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今回は漢数字「九」「十」が入った「四字熟語」ですが、余り多くは無いようですが、普段はお目にかかれないような「四字熟語」がありますね。
<「九」の入った「四字熟語」>
「九十九髪」(つくもがみ)
老女の白髪、また、その老女をいう。
白髪が水草のツクモに似ているところからいう。また一説に、「百年に一年たらぬ」とあるところから、「つくも」を九十九の意とし、これを「百」の字に一画たりない「白」の字に代用し、白髪を「つくも(九十九)髪」といったとも。
「薬九層倍」(くすりくそうばい)
暴利をむさぼるたとえ。薬の売値は原価よりはるかに高く、儲もうけが大きいこと。薬は売値が非常に高く、原価の九倍もするという意から。
用例:薬九層倍というのは、あれは製薬会社と医者のことで、薬の小売店じゃそうはゆかねえんだそうだな。 < 丸谷才一・笹まくら >
類語:花八層倍(はなはっそうばい)
「面壁九年」(めんぺきくねん )
一つのことに忍耐強く専念して、やり遂げることのたとえ。長い間わき目もふらずに努力を続けることのたとえ。▽「面壁」は壁に向かって座禅を組むこと。「九年面壁(くねんめんぺき)」ともいう。
出典:『景徳伝灯録』
句例:面壁九年の努力がみのる
用例:面壁九年の修学をば、なお終えずして早く巳に、尻が裂ぶれたる書生もあるべし。以下の物語を読む人々は、情欲の種類のいろいろなるをば、些ちと気をつけて見たまえかし。 < 坪内逍遥・当世書生気質 >
故事:中国南北朝時代、達磨だるま大師が中国の嵩山(すうざん)の少林寺(しょうりんじ)に籠もり、九年もの長い間壁に向かって座禅を組み続け、ついに悟りを開いたという故事から。
※他に「九仭之功」 ( きゅうじんのこう)、「九腸寸断」(きゅうちょうすんだん)「九牛一毛」(きゅうぎゅうのいちもう)など
<「十」の入った「四字熟語」>
「十風五雨」(じゅうふうごう)
十日に一度風が吹き、五日に一度雨が降る。農業に最適な気候のこと。農作物の生育にとって順調な天候のこと。また、万事、平穏なこと。
出典:陸游(りくゆう)「村居初夏(そんきょしょか)」
類語:五風十雨(ごふうじゅうう)
「十全十美」(じゅうぜんじゅうび)
完全で全く欠点のないこと。すべてがそろって完全なさま。
▽「十全」は完全なこと、少しの欠点もないこと。「十美」も完璧かんぺきで、非の打ちどころのないさま。
「韻鏡十年」 (いんきょうじゅうねん)
理解することが、きわめて難しいこと。
『韻鏡』が難解で理解するのに十年はかかる意から。
▽『韻鏡』は、唐末の漢字の音韻を研究し図示した書。鎌倉時代に伝わり、江戸時代になって漢字音研究に利用された。
※他に「十年一日」(じゅうねんいちじつ)、「十中八九」(じっちゅうはっく)、「十人十色」、「十死一生」(じっしいっしょう)など
~あとがき~
「四字熟語」も調べていくと、「一」のつくものが圧倒的に多いようです。次に「三」ですが、漢数字以外で多いのは「無」 ( 無欲無私、無用之用・・・ ) 「不」 ( 不承不承、不買美田・・・ ) 「大」(大賢虎変、大兵肥満・・・)「天」〈天長地久、天罰覿面・・・〉などが結構の数があります。また、「魑魅魍魎( ちみもうりょう」、「已己巳己(いこみき)」などは驚きです。以上
※魑魅魍魎(ちみもうりょう」
人に害を与える化け物の総称。また、私欲のために悪だくみをする者のたとえ。▽「魑魅」は山林の気から生じる山の化け物。「魍魎」は山川の気から生じる水の化け物。
※已己巳己(いこみき)
(已・己・巳と、それぞれの字形が似ているところから)互いに似ているものをたとえていう語。
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