本編を収録しました。もちろん、「木曜洋画劇場」の吹替入りです。 ライナーノーツには私が駄文を寄稿させていただきました。なぜ「黄金のランデブー」が封印されていたのかを自分なり調査した結果と、ラストで棺桶がすり替わっていた謎を解く解説を書かせていただきました。 当ブログでは、文字数の関係で書くことができなかったネタを。ネットや雑誌などで、「豪華客船じゃなくて、どうみても貨物船だろう」というツッコミを多々拝見しますが、これに一言申す! 原作でも設定は「貨客船」。そもそも、テロリストがコンテナに隠れて潜入するわけで、貨客船でなければ成立しない設定なわけです。 これは小説や映画のための設定ではなく、実際、貨物船でありながら、客室を設置した船によるクルーズはあるのです。豪華客船の旅よりも料金が安く、途中停泊での外出もアリ、船員との交流も自由。通の旅人々には人気があります。貨物船側にとっても、旅客収入があるのでメリットがあるわけです。 それに、貨客船でなければならない理由がストーリー上にあります。映画のもうひとりの主役たる貨客船カリビアン・スター号は、金塊を積んだユニコーン号にランデブーして、金塊を移し変えなければなりません。それにはクレーンが必要ですが、豪華客船には装備されていません。クレーンを備えた貨客船だからこそ、可能な計画というわけです。 また、豪華客船の場合は乗客が多すぎて、テロ側も制圧しずらいのです。貨客船なら、せいぜい客は数十人なので、制圧は容易です。 ということで、「どうみても貨物船じゃないか」というツッコミは止めるように! ストーリー上の必然による設定ということで、認識を改めてください(笑)amazonでも買えない『黄金のランデブー 特別版』独占発売中!→こちら海外のマニアは地団駄踏んでます(マジです)。「黄金のランデブー」DVD用予告編→こちら(Youtube)2分で分かる「黄金のランデブー」→こちら(Youtube)allcinemaSELECTIONにて独占販売中監督:アシュレイ・ラザルスリチャード・ハリス(カーター)………羽佐間道夫アン・ターケル(スーザン)………芝田清子ジョン・ヴァーノン(ミゲル・カレラス)………小林勝彦デヴィッド・ジャンセン(コンウェイ)………村越伊知郎バージェス・メレディス(バン・ヒューデン)………千葉順二ゴードン・ジャクソン(マーストン)………村松康雄ロバート・ビーティ(セルダン)………増岡弘幹本雄之、若本規夫、池田勝ほか<SPECIAL FEATURES>●2バージョン・ダブル収録○「ディレクターズ・カット:NUCLEAR TERROR」VERSION○<ニューマスター・デジタルレストア/ビスタ>○「劇場公開版:GOLDEN RENDEZVOUS」VERSION○<ビデオ用マスター/スタンダード> ※劇場公開版はネガが紛失しているため、現存するNTSC素材を使用しております。●TV放映版日本語吹替収録(テレビ東京「木曜洋画劇場」放映) ※一部日本語吹替の存在しない箇所は字幕対応となります。●別オープニング&削除シーン●DVD用CM●特製リーフレット時間■本編99分+映像特典約115分面層■片面2層音声■1:英語(モノラル)/2:日本語吹替(モノラル)字幕■1:日本語字幕/2:吹替用字幕画面■16:9/LB ビスタサイズ(1.66:1)
2009/12/28
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★晴れてDVDが発売になります! 「黄金のランデブー特別編」「八点鐘が鳴るとき」予約受付中! → allcinemaSELECTION MGMとは良好な関係ができていたので、さっそく担当者に問い合わせ。 「日本の権利は持っとらんよ」 嗚呼、なんと残酷かつそっけない回答... MGMが持っている権利は、アメリカ国内だけということでした。「だったら、MGMはどこから権利を得たのか」と、しつこく聞いたのですが、守秘義務があるらしく教えてもらえませんでした。厚いベルリンの壁がまた立ちはだかる... それから数年後。ネットで検索していると、ドイツのARDという放送局で、「黄金のランデブー」が数回放送されていることを発見! ドイツ語は分からないので、英語のメールで問い合わせます。が、返事がまったく来ない。もしかして、英語が分からないのか?(単なるシカトだったみたい) そうこうするうちに、同じくドイツのWDRという放送局でも放送されはじめました。当然、WDRにもメールで問い合わせ。すると、やっと返事がありました。「極東からよくウチの放送履歴が分かったのう。ご褒美に教えちゃる。ワシらはS社から買うたんじゃ。S社の日本支社に問い合わせちゃり」 ありがとう、親切なWDRの担当者様!! S社とは蜘蛛男などで有名な映画会社です。速攻、日本のS社に問い合わせました。が...「弊社ではテレビ放送権しか保有していません」 ビデオ化権ないんじゃん。また振り出しかよ...orz もはや「黄金のランデブー」が忘却の彼方に消えた2008年。以前、取引のあった会社の担当者で、独立して会社を経営しているSさんに偶然再会し、飲みを一席設けることになりました。 そのとき、Sさんが映画の版権も扱っていることを知り、話半分で「黄金のランデブー」の権利を探してくれるように依頼。とはいえ、自分が27年間、あらゆるコネとルートで捜し続けて見つからなかった権利です。業界歴が長いSさんとて、そう簡単には見つけることはできないでしょう。と思ったある日...「プロデューサーとコンタクトに成功しました! 日本の権利を売る気まんまんです」 あっさり発見。 本当に凄い。Sさん、凄すぎるよ。依頼して、数ヶ月でこの結果。本当に、生きてて良かったと思う瞬間でした。その後は交渉もスムーズにまとまり、同年末までに契約も終了。Sさんには、感謝しても感謝しきれません。 現在、DVDの仕様案を検討中です。早ければ晩夏あたりの発売をもくろんでいます。続報は、当ブログで随時報告しますので、引き続き宜しくお願いしますm(_ _)m
2009/05/15
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そうこうしているうちに、私めも社会人。著作物の権利を扱う部署で働いていましたが、ある日、過去の資料を整理していると"Film Trust"という文字が! 「黄金のランデブー」の製作会社の名前です。ここに(商売を匂わせて)連絡すれば、サンプルVHSが手に入るかもしれない!! 早速、上司にだまって勝手に連絡...しようとしたのですが、先輩社員から「その会社、少し前に倒産したよ」と指摘が。もう笑うしかない。 しかし会社では、海外に代理店を置いていました。そこに頼めば、海外ビデオの中古品を手に入れてくれるかもしれない。そう(悪知恵が)ひらめいた私は、代理店にファックスで依頼(eメールは無い時代)。 そして数ヶ月後、私のもとに「黄金のランデブー」の海外VHSが届いたのでありました。 なんとも十数年ぶりの再会。デッキにVHSを押し込み、感涙にむせぐバカ一人。 が、自分だけが満足してもしょうがありません。「黄金のランデブー」を字幕付で日本で発売せねば! ところが、権利関係を調べてゆけばゆくほど迷宮にはまってゆくことに。Film Trust社が倒産の後、イギリスの某社が持っているらしいという情報が出てきました。確かに、イギリスのITVという局で放送された形跡もありました。 しかし、その一方でアメリカでの権利が異常な事態に。Live という会社が持っているらしいという説、キャノン・フィルムが持っているという説、その他訳のわからん会社の名前が次々浮上! 結局、日本の権利を持っているのがどこかはっきりせず、それ以上「黄金のランデブー」の権利を追跡できなくなってしまいました。 そして今の会社に勤めることになった02年、MGMのマカロニウエスタンのDVD化権を扱うことに。当時、MGMのオフィシャル・サイトには、彼らが権利を持っている作品のリストがダウンロードできるコーナーがありました。どんな作品があるか知りたい好奇心で、ボタンをポチッと。 すると、あったんですよ! リストに「THE GOLDEN RENDEZVOUS(黄金のランデブー)」が!!!
2009/05/11
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★晴れてDVDが発売になります! 「黄金のランデブー特別編」「八点鐘が鳴るとき」予約受付中! → allcinemaSELECTION テレビの深夜放送でガツンとやられたとき、我が家にはまだビデオデッキはありませんでした。翌年、ようやくモノラルVHSが導入されたので、「黄金のランデブー」の再放送を待ち望む日々。 が、無残かな、その後一切放送されず...。ああ、せめてカセットにでも録音しておけば良かったと反省しきり。悔しいのでアリステア・マクリーンの原作を買って読んだのですが、映画にあったような派手なシーンがないので「こんなの『黄金のランデブー』じゃない!」(←いや、完全に間違ってるよ)と本を投げつける始末。(後年読み直して、面白さにようやく気付きましたが) マクリーン屈指の名作を足蹴にするとは、あな原体験は恐ろしいものです。 最初の鑑賞から4年後、巷ではレンタルビデオがスタート。余談ですが、当時はVHSだけではなく、VHDもレンタルされていました(「空飛ぶ十字剣」のVHDが、立体メガネつきでレンタルの棚に並んでました。借りんかったけど)。まもなく日本全土がレンタル全盛期を迎えるわけですが、待てど暮らせど「黄金のランデブー」がレンタル屋に並ぶ気配は無く。 「レンタルされないなら、買えばいい」- 大学生になって上京した私は、ICBMやビデオマーケットなどの輸入ビデオ屋の存在を知ります。その当時、映画の輸入ビデオは1本2万数千円はしたものですが輸入版「黄金のランデブー」VHSを買おうと決意しました。 ところが90年代を目の前にして、海外でも既に廃盤になっていたことが判明。まだネットも無い時代。ましてやebayやamazonもありません。海外ビデオの中古品を入手するのは不可能な時代でした。 もう絶望...別館「グラインドハウス&エクスプロテーション映画」当ブログよりカルトな絶滅種を捕獲中! →こちら
2009/05/08
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★晴れてDVDが発売になります! 「黄金のランデブー特別編」「八点鐘が鳴るとき」予約受付中! → allcinemaSELECTION 実は、本ブログ"一点豪華"のルーツは、「黄金のランデブー」にありました。クライマックス、テロリストのボスのカレラスが原爆を止める鍵を持っていないことを知ったカーターが、絶望の淵で真の黒幕に出会います。そこで彼が、羽佐間道夫の声で言ったせりふ。「感謝しますよ」 えええぇぇぇぇ!? 憎っき敵のラスボスに、なんてお言葉を! 完全にガツンとやられました。この予定調和の崩し方に、正直シビレきった!! この瞬間、心の一本決定。 もちろん、映画自体も面白かったのは間違いないです。中2の土曜深夜に放送されたこの作品、地方誌のラテ欄は「豪華客船ハイジャック」。「黄金のランデブー」の「黄」の字もありません。なので、私は裏番組の「シドニー・ポワチエ/一発大逆転」を観ていたのですが、タルかったのでザッピング。画面に現れたのはリチャード・ハリスの顔と場違いなシンセのテーマ曲。「黄金のランデブー」やんけ! これが本作の初鑑賞でした。なんかテンポが異常に早くて、BGMがでしゃばりすぎで、乗客がマシンガンで蜂の巣にされる強烈バイオレンスにあんぐりと口を開け、カレラスを倒してあとは原爆を止めるはずなのに、訪れるゲームリセット。そして、「感謝しますよ」 これぞ"一点豪華"! やっぱ映画には、予想を裏切る<イッちゃってる>ところがないと、通俗作品として埋もれてしまいますからね。 で、この後28年間の<ソフト化>の旅が始まるわけです。
2009/05/02
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またアニメの話題ですみません。娘につきあってアニメを観ることが増えているもので…今回は、惰性で観ていたはずの標題のエピソードに驚嘆しましたので、記録にとどめることにしました。 ストーリーは、村人のために妖怪を狩ることに命を懸けた猟師のみに焦点を当てた超ハードボイルド。全編が老猟師と妖怪・針女との攻防戦で、主役の鬼太郎はほとんど狂言回し。 例えると、「ジョーズ」「ヒューマン・キャッチャー」の後半、もしくは「さすらいのガンマン」のようなお話し。最後は「山猫は眠らない」へのオマージュっぽい。 で、初老の猟師の声を大塚明夫が演じているのですが、ダミ声でべらんめえ調で喋るときの声が、父親の周夫氏の声にそっくりになるんですよ。まるで、せりふの一部を周夫氏が吹替たのかと錯覚するほど。 普段の声質はまったく違う父子ですが、やはり血はつながっているんだなあ、と再認識させられました(笑)「国際諜報局」の2時間枠の吹替音源、継続して募集中です。締め切りまであと2週間…ご協力をお願いします。 ↓「国際諜報局」2時間枠の音源募集ページhttp://www.fieldworks.ne.jp/results4.html
2008/11/08
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「国際諜報局」に続く“ハリー・パーマー”シリーズ第2弾で、原作は『ベルリンの葬送』。 亡命を希望するロシアのシュトック大佐を保護する指令を受けたパーマーは、冷戦時代のベルリンへ向かう。彼はクロイツマンという人物に亡命工作を依頼し、大佐を棺の遺体とすり替えて西側に運ぶ。ところが棺を開くと、中に入っていたのは死体となったクロイツマンだった。その裏には、ナチ戦犯の隠し財産をめぐる陰謀が存在していた…というストーリー。 映画の最大の見せ場である遺体のすり替えが、単なる目くらましだったり、イスラエルの諜報局もからんでのゲーム感覚の工作員の殺し合いなど、一筋縄ではいかない展開。 監督が「007/ゴールドフィンガー」のガイ・ハミルトンなので、陰鬱な物語のはずが全体的には軽いトーンになっていて、前作の「国際諜報局」よりは"ヘン"度数は低くなっています。「アクション・シーンのまったく無い007」といったイメージでしょうか。 "一点豪華"ポイントは、ラストの処理。パーマーの巧妙な罠により、黒幕が射殺されて幕なのですが、それまでの伏線(中半で黒幕に殺されたイスラエル工作員が、重大な意味を持つ)が見事に生かされていました。(このラストは、後に「クロコダイル・ダンディー2」など多数の映画でパクられることになりますが…)「国際諜報局」の2時間枠の吹替音源、継続して募集中です。あと3週間しか猶予がないので、皆さんぜひご協力をお願いします。 ↓「国際諜報局」2時間枠の音源募集ページhttp://www.fieldworks.ne.jp/results4.html
2008/11/03
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以前このブログでも取り上げましたが、マイケル・ケイン主演の傑作スパイ・サスペンス「国際諜報局」がいよいよDVD化されます。製作のハリー・サルツマン、音楽のジョン・バリーほか、007シリーズのスタッフが大量に集結して(「007/ゴールドフィンガー」の裏で)作り上げた、"アンチ007"ともいうべき作品です。 DVD化にあたり、テレビ放送の日本語吹替を収録しますが、現存するものが90分枠放送用(吹替正味75分)のみでした。もとは71年「月曜ロードショー」で放送され、2時間枠の吹替(正味94分)が存在していたのですが、短縮枠での放送でカットされた部分が廃棄されてしまったのです。 業界関係者や知人の方々にも、2時間枠の録画の探索に協力してもらっているのですが、ハードルが相当高いらしく、10月23日時点で発見されていません……。 そこで2時間枠の吹替版を、全国のコレクターの方に募集しております。以下、判明している過去の放送履歴です。 初回放送:1971年1月/月曜ロードショー(TBS系列) リピート:フジテレビ系列(放送日・放送枠等未確認) 1977年7月2日/大阪毎日放送(MBS)の深夜 1979年9月2日/神戸サンテレビの深夜 1982年4月9日/神戸サンテレビの深夜 1987~88年(放送月日不明)/大阪毎日放送(MBS)の深夜 関西が多いですが、近い時期にその他地方局でも放送されていると思われます。VHS、ベータ、ユーマチック、カセットテープなど形式はなんでも構いません。募集の締め切りは、11月24日です。 詳しくはこちらをご参照ください。 ↓ http://www.fieldworks.ne.jp/results4.html 何卒ご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。
2008/10/24
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「太陽がいっぱい スペシャル・エディション」が、9月26日に発売となりました。 しょっぱなから一点豪華ポイントになりますが、72年の「ゴールデン洋画劇場」版の吹替の収録、これに尽きます!! ドロン=野沢那智、ロネ=堀勝之祐、ラフォレ=上田みゆきによる、声の演技がアンサンブルがすばらしく、ファンに最も人気の高い吹替版です。 その他の詳しい仕様については、こちらをご参考ください。→「太陽がいっぱい スペシャル・エディション」オフィシャル・ブログ 権利期間の関係で、09年3月までの限定生産です。仮に、将来他のメーカーから発売されても、特典映像や野沢那智インタビューは権利の帰属が異なるので、同じ仕様で発売されることはありません。ファンの方はお早めにどうぞ。 さて、今回の主題は「昔の放送用吹替の現状」。結論から言えば、“滅亡の一途”です。 まず「太陽がいっぱい」ですが、過去TBS、日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビの各局洋画劇場で、60年代末~84年にかけて個別に放送用吹替が制作されています。しかし、現在それら放送用マスターはすべて滅却されていました。そのため、今年7月20日にテレビ東京で放送された「太陽がいっぱい」は、やむなく新規で吹替版が制作されたのです。 今回DVDに「ゴールデン洋画劇場」版の吹替を収録することができたのは、過去の放送を録音されていた個人の方がDVDの企画をご理解くださり、ご好意で音源を提供してくださったおかげです。DVD制作サイドにとっては、本当にありがたいことです。 貴重な吹替版が失われている事態は「太陽がいっぱい」に限ったことではなく、80年代以前の放送吹替のほとんどにあてはまります。事情は、独立系映画会社とメジャースタジオの場合で異なります。 メジャースタジオ以外の洋画は、独立系映画会社(東宝東和、旧ヘラルド、GAGAなど)が、日本の権利を買います。権利行使の期間は、契約で決められています。 その権利に放送権が含まれますが、権利期間が終わってしまうと、放送用マスターも無用のものとなってしまいます。 契約には通常「権利期間が終わると、素材は権利元に返却もしくは滅却」という条項が入っています。返却すると発送費がかかるので、多くの映画会社は“滅却”のほうを選びます。これが、独立系作品の昔の吹替音源が、ほとんど失われている最大の理由です。 実際、独立系映画会社が主に扱っていたマカロニウエスタンのようなジャンルを例にとると、昨年IMAGICAさんから発売された吹替付のマカロニDVDの10作品は「ミスター・ノーボディ」を除いて、個人の方の録画・録音を収録したものでした。 メジャースタジオの場合は、映画の権利は、原則スタジオに帰属します。各国の支社で独自に制作した放送用マスターは、米国本社で一括で保管されている場合が多く、その意味では古い作品の吹替音源も、どこかに保管されている可能性が高いのです。が、放送メディアの変遷が、予期せぬ障害となったようです。 洋画のテレビ放送は、60年代末の洋画劇場登場時から80年代前半まで、映像の収録された16ミリフィルムと音の入ったシネテープが使われていました。しかし、80年代後半から1インチマスターが登場します。この時期、16ミリ/シネテープを1インチにコピーする作業が行われますが、作業に漏れた作品は、その後放送されなくなります。漏れた作品の16ミリとシネテープの多くは、米国のスタジオに戻されることになります。 ところが、ここからが問題。多くのスタジオは、外部のポスト・プロダクションと契約し、吹替素材の保管・管理を委託するのですが、一旦保管されると出てくるまでに非常に時間がかかります。数ヶ月は当たり前で、半年以上かかる場合もあります。吹替音源を引っ張り出すだけで時間を要するため、その作品は放送権を売りにくいわけです。 同時に、現在の放送用マスター(デジタルベータ、HDテープなど)に、シネテープから吹替をシンクロさせるには、技術工程が増えるため費用もかかります。 こうして古い吹替音源は、業界用語で“アリゾナ”(砂漠のように、物(=吹替音源)が見つけにくい場所)と呼ばれるアメリカのポス・プロの倉庫に眠り続けることになります。その間に、放送用吹替の知識のある人々は高齢で引退し、アメリカの倉庫に吹替音源があることすら知らない若手が、現場を仕切ってゆきます。 かくしてメジャースタジオの作品には、吹替音源が存在していながら<封印>され続けるものが、どんどん増えてゆくことになります。その結果、放送されないのはもちろん、DVDにも収録されなくなる(場合が多い)というわけです。 上記のような事態は、代表的な一例にすぎません。国内で16ミリとシネテープを管理しているメジャースタジオもありますし、権利が終わっても吹替素材をちゃんと保管している独立系映画会社もあったりします。 吹替音源が消失する原因には、もっと複雑な業界事情がからんだものもあるのですが、本が一冊かける分量になってしまうので割愛します。 国の事業とは言わないまでも、吹替音源のアーカイブ機関を設立し、過去の貴重な吹替を含めてきっちり保管してゆくべきだと、本気で思いますね。
2008/09/28
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普段は映画か海外ドラマしか取り上げない当ブログですが、今回は特例。アニメだって広義ではTVシリーズだもんね。 自分はアニメは劇場公開作品以外はあまり観ないし、観たとしても偏ったものばかりです。幼少時代から今までを軽く振り返っても、「ロボっ子ビートン」「タイムボカン(「ヤッターマン」は今でも大嫌い)」「元祖天才バカボン」「ガンバの大冒険」「ルパン三世」「OKAWARI-BOY スターザンS」「超攻速ガルビオン」「昭和アホ草紙あかぬけ一番!」「すごいよ!マサルさん」……同世代が面白いとハマっていた最大公約数的アニメは、「ルパン」以外はほとんど無視してきたカルト・ラインナップ。しかもバイオレンスかギャグ限定(自分の今の映画の嗜好とあまり変わらない)。 で、なんでいきなり「プリキュア」なのか。 娘の通う保育園でプリキュアが大ブームなんですよ……。保育園の先生も「プリキュア」の塗り絵なんか配ったりして、女児みんなプリキュア漬けです。せっかくここ一年間「ケロロ軍曹」でお茶を濁してきたのに、娘もいろいろ情報仕入れてるもんだから、ツ●ヤのプリキュアの棚の前で座り込み運動。とうとう、根負けして「Yes!プリキュア5」のDVDを借りるはめになりました。 まあ、DVD再生して娘一人をテレビの前に鎮座させて、自分は好きなことでもしようと目論んでおったのですが、敵の操る「コワイナー」とかいうクリーチャーが、大人からみても結構不気味で、娘は「来て~!」と絶叫し(怖いと言いながらも、観るのをやめようとはしない)、一緒に強制視聴させられるはめに…… 話は他愛ないですが、絵は綺麗だし、戦闘シーンも女児向けにしては頑張っているなあ、くらいに眺めつつ、今日の晩御飯は何かな~とか別のことばかり考えておりました。 その後はなしくずしで、近所の●タヤで「Yes!プリキュア5」をレンタルする(させられる)週末が続いたのですが、あるとき何を思ったか、娘が別のDVDを棚から持ってきました。それが「ふたりはプリキュア Splash☆Star」。 うわ、なんか赤紫と白の超ハデなコスチュームの二人がポーズ取ってるよ! 「Yes!プリキュア5」の前シリーズですが、これも強制視聴させられることに。あ~もうツラいなあ、お父さんは「ルパン対複製人間」とか「ワイルド7(94年のOVA版)」とかがいいんだよ~と心でグチりながらも第1話に突入。 フラッピとチョッピというミニ生物が二人の中学生の女の子をプリキュアに変身させる展開は、「Yes!…」で体験済みなので即理解。枯葉をデフォルメした敵キャラ登場。名前が「カレハーン」…? 茶噴いたで!! これギャグアニメですか? とは言いつつも観進めると、ミニ生物が主人公の盾になってボロボロになるところで涙腺緩んだし、その後の「男たちの挽歌」並みのド熱い展開に、思わず燃える自分が……いや、これってかなり面白いんじゃないの?(子供向けにしては) 「Yes!プリキュア5」の舞台はヨーロッパ風の町(設定は日本ですが)で、あまりリアリティが感じられなかったのですが、「ふたりはプリキュア Splash☆Star」(略して「S☆S」と言うらしい)の舞台は自然ゆたかな海沿いの町。背景の絵はハンパなく美しく、ジブリアニメのそれを超えてます。 前半は日常&青春パート、後半バトルというのが基本展開なわけですが、脚本をしっかり練っているのに感心。子供向けアニメにありがちな見え見えの展開や、製作者側だけが楽しんでいるようなイタい描写も無く、親子で一緒に楽しめる作品になっています。前半のドラマが深くてイイ話が多く、それらが丁寧に嫌味なく繰り広げられるんですよ。親としても、考えさせられるエピソードが結構あったりします。主人公二人も、まっすぐな性格で、しかもメンタリティは大人。とても好感が持てます。 「森羅万象に生命がやどる」「他者との絆」というテーマも奥が深く、最終回までブレることなく一貫しているのがすばらしい。「ハゲタカ」などの佐藤直紀によるBGMも聴き応えがあります。なんか心が洗われるなあ……といつの間にかハマってしまったオヤジがひとり(笑)。娘も「Yes!」より気に入ってしまい、一緒に2ヶ月で全49話完走(ツタ●に短期間で随分貢いじまった)。 なかでも、9話、22話、23話、35話、最終回は、大人も必見の感動エピソード。女児向けなので、バトルは原則ヌルいですが、22話、23話、31話、40話、43話あたりは結構頑張っています。特に、48話&続く最終回のバトル・アクションは、ブルース・リーに始まる<溜め>と<開放>というアクションの黄金率を完璧に理解・実践しているだけでなく、ここ十年のどんなアクション映画よりも凄かった! 最近のアクション映画は「ボーン」シリーズやジャッキー・チェンものも含めて、細かいカット割りとスピードこだわる結果、逆にメリハリが無くなっているものばかり。リー師父の教えをまっとうする「S☆S」の爪の垢でも、煎じて飲め! ともあれ、最近の映画に満足できなかったところ、いいものを観せてもらいました。「S☆S」最高!! きっかけをくれた保育園に感謝(配っていた塗り絵は「Yes!」のものでしたが(笑))。 そしてようやく標題について(以下思い切りネタバレ)。 宇宙そのものを破滅し「すべてを無に帰する」ことが、「S☆S」ラスボスの目的。このラスボスはビッグバン以前から存在し、最終回で地球をぶっ壊したりするとんでもない奴ですが(女児向けなのになんてスケールのでかい話だ)、最後にプリキュアに倒され、自らがビッグバンとなり地球となって再生します(したように見える)。そこで、これまでの展開を振り返ると、はたと気付いたことが……。 手下の幹部たちは、ちょっと本気になれば一撃で地上を砂漠化できる能力の持ち主なのに、変身した女子中学生二人にいつも倒されてしまう腑抜け&ギャグ担当。一方プリキュアは、闘いを重ねるたびにどんどん強くなる。ボス自らが命を与えた敵幹部の薫と満(この辺詳しく知りたい方はWikipediaへどうぞ)はプリキュア側に寝返り、それを知ったラスボスが一旦封印するも、生かしておいたのが仇に。薫・満はプリキュアによって復活を遂げ、最終回では自分たちもプリキュアに変身してラスボスに挑む……。 この展開、ラスボスが最終戦で自分を倒してもらうために、意図的にプリキュアを強く鍛えているようにしか見えないのです。つまり「ラスボス自身が綿密に計画した、遠大な自殺計画」。しかも、封印した時点で始末するべき薫・満を生かしておいて、プリキュア倍増化まで予定していたとは……なかなかの策士です。 さてここで真っ先に思い出したのが「未来惑星ザルドス」。不死が保証されるユートピア「ザルドス」に住む市民は、事故などで肉体が滅んでもすぐに再生。終わりのない永遠の日々を過ごすうちに、彼らは無意識にに死を願うようになっていた。市民の一人アーサー(声は穂積隆信)がある思惑から、外界の蛮人ゼッドを招き入れる。ゼッドがきっかけで「ザルドス」のバランスは崩れ、再生装置が破壊される。そこに、ゼッドを探しにきた蛮人仲間が乱入し、ザルドスの市民を皆殺し。今度こそ再生しないと知った市民たち(アーサー含む)は、喜びながら蛮人の凶弾に自らの体をさしだしてゆくのだった……。ハイ、お分かりですね。「S☆S」のラスボスはアーサー、ゼッドはプリキュアというわけです。いや~奥が深い(単なるこじつけとも言う)。 “一点豪華”ポイントは、47話での主人公・日向咲(キュアブライト)の言葉。大ボスのアクダイカーン(なんて名だ)が言い放つ言葉。「生きとし生けるものは必ず無に帰す。世界は必ず滅びるのだ。お前たち自身もな!」 それに対しキュアブライト。「確かにそうかもしれない。私のこの命も…どんな命も、いつか終わる日が来る。でもだからこそ、大切なんじゃない!」 ヒーロー(ヒロイン)は死なないという不文律に対し、主役ヒロインが「自分は死ぬ存在である」と言い切った! 万物が避けて通れない"死"を宣言させることで、このヒロインが現実世界に実際に存在し、これまでも生きてきて、そしてこれからも人生を歩んでいくんだろうな、と思えてきます。短いセリフですが、動く絵でしかないはずのキャラクターの「生」を、リアルに感じさせる抜群の効果をあげていました。「S☆S」というシリーズに、本当の意味で血の通った瞬間だったと思います。他にもグっとくるセリフ、魂をわしづかみにされる熱いセリフが「S☆S」には満載。ハリウッドの脚本家どもに、爪の…… 前シリーズの「ふたりはプリキュア」と後の「Yes!プリキュア5」が2年間放送されながら、「S☆S」は1年で打ち切り。低視聴率と玩具の売上減が原因だったそうですが、作品自体はとても完成度が高いと思います。ネット上でも「プリキュア」シリーズの異端児扱いされている不遇作みたいですが、「エクソシスト2」や「女王陛下の007」のように、後年評価が高まりカルト化するんじゃないでしょうか。「ふたりはプリキュア Splash☆Star」 8/8現在、ANIMAXにて放送中 東映動画BBプレミアムにて配信中 ※Yahoo!動画やShowTime内でも配信あり追記:11/9 このブログ記事を書いた後、「ふたりはプリキュア」「ふたりはプリキュアMH」も娘につきあって完走しました。 結論としては、「スプラッシュ・スター」が、このシリーズ中では一番面白く良く出来ていましたね。その次が「ふたりはプリキュア(無印)」、3位が「MH」。「MH」は2年続けてクオリティを維持することが、どんなに困難なことかを教えてくれました。 もちろん、先代あっての二代目なわけで、「S☆S」が傑作になったのは、無印・MHがあったからだと思いますが… 007シリーズにたとえると(なぜ007に例えるかと聞かれても困りますが)、無印=「死ぬのは奴らだ」(スタッフに迷いがある点が、無印と共通するものを感じます)MH=「ムーンレイカー」(大風呂敷広げたわりに、????多し)S☆S=「ユア・アイズ・オンリー」(地味だけどアクション・ストーリーともにレベル高し)といったかんじでしょうか。映画ファンの方にはなんとなくイメージしてもらえるかと。さて、現在鑑賞進行中の「5」「GoGo!」は…「カジノロワイヤル」。もちろん67年度版。まちがっても06年のほうではありません(笑)
2008/08/08
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★晴れてDVDが発売になります! 「黄金のランデブー特別編」「八点鐘が鳴るとき」予約受付中! → allcinemaSELECTION 「特捜班CI☆5 傑作選DVD-BOX」も発売から早1ヶ月以上経ちました。購入された方は、そろそろ全話観終わったのではないでしょうか。オフィシャルではファンのコラムを募集していますが、しばらくの間、このブログではCI☆5関係者が出演した作品を取り上げてゆきたいと思います。 第一弾は、コーレイ部長ことゴードン・ジャクソンが最高にオイシイ役を演じた「黄金のランデブー」。コーレイ役に決定したとき、本作に出演中だったため、CI☆5の撮影開始時期が後ろ倒しになったとのことです。ちょっと長いんですが、数年前に某サイトへ寄稿したものを手直しして、作品の魅力を伝えたいと思います(手抜き? まあそうですな)。 原作は、冒険小説の大家アリステア・マクリーン。大自然の過酷な猛威や登場人物の心理的葛藤の卓越した描写で有名な彼の小説は世界中でベストセラーとなり、続々と映画化されました。しかし、先に挙げた小説独自の面白さは、映像とセリフのみで描くにはもっともハードルの高い「心理描写」に負うところが多く、「ナバロンの要塞」「荒鷲の要塞」などのわずかな作品を除いて映像化は失敗でした。 やがてマクリーン小説の映画化作品は「つまらない」という評価を世間は下し、70年代に映画化されたものには日本未公開作品まで出る始末……。 マクリーンものを世界が見放した頃に登場した、不運な傑作が「黄金のランデブー」です。この映画のプロデューサー、アンドレ・ピーターセはかつてMGMの副社長で、その頃から「黄金のランブー」の映画化権を押さえていました。MGMを退社した彼は、当時アクション映画をさかんに製作していた南アフリカの映画会社に話を持ち込み、いよいよ映画化がGOとなります。 監督には、黒人と白人の少年の交流を描いた感動作「ロリー・ポップ」で南アで最も注目されていた新人監督アシュレイ・ラザラスが起用され、主人公のカーター一等航海士には「カサンドラ・クロス」などのリチャード・ハリス、仇役カレラスには「ダーティ・ハリー」の市長役が印象深いジョン・バーノンが配役されました。他にも、「逃亡者」のデビッド・ジャンセン、「ロッキー」のバージェス・メレディス、怪優ジョン・キャラダインなど、当時としてはツボを押さえた豪華キャストです。 我らがゴードン・(コーレイ部長)・ジャクソンは、カーターに協力してテロに対抗する船医の役。クライマックスまでほとんど出ずっぱりで、なかなか儲け役です。 豪華客船を乗っ取ったテロ集団が金塊を運ぶ船と“ランデブー”し、金塊を客船に移した後に原爆で証拠を消そうとする悪魔の陰謀、それに挑む主人公の一等航海士と船員・乗客…手に汗握る海洋サスペンスの傑作であり、マクリーンの代表作でもあります。原作は今読んでもまったく色褪せた部分はなく、わずかな手掛かりからテロリストたちの行動を読んでは阻止してゆく主人公の活躍に興奮させられます。探偵や刑事は出てきませんが、本当の意味での『推理小説』になっています。 しかし、物語が主人公の一人称で進み、ほとんどが心理や推理描写ですので、映像化すると小説の読みどころがすべて削ぎ落とされる危険性が高い作品、つまりマクリーン原作の中でも映画化が最も難しい原作でもあったわけです。 さて、出来上がった映画はどうでしょう。開巻、出港前のカリビアン・スター号にカーター(R・ハリス)が乗客を迎えるシーンで、次々と現れる登場人物が鮮やかに紹介されます。テーマ曲が終わる頃には、観客は誰がどんな性格かを把握した上で物語に進むことができます。 船が出港し、間もなく無線士官が何者かに殺害されます。ダラダラとしたドラマはカットしていきなり本題に入った後は、驚くべきことに原作小説の半分近くを、約30分で消化します。必要な要素だけをギュッと圧縮して展開し、かつ矛盾がないところに脚本家の並々ならぬ才能が感じられます。続いて前半のクライマックス。カーターが客と会食中の船長に陰謀の存在を報告しようとしたとき、テロリストたちが会席の場に乱入。乗客の一人カレラスが、テロ集団のボスだと判明します。銃撃で足を負傷したと見せかけたカーターは、医務室の窓から外へ出てテロリストの陰謀を次々に阻止してゆきます。 このあたりまでは原作を忠実になぞっています。しかし、金塊が移されてから後は映画オリジナルの派手な見せ場が展開します。原爆を止める鍵を手に入れるため、カーターはマシンガンを片手に単身テロリストたちに挑みます。そして遂にボスのカレラスを倒すのですが、彼は鍵を持っておらず、その一方で原爆の爆破時間は刻々が迫ります。脱出しようとしたカーターの目の前に、真の黒幕が姿を現すのですが…。 これ以上はネタバレになりますので控えますが、このラストは「クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」のクライマックスにオーバーラップします。また、この映画がスティーブン・セガールの大ヒット・アクション「沈黙の戦艦」の原型になったのも明らかです。ストーリーの構成自体が「黄金のランデブー」の映画のほうの展開をそのままなぞっていますし、パーティ開場でテロリストが正体を現すシーンも人員配置まで酷似しています。「沈黙…」の脚本を書いたJ・F・ロートンが「黄金…」を意識していたのは間違いないでしょう。いずれにせよ「黄金のランデブー」は、後のテロリストものや海洋アクションものに影響を与えた古典であることは間違いありません。 ところが「黄金のランデブー」は公開当時は評価が低く、またこの映画を記憶する多くの人々にも悪い印象をいまだに与えています。その最大の原因はサントラです。作曲はジェフ・ウエインというキーボード奏者ですが、当時流行りだったシンセサイザーに現代音楽的な要素を持ち込んで、必要以上に派手かつ珍妙なメロディを創り上げてしまいました。当時映画を観た人は、違和感バリバリのBMGに気を取られて映画に集中できなかったのではないかと思います。映画の出来は良いが、音楽が台無しにしたという評価もありました。 しかしながら、いま観なおしてみると、当時感じたほどの違和感はありません。恐らく時代が早すぎたのでしょう。音楽が多様化している今日に聴くと、逆に新鮮で魅力的なメロディにすら感じてしまいます。映画の前半の異常に早い展開も、物語の早い展開を望む現代の観客には合っているとも感じます。私自身、十年ほど前に中古の輸入ビデオを手に入れて数十回は観ていますが、いまだに飽きませんね。そういうわけで、本作が70年代の隠れた傑作だと確信しています。 余談ですが、実際の撮影はトラブル続きで、監督が密かに交代させられています。現場を仕切れなかったラザラス監督を、プロデューサーのピーターセはクビにして、代わりにアカデミー撮影賞を受賞した経歴を持つフレディ・フランシスをイギリスより呼び寄せました。MGM作品の「人類SOS」などでもゴースト・ディレクター(つまりクレジットされないが本当の監督)をつとめた実績もあり、元MGM副社長の一声で飛んできたというのが実状でしょう。職人フランシスの演出により、ようやく撮影が再開。その実力はできあがった映画を観れば一目瞭然です。風格に溢れ、ときおり斬新なショットを見せる抜群のカメラワーク、派手な爆破、バイオレントな着弾シーンなどなど。監督交代がなければ、恐らく「黄金のランデブー」も未公開の憂き目、それどころが映画自体が出来上がらなかったかもしれません。 “一点豪華”は、もちろんG・ジャクソン! コーレイを演じる前ですから、これまでの人の良さそうな、笑顔を絶やさない演技が中心。カーターの船内探索を助けるため、怪しい人物の部屋へ乗り込んでヘンなドイツ語をしゃべったりと、なかなかお茶目な場面も。クライマックスでは、隣接した敵の船に荷物にまぎれて移ろうとし、見つかって蜂の巣に。最後の力を振り絞って、甲板の燃料タンクに信号弾を打ち込んで爆破、非業の死を遂げます。血まみれの部長に男泣き必至! ちなみにテレビで放送されたときは、ジャクソンの声は森山周一郎ではなく、村松康雄が担当しています。「傑作選DVD-BOX」の「怯える女 闇から呼ぶ声は誰だ」のラフリンの声を担当した方です。 日本ではビデオすら発売されず、日本でのテレビ放映も80年代前半を最後に終了(最近ドイツで放送されたようですが)。これもなんとかDVDにしたいんですよね。私のライフワークです。 突然、今日の式。395+73+47*2+170-7= う~ん、これはまずいですね。ペースがものすごく落ちてる…。
2005/12/14
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「特捜班CI☆5」のイギリスでの視聴率は、シーズンを重ねるごとにうなぎのぼりで、最終シーズンになると70%近い視聴率を取るようになります。毎週、紅白歌合戦並の視聴率を取るわけですから、予算は使い放題! で、どんどんスケールアップした結果の代表作が、最終シーズンで初回に放送された本エピソード。 25年の刑期を終えて出所した男・ロディが、獄中で温めていた犯罪計画を実行に移す。古い倉庫の屋上に土嚢を積んでトーチカを作り、そこから向かいの病院の集中治療室を狙う。治療室に入ろうとする者を銃撃し、瀕死の患者を孤立させ、身代金を要求。今回ばかりは、さすがのCI☆5も八方塞になってしまう…というストーリー。戦争映画に出てきそうな巨大な機関銃での病室破壊、100メートルはありそうな煙突へのロッククライミング、バズーカ砲による倉庫爆破、ヘリによる壮大な空撮など、ド派手な見せ場の大連打。もうテレビドラマじゃないです。大作アクション映画です。 そういった見せ場もいいんですが、“一点豪華”ポイントはちょっと別の角度から攻めて、アクションの合間のドラマ部分です。このエピソードは、シリーズでは珍しく犯罪者側の視点から物語が展開します。最初にロディが昔の仲間を計画に誘いますが、平穏な暮らしを望む仲間は参加を断ります。ロディは彼に「俺の計画が成功した翌日の新聞を読んで、お前はこう思うだろう。『自分もそうなったかも(=計画の分け前で金持ちになったかも)』」と捨てセリフを吐きます。ところが、最後の最後にロディの計画は失敗し、テレビの中継を見ていた仲間が真っ青な顔でつぶやきます。「自分もそうなったかも…(=犯罪が失敗してとんでもない目にあう)」 イギリスならではの、皮肉の効いたオチが実にいい余韻を残します。25年服役していたロディが、その間の時代の変化、つまりCI☆5のようなとんでもない組織が生まれていたことを知らなかったため、最後の最後で計画が頓挫するという展開も、犯罪者の悲哀が良く出ていて、ドラマに深みを与えています。 CI☆5では、ドラマ部分はさらりと流されますが、意味深なせりふが散りばめられていて行間を読ませる構成になっています。並のアクションドラマより、実はずっと人間ドラマが心に響くのが、CI☆5シリーズの凄い点です。1978~83年度ゴードン・ジャクソン…森山周一郎マーティン・ショウ…野島昭生ルイス・コリンズ…若本規夫DVD情報→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOX (「病院ジャック 屋根の上のトーチカ作戦」は、Disc3に収録)DVD11月11日発売 ビデオ廃盤
2005/11/10
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「特捜班CI☆5」は、テレビシリーズにしては派手な爆破シーンが多いのですが、爆破炎上自体を核にしたエピソードがこれ。「ブローン・アウェイ/復讐の序曲」より、15年以上早いですぞ! コーレイ部長のオフィスに爆弾を仕掛けた謎の人物。九死に一生を得たコーレイだったが、CI☆5部員が次々と爆殺されてゆく。かつてコーレイが壊滅したテロ組織の残党が犯人として浮かび上がる。しかし、本当の黒幕は予想もつかない相手だった…というストーリー。 “一点豪華”ポイントは、映画並の爆破シーンの連続…じゃなくて、このエピソードの脚本家。CI☆5シリーズの大ファンだった学生、スティーブン・リスターが、自分でシナリオを書いて応募してきたのです。それを読んだスタッフが「おもろいやんけ!」と採用、このエピソードが出来ました。伏線やドラマ部分もなかなか良くできていて、とても素人投稿とは思えない出来ばえ(当然プロの手直しは入っているかと思いますが)。リスターはこのときの手腕を認められて、他のCI☆5のエピソードの脚本も書いています。 後に彼はプロの脚本家として活躍するのですが、代表作がマッチョ系サイボーグが暴れる「シャドーチェイサー/地獄の殺戮アンドロイド」や「モノリス」など、派手な爆発シーンだけが見せ場の作品なのが笑えます。1978~83年度ゴードン・ジャクソン…森山周一郎マーティン・ショウ…野島昭生ルイス・コリンズ…若本規夫DVD情報→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOX (「姿なき仕掛人 時限爆弾は白昼炸裂する」は、Disc1に収録)DVD11月11日発売 ビデオ廃盤
2005/11/09
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「特捜班CI☆5」には、各キャラクターがクローズアップされる“お当番”エピソードがありますが、標題の話はドイルが主役。レーザーロックサイト付の最新鋭ライフルをテストするため、自宅に持って帰ったドイル。案の定というかお約束というか、何者かに奪われてしまう。しかも、奪った相手はドイルの昔の仲間を狙撃し、彼自身にも照準を定めてくる…。設定と展開にちょいと無理があるのですが、意外な黒幕の出現と、全編に張られた黒幕の正体を示唆する巧みな伏線で、強引に見せるニクい一編。 “一点豪華”ポイントは、またもや部長ッス! 黒幕を追い詰めたコーレイ部長とボーディ。相棒の居場所を聞き出すため、ボーディが脅しをかけます。「もしドイルが死んだら、お前を殺してやる。楽しみながらな…」 黒幕は、コーレイに対し「今の部下の言葉を聞いたか!?」 政府の職員が、犯罪者とはいえ脅すことなど許されないはずだ、という自信と非難を込めての問い掛けです。それに対するコーレイの答えは「聞いてないね」の一言。たとえ自分の目の前であろうとも、必要とあらば犯罪者を脅そうが半殺しにしようが全然オッケー! う~ん、凄い(たのもしい)上司。 ところで、本エピソードのもう一人の主役はレーザーロックサイト。レーザーの赤い点がターゲットの照準を示してくれる、アクション映画ではおなじみのヤツですね。この照準器の存在をメジャーにしたのは、恐らく「ターミネーター」の第1作。シュワちゃんが使ってましたね。ところがCI☆5では、それよりも何年も早く、ブラウン管に登場させていたわけです。1978~83年度ゴードン・ジャクソン…森山周一郎マーティン・ショウ…野島昭生ルイス・コリンズ…若本規夫DVD情報→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOX (「照準を合わせる相手が問題なんだ!」は、Disc1に収録)DVD11月11日発売 ビデオ廃盤
2005/11/08
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このブログでもしばしば取り上げてきた「特捜班CI☆5」、いよいよ11/11(金)に発売です。11/8(火)には、東京竹橋の科学技術館サイエンスホールで特別試写会も開催。シリーズNO.1の人気を誇る「ミックスダブルス 殺し屋VSボディガード」と、前に取り上げた超エグ~い「目撃者 俺達は見たくて見たんじゃない!」の2本立て。当選された方、楽しんでください! 長い前置きはさておき、標題のエピソードの紹介です。ほんの少量でも飲用すれば、自殺願望に支配されて死に至る幻覚剤ADXを大量に入手した男が、貯水池にADXのタンク設置し、政府を脅迫する。タンクには時限爆破装置がセットされていて、爆発した場合、ADXの混入した水道水がロンドン中に行き渡り、市民が大量に自殺する危機が!! この恐るべきテロリストに、CI☆5がどうやって迫るのか……。本エピソードも、期待にそむくことなく、激ヤバ展開です。 そこで“一点豪華”ポイント登場。犯人の手がかりを握る麻薬ディーラーを捕らえたCI☆5部長のコーレイと、部下のドイル。ディーラーのほうも筋金入りで、ガンとして口を割りません。それどころか、かつてマフィアに剥がされた頭皮の傷跡を見せ「このときも何も吐かなかった」と啖呵を切ります。一旦引いたコーレイが取った手段とは…ディーラーに麻薬を注射しようとします! ヤク中の無残な姿を知っているがゆえ、ディーラーはあっさり降参。これが決して脅しではないのがCI☆5のやり方なんですな。 注射の前に、コーレイが自分の従軍時代の話をするのですが『地雷の位置を知る捕虜たちに場所を吐かせるため、彼らを地雷原に突入させ数人を爆死させた。それで彼らは、地雷の場所を吐いた。必要なら、そんなことを何度でもやる』と、のたまいます。「ジョーズ」のクイント船長が劇中、テニアンに原爆を運ぶ途中、撃墜されてサメの海で九死に一生を得た話をしますが、あれに匹敵する戦慄小話! 本当に怖いのは、ADXではなくてCI☆5のほうだったというオチ(オチてないって…)。1978~83年度ゴードン・ジャクソン…森山周一郎マーティン・ショウ…野島昭生ルイス・コリンズ…若本規夫DVD情報→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOX (「恐怖の殺人幻覚剤ADX」は、Disc3に収録)DVD11月11日発売 ビデオ廃盤
2005/11/07
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デジタル・ニューマスターでDVD再登場となった、アラン・ドロンの痛快アクション。総督として赴任してきた男が伝説の剣士ゾロの姿を借りて、非道な圧制を行う大佐と闘うという王道ストーリー。市場での鬼ごっこ的アクションは、ジャッキー・チェンよりずっと早いし、クライマックスの15分に渡る大佐とゾロの剣での一騎打ちは、「カリオストロの城」がオマージュを捧げた(と思われる)「長靴をはいた猫/80日間世界一周」のクライマックスに、多大な影響を与えたと思われます(なんだか、自分でも書いてて分かりにくい…)。 “一点豪華”ポイントは、テレビの吹替版の収録。もちろん、ドロンの声は野沢那智。普段は気弱な総督と、豪快なゾロという対比をドロンが演じているのですが、それをさらに素晴らしいものに昇華させたのが野沢那智の声の演技。総督のときは、ちょっとナヨっとしつつ神経質っぽい、「悟空の大冒険」の三蔵法師チックな声。ゾロのときは、もちろんカッコイイ二枚目の声です。雑誌やネットの紹介では、吹替収録の表記がありませんでしたが、実際は収録されています! それを知って、私もあわてて買い求めたしだい。 ただ、残念なのは、ジャケット裏面の表記。声優が間違っています。元にした資料が違っていたのでしょうが、ちょっと吹替洋画に詳しい人に見せれば、このような事故は防げたのになあ…。ジャケットに表記されているのは、70年代に日曜洋画劇場で放送された初回放送バージョン。でも収録されていたのは、80年代に再収録された別バージョンでした。「うぉ! 貴重な初回放送バージョンの吹替が収録されている!」と思って買った人は、ちょっとがっかりかも。実は私も同じクチ(再収録バージョンの吹替はVHSで録画していますので…)。 とはいえ再収録バージョンも素晴らしい吹替です。ぜひ、一人でも多くの方に楽しんでいただきたい作品ですね。1974年イタリア=フランス監督:ドゥッチオ・テッサリ脚本:ジョルジオ・アルロリオ※DVDに実際収録されている吹替版のキャストアラン・ドロン:野沢那智オッタビア・ピッコロ:小山真美スタンリー・ベイカー:小林勝彦玄田哲章、鈴置洋考※初回放送吹替版のキャスト(DVDのジャケットの表記)アラン・ドロン:野沢那智オッタビア・ピッコロ:岡本茉莉スタンリー・ベイカー:勝部演之雨森雅司DVD発売中
2005/10/28
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イギリスのアクション・テレビシリーズの傑作「特捜班CI☆5」の、日本放送第1話。実際はシリーズ中盤に製作されたものですが、あまりに強烈なインパクトゆえ、日本では最初の斬り込み隊長に選ばれたエピソードです。 CI☆5部員のドイルとボーディが、お忍びでイギリスにやってきた中東の要人のエスコートを命じられる。指定の2箇所を無事訪問させるのが指令だが、当人たちは偽名を使うよう命じられ、偽の身分証を持たされる。つまり、不測の事態か起こってもCI☆5のバックアップも関与も無いということ。要人を港でピックアップして行動を開始した二人だったが、謎の暗殺集団が容赦なく襲い来る。 これはCI☆5版「要塞警察」(閉鎖空間に舞台が限定されているわけじゃないんだけどね)。とにかく、倒しても倒してもどこからともなく沸いてくる暗殺集団が、「要塞警察」のギャング団を思わせます。いったい、何人いやがるんだ!とツッコミ入れたくなるほど、わらわらと出てきます。しかも街中であろうが、サイレンサー付マシンガンでおかまいなしに大量発砲。当然着弾シーンもふんだんで、穴ボコだらけになりつつ暴走するリムジンは一見の価値あり。テレビシリーズの1エピソードとは思えない、過激バイオレンスとスピーディなアクションに驚かされます。 すべてが豪華なのですが、“一点豪華”ポイントをひねり出すとすれば、主人公二人が完全に“捨て駒”扱いされる点でしょうか。長寿シリーズの主役コンビを、ある目的のために政府が囮として利用、しかも殺されることが前提の絶望的任務に就かせるという超ハードな展開に、初めて観たときは開いた口がふさがりませんでした。これだけの衝撃的なエピソードだから、放送第1話に選ばれたのは納得ですが、政府高官がCI☆5部長に向かって「優秀な部下を失っただろうが、これで国は救われる」なんて笑顔で言い放つ、実に後味悪い描写もあって絶句… このエピソードに限り、DVDの発売に先立ってお試し版が無料で配布されています。ご興味ある方は、こちらで取り寄せできます。→allcinemaSELECTION無料お試しDVD 1978~83年度ゴードン・ジャクソン…森山周一郎マーティン・ショウ…野島昭生ルイス・コリンズ…若本規夫DVD情報→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOXDVD11月11日発売 ビデオ廃盤
2005/09/26
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「続・荒野の用心棒」といえば、説明の必要がないほど有名なマカロニウエスタンの代表作の1本。10年ほど前までは、よくテレビで放映されてました。 棺桶を引きずったガンマン、ジャンゴが、ジャクソン少佐率いる南軍の残党とウーゴを頭とするメキシコ人革命派グループが対立する町に訪れる。ウーゴをけしかけ、メキシコ軍の砦から金を奪うが、分け前を渋られたため、ジャンゴは金を独り占めする。ウーゴの追っ手に両手をつぶされたジャンゴに、ジャクソンが迫る…というのが、ざっとしたストーリー。 この映画で、とかく話題になるのが、棺桶から取り出す断面がレンコンのようなガトリング砲でのジャクソン一味大殺戮掃射シーンや、馬の列に両手を踏まれるイタ~い場面、そしてラストの十字架の金具を利用したトリック・ガンプレイ。 ところが、私的な“一点豪華”は、ちょっと違います。手をグチャグチャにつぶされたジャンゴが、自分が底なし沼に落ちたときに手をのばしてくれたマリアに、告白するシーンがポイント。ウーゴ一味に撃たれて瀕死のマリアを、ジャンゴは酒場に運び込んで語ります。『底なし沼にはまったとき、俺に手をさしのべてくれたよな、マリア…。その手にすがったとき、俺はやっと分かったんだ。人間てのは、一人じゃとてもいきてゆけねえってことをな…』 この瞬間、ニヒルでクールを装っていたジャンゴが、本来の自分に戻ります。本当は誠実で優しく、真の意味で強い男であることが、初めて観客に伝わるすばらしいシーンだと思います。 マカロニウエスタン特有のガンプレイや残酷シーンは、もちろん『続荒野の用心棒』の魅力の一部ですが、このシーンがあるからこそ、ジャンゴというキャラがさらに魅力的になり、他のマカロニ作品とは一線を画した“深み”があるように思えます。 ちなみに、先のセリフは小林清志の吹き替えのほうが、原語よりもグッと心に響きます。テレビの吹替音源を収録したDVDの再発を、ぜひともお願いしたいものです。1966年イタリア1994年1月 NTV深夜枠にて放映(正味92分)監督:セルジオ・コルブッチ脚本:フランコ・ロゼッティ/ホセ・G・マエッソ/ピエロ・ヴィヴァレッリフランコ・ネロ:小林清志エドゥアルド・ファヤルド:大平透ホセ・ボダロ:穂積隆信ロレダナ・ヌシアック:来宮良子アンジェル・アルバレス:相模太郎DVD発売中 ビデオ廃盤
2005/09/18
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11月11日にDVDが発売になる「ファイナル・オプション」の吹替現場に立ち会ってきました。 過去のテレビ放送では、主演のルイス・コリンズを堀勝之祐さんが担当していましたが、今回のDVDでは、「特捜班CI☆5」でコリンズを吹き替えていた若本規夫氏によるニューバージョンの吹替版を収録します。 ところで、収録の際に、若本規夫氏へのインタビューが「映画秘宝」により行われました。氏が業界に入ったきっかけ、お仕事に対する真摯な取り組み方など、本当に貴重なお話しを聞かせていただきました。こちらのインタビューは10月20日発売の「映画秘宝」に掲載されるとのことです。 本日の話題は映画作品ではないのですが、あえて"一点豪華"ポイントをひねり出すとすると…今回の「ファイナル・オプション」の吹替で、リチャード・ウィドマークはテレビ吹替版と同じく大塚周夫氏が担当! 大御所なので断られる危惧もありましたが、ウィドマークといえば大塚周夫氏しかないと、吹替制作スタジオが口説き落として実現しました。というわけで、FIX声優のイメージを損ねることなく楽しめるプレミア吹替となっています。
2005/09/15
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日本でも熱狂的なファンを持つイギリスのアクション・ドラマシリーズ「特捜班CI☆5」で、最もエグいエピソードの一つがこれ。私が最初に観たのがこのエピソードで、これまでの(この後も)みたことのない強烈な展開に、瞬時に魅了されてしまいました。 敵対組織に狙われたアメリカの要人が、銀塊輸送車のガードマンに変装して国外脱出を図るが、情報が漏れていて暗殺グループに射殺される。が、その襲撃現場に居合わせた一般市民が暗殺グループを撃退、その際にグループの一人の覆面を市民がはいで素顔をさらしたところを、8ミリで撮影していた別の市民がいた。事件を取り上げた新聞は、現場に居合わせた市民を英雄視して名前と住所を発表。暗殺グループは、自分たちの身元がばれるのを防ぐため、市民を次々と惨殺してゆく…というのがあらすじ。 “一点豪華”ポイントは、事件の目撃者となった市民が次々と暗殺グループに殺されてゆく悪夢のような展開。アメリカ産のテレビドラマなら、市民の危機でヒーローが到着して救出するのでしょうが、リアリティを追求する「特捜班CI☆5」では、現場に居合わせたトラックの運ちゃんや新婚カップルが、CI☆5の救助が間にあわず、あっさり(しかもかなり無残に)殺されます。テレビドラマの常識を完全破壊した超インパクトが、トラウマかつ最大の魅力になっているのが凄いんです。 「特捜班CI☆5」はスパイアクションとしても質が非常に高く、「24」やが好きな人は絶対オススメ。「24」以上にテンポが早く緊迫感に富んだ展開で、さらに楽しめること保証つきです。DVDも発売されるので、ご興味ある方はこちらへどうぞ。→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOX1978~83年度ゴードン・ジャクソン…森山周一郎マーティン・ショウ…野島昭生ルイス・コリンズ…若本規夫DVD11月11日発売 ビデオ廃盤
2005/09/03
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