猫屋敷
答礼品のカタログを、葬家のとこに、届けに行った。
築40年はたっている、一戸建て。
扉をあけると、猫トイレ。
でかいのが、みっつ。
廊下は薄暗く、埃が堆積していた。
なにこれ空家?!
奥の方から、くぐもった声が聞こえてくる。
どうやら上がれと言っているらしい。
(靴、脱ぎたくねー)
寝たきりの独居老人でもいるのかと思ったら。
40代の中年男性。
(キモオタ出たー!!)
「今ね、猫を探してるんですよ」
はい?
「お客さんがくると、いっつもどこかに行っちゃうんですよー」
あ、すいません、すぐ失礼します。
(てか、帰らせて)
「いや、相談したいこともあるんで・・・上がってください」
(なにその薄笑い)
そ・・そうですか?じゃあ・・おじゃまします・・。
(帰りてぇ・・・)
「猫、好きですか?」
え?あ、はい・・。
(猫は好きだが貴様は嫌いじゃ)
「うちペルシャがいるんですよー。
白くて、ふわっふわなんです。」
そーですか・・・。
「3匹もいるんです」
そ・そーですか・・・。
「外にもね、外猫用のダンボールハウスつくっておいてるんですよ。」
あぁ、あれですか、玄関横にあった・・・。
(てっきりゴミ屋敷だと思いましたよ)
「ええ、僕猫が好きだから・・、
野良ネコでも放っておけなくて・・・」
そーですか。
(本気でそう思うなら、家の中に入れてやれ。
外猫の人生は、危険でいっぱいだ。)
「ちょっと待っててください。
今、猫、連れてきますね・・」
いえっ、けっこうです・・・!!
(誰かぁ~~~!!
た す け て ~ ~ ~ ~)
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