志 錬
間もなく開催される総体個人予選の出場選手の学内選考戦の日だった。
勿論、長男の実力からして選考されることはなかった。
それは、進学を決意する以前から判っていたことであり、それを覚悟して進学を決意したことでもあった。
にも関わらず、帰宅した長男からは覇気が失せていたように見えた。
敗れたのであるのだから当然なのかもしれない。
しかし、今は目先の結果だけで、一喜一憂してはならないとも思えた。
そこで、この高校へ進学した意味合いをもう一度確認し合ったのである。
柔道をするだけなら、地元の公立高校で良かったはずである。
にも関わらず、この強豪高校へ進学したのには、長男にある想いがあった。
だからこそ、その想いを目標として、決して諦めずに頑張ることを伝えた。
春、大河黄河の流れの急な三門狭(滝)を、
挫折することなく登り切った鯉だけが、
竜になると言われる言い伝え。
この登竜門になぞらえ、想いを託したのが“鯉のぼり”の由来。
“鯉のぼり”の様に力強く泳ぎ続けて欲しい。
※ 「登竜門」に関する日記
長男の誕生日の三日後が5月5日であり、その三日後が私の誕生日です。
そんなこともあって、“鯉のぼり”は、二人に想い入れ深いアイテムでもあります。
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