ヨシアの祈り

ヨシアの祈り

2010.10.21
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「いいかげんな原発の耐震設計」


 阪神大震災後に、慌ただしく日本中の原発の耐震設計を見直して、その結果を九月に発表しましたが、

「どの原発も、どんな地震が起きても大丈夫」というあきれたものでした。私が関わった限り、初めのころの原発では、地震のことなど真面目に考えていなかったのです。

それを新しいのも古いのも一緒くたにして、大丈夫だなんて、とんでもないことです。

1993年に、女川原発の一号機が震度4くらいの地震で出力が急上昇して、自動停止したことがありましたが、この事故は大変な事故でした。

なぜ大変だったかというと、この原発では、1984年に震度5で止まるような工事をしているのですが、それが震度5ではないのに止まったんです。

わかりやすく言うと、高速道路を運転中、ブレーキを踏まないのに、突然、急ブレーキがかかって止まったと同じことなんです。

これは、東北電力が言うように、止まったからよかった、というような簡単なことではありません。

5で止まるように設計されているものが4で止まったということは、



つまり、いろんなことが設計通りにいかないということの現れなんです。


こういう地震で異常な止まり方をした原発は、1987年に福島原発でも起きていますが、

同じ型の原発が全国で10もあります。
これは地震と原発のことを考えるとき、非常に恐ろしいことではないでしょうか。


「定期点検工事も素人が」

 原発は1年くらい運転すると、必ず止めて検査をすることになっていて、定期検査、定検といっています。

原子炉には70気圧とか、150気圧とかいうものすごい圧力がかけられていて、配管の中には水が、水といっても300℃もある熱湯ですが、水や水蒸気がすごい勢いで通っていますから、配管の厚さが半分くらいに薄くなってしまう所もあるのです。

そういう配管とかバルブとかを、定検でどうしても取り替えなくてはならないのですが、この作業に必ず被曝が伴うわけです。


原発は1回動かすと、中は放射能、放射線でいっぱいになりますから、その中で人間が放射線を浴びながら働いているのです。

そういう現場へ行くのには、自分の服を全部脱いで、防護服に着替えて入ります。

防護服というと、放射能から体を守る服のように聞こえますが、そうではないんですよ。



つまり、防護服は放射能を外に持ち出さないための単なる作業着です。

作業している人を放射能から守るものではないのです。

だから、作業が終わって外に出る時には、パンツー枚になって、被曝していないかどうか検査をするんです。

体の表面に放射能がついている、いわゆる外部被曝ですと、シャワーで洗うと大体流せますから、放射能がゼロになるまで徹底的に洗ってから、やっと出られます。


また、安全靴といって、備付けの靴に履き替えますが、この靴もサイズが自分の足にきちっと合うものはありませんから、大事な働く足元がちゃんと定まりません。



そういうかっこうで現場に入り、放射能の心配をしながら働くわけですから、実際、原発の中ではいい仕事は絶対に出来ません。

普通の職場とはまったく違うのです。


そういう仕事をする人が95%以上まるっきりの素人です。
お百姓や漁師の人が自分の仕事が暇な冬場などにやります。

言葉は悪いのですが、いわゆる出稼ぎの人です。
そういう経験のない人が、怖さを全く知らないで作業をするわけです。


例えば、ボルトをネジで締める作業をするとき、「対角線に締めなさい、締めないと漏れるよ」と教えますが、作業する現場は放射線管理区域ですから、放射能がいっぱいあって最悪な所です。

作業現場に入る時はアラームメーターをつけて入りますが、現場は場所によって放射線の量が違いますから、作業の出来る時間が違います。
分刻みです。


現場に入る前にその日の作業と時間、時間というのは、その日に浴びてよい放射能の量で時間が決まるわけですが、その現場が20分間作業ができる所だとすると、20分経つとアラ-ムメーターが鳴るようにしてある。

だから、「アラームメーターが鳴ったら現場から出なさいよ」と指示します。
でも現場には時計がありません。

時計を持って入ると、時計が放射能で汚染されますから腹時計です。
そうやって、現場に行きます。


そこでは、ボルトをネジで締めながら、もう10分は過ぎたかな、15分は過ぎたかなと、頭はそっちの方にばかり行きます。
アラームメーターが鳴るのが怖いですから。

アラームメーターというのはビーッととんでもない音がしますので、初めての人はその音が鳴ると、顔から血の気が引くくらい怖いものです。
これは経験した者でないと分かりません。

ビーッと鳴ると、レントゲンなら何十枚もいっぺんに写したくらいの放射線の量に当たります。

ですからネジを対角線に締めなさいと言っても、言われた通りには出来なくて、ただ締めればいいと、どうしてもいい加滅になってしまうのです。
すると、どうなりますか。


「放射能垂れ流しの海」

冬に定検工事をすることが多いのですが、定検が終わると、海に放射能を含んだ水が何十トンも流れてしまうのです。

はっきり言って、今、日本列島で取れる魚で、安心して食べられる魚はほとんどありません。

日本の海が放射能で汚染されてしまっているのです。


海に放射能で汚れた水をたれ流すのは、定検の時だけではありません。

原発はすごい熱を出すので、日本では海水で冷やして、その水を海に捨てていますが、これが放射能を含んだ温排水で、一分間に何十トンにもなります。


原発の事故があっても、県などがあわてて安全宣言を出しますし、電力会社はそれ以上に隠そうとします。

それに、国民もほとんど無関心ですから、日本の海は汚れっぱなしです。


防護服には放射性物質がいっぱいついていますから、それを最初は水洗いして、全部海に流しています。

排水口で放射線の量を計ると、すごい量です。
こういう所で魚の養殖をしています。

安全な食べ物を求めている人たちは、こういうことも知って、原発にもっと関心をもって欲しいものです。

このままでは、放射能に汚染されていないものを選べないくらいになります。




★ ★ ★ ★



「・・・・。」ヨシア





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Last updated  2010.10.22 00:13:44


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