July's July

July's July

2016.07.30
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 しばらく前まではこちらでは冷夏が続いていて夜中に目が覚めると寒さでふるえている状態だった。ところが昨日から突然夏日になって夜も気温が下がらず寝苦しくなり、今日の夜もやはり寝苦しさでベッドの上で眠れず暑さに寝返りをうっては扇風機の生暖かい風にあたりながらうつうつとしていた。

 しかし、何かの瞬間にふと睡眠に入ったのかもしれない。僕はベッドの上で眠りながら何かの音を聞いていた。きーんとなっているので誰かが掃除機をかけているのだと思っていた。やや耳障りな音でこれじゃ眠れないなと眠りながら考えていた。

 まもなくぱたっと音がやんだので掃除が終わったのかもしれないと思い、いったいこんな時間に掃除機をかけているのは誰なのかを確かめるために、僕はベッドから起き上がってドアを開けて見にいった。

 するとそこに彼女がいた。彼女は一人でご飯を食べているようだった。彼女は普通の日常生活をおくっているみたいに僕が隣にきても平然としてごく当たり前のようにふるまっていた。

 僕は隣に座ってまじまじと彼女の顔をみながら彼女に言った。
「あなたはもうこの世にいない。僕はあなたが骨になるのを見たんだ。」

 彼女は怪訝そうな顔をして僕を見た。しかし何も言わなかった。

 次の瞬間僕はそれが夢だったんだと気づいた。おそらく数秒程度の短い夢だった。

 彼女はまだ自分が死んだことを理解していないのかもしれない。



 しかし僕はその詩になぜか違和感を感じていた。彼女が現れたのもそのせいかもしれないとふと思った。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.07.31 01:58:17


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: