寺から街へ

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2007.08.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
そうだった。そして、もの言わぬ昌子さんがベースメンバーになると決まったと、

かかえたまま、眠っていた少女。それがアサミだ。

雨は既にあがっている。無意識にコンビニ傘を喫茶店に置きざりにしたことに気がつ
く。500円でも今のオレにはイタい。後で取りに行こうと心に決めたとき、西日が雲
を突き抜けて差し、造幣局の屋根が鈍色に光る。寸足らずのビルが並んでいる、そう
いうイメージがオレにおける天満。父親のフルサトでもあるなあと、前を行く二人か
ら眼を離さないようにしながらも、街の移り変わりを思う。

造幣局のある土地は川崎東照宮の跡地だ。徳川家康を祭った神社がここに数百年あっ

は、本願寺がそこにあったことなど煙の彼方である。人は都合のいいことは歴史にす
るが都合の悪いことは忘れたことにするもんや、とピースの濃い煙を吐きながら呟い
ていた親父の顔をなぜか思い出し、ぶるぶると頭を振る。

ちょうど前の二人が左へ曲がろうとしている。嫌な予感がますます現実味を帯びる。
仕方なくオレも曲がると、「ほがらピエロ」なんていうラブホのネオンが大きく見え
ている。おいおい制服に通学カバンのままっていうのはいくらなんでもまずいんでな
いの?と思い、何の心配してんねんと自分でツッコミを入れる。

水量の増えた淀川の水に夕焼けが映える。背中に夕陽を浴びた二人は少し足を速めて
京橋の方へと進む。あれ?どうやら、ラブホではないことに安心したが、ならばこい
つらの関係はいったい何???ますますわからないことだらけになってきた。

そうして、京阪電車の京橋駅に着いたとき、新たにメンバーが増えた。大きなチェー

いが、二人はアサミとアイコンタクトを交わしアサミの後をつけていく。






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Last updated  2007.08.17 21:09:54
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