≪今日の卓上四季≫
名も知らぬ遠い南の島からヤシの実を運んでくる温かな潮流は、琉球列島の北部で枝分かれ
して日本海を北上、一部は宗谷海峡を抜けてオホーツク海を南下する。
北方領土の色丹島や国後島に住んでいた人は、「しょっぱい水と甘い水がきて、コンブが
いっぱい生えていた」と懐かしそうに語るそう。「しょっぱい水」は暖流、「甘い水」は
寒流。
二つの潮流は根室半島沖で運命的な出会いをする。良いコンブは、暖流と寒流とが交互に
寄せてくる浅瀬ですくすくと育つ。歯舞群島の貝殻島が有数のコンブの好漁場である理由は
そこにあるという(大石圭一著「昆布の道」第一書房)
鳴り響くサイレン。深い霧を突いて白波を立てて疾走する漁船の群れー。きのう、貝殻島
コンブ漁が始まった。1963年に日ソ民間協定が締結されて以来、50年の節目となる出漁。
勇壮な風景詩のようにも語られる。が、そこには暮らしの糧を得ていた自分たちの
”庭先”に足を踏み入れることも許されず、”立ち入り料”(採集量)を払わなくては
ならない苦渋の日々が横たわっている。
おととい本紙は、民間協定締結から半世紀の歩みを特集した。伝統の生活を守るため、
旧ソ連と粘り強く交渉した漁業者の歴史が語られている。深い霧にたじろがず風穴を
開けて行く「民」のたくましさ。領土問題解決の糸口もそこにあろう。
2013.6.8 道新より
領土問題は 分からない。でも 地図をみると、歯舞・色丹島 国後島は
ほんとうに目と鼻の先です。
ここが、日本で無くてどこ? という感じです。
ビザ無し交流で色丹島を訪れた元島民野人たちは
寝食されて 島の形が変わって来ていると・・・
荒れている墓石が映像で写ると
悲しくなります。
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