≪今日の卓上四季≫
かつてフランス語を学んだ頃、手にした初心者用のテキストは、ある家族がパリ郊外の
オルリ空港からバマコへ旅立つ話題で始まっていた。
バマコ?初めて耳にする不思議な地名。調べるとアルジェリアの南に位置する
マリ共和国の首都の名前だった。耳慣れないのは、アフリカとなじみの薄い日本人
だからか。この国を長年植民地支配したきた旧宗主国にとっては、国内の知名同様、
身近な存在なのだ。
この国にフランスが軍事介入し、イスラム武装勢力に激しい空爆を加えている。
国際テロ組織アルカイダ系グループが勢いをつけ、「アフガン化」を恐れたフランスが
強硬策に転じた。緊迫度を増す。
アフリカ大陸にある独立国は現在54カ国。このうち26カ国がフランス語を公用語と
する。仏語の通じる国は全体の3分の2
英語圏とは全く異なる歴史と文化を植え付けてきた。
外電によるとフランスにとって、とりわけマリの重要性が高い。なぜ?
隣接するニジェールとの国境地帯には豊富なウランが眠るからだ。
福島第1原発事故の復旧に携わった原子力大手アレバが大規模な鉱山を所有する。
原子力を信奉する国の生命線がここにある。米仏に次ぐ原発大国日本も無関心で
いられない。しかもマリを引き金に、アルジェリアで邦人を巻き込んだ残忍な
人質事件が起きた。世界が震撼する。その進展に息を飲み憂う。
2013.1.19 道新より
犠牲者の数があらわになってくる。
人命重視の日本に比べ 事件の早期解決を重視する国の違いか~
一人でも多くの方達が助かっていてほしいです。
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