こういう写真って撮るまでに
気持ちの整理が必要かなと思ったりもします。
震災の写真をいろんなところで見かけますが
悲惨な光景に毎回声が出なくなります。

早く余震もおさまってほしいです。 (April 13, 2011 10:14:33 PM)

小春☆日和

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カテゴリ: 日記

先日,実家に帰った際に,海沿いの町,山元町に住む友人を訪ねてきました。

友人は,津波で家を流され,現在家族は避難所生活をしています。

数日前に,何か困っていること,必要なものはないかをメールで聞きました。
すると,ガソリンも並ばずに入れられるようになったし,特に足りないものはないとのこと。
だいぶモノも手に入りやすくなったようです。
逆にあれこれ持ってこられても困るのかもしれません。
なので,お菓子を持って行きました。

避難所生活とはいっても,友人は町の職員にあたる職業のため,1ヶ月前の地震発生以来,休みもほとんどなく,避難所のお世話をしているそうです。
家族のいる避難所とは別の場所で働いているため,夜はずっと車に寝泊まりしているとか。
先日,ようやくもらえたお休みを利用して,温泉に行って来たそうです。

「元気だよ。」

そう言う友人に,「元気でよかった。」としか言えませんでした。

友人は,自宅がどこにあったのか,すぐには分からなかったそうです。それほど,何もかもが流され,何もかもが混在していたそうです。

ぜひ,津波の被害を見て行って欲しいと言われました。そして,写真に収めて欲しいと。

写真を撮るのが好きな私ですが,津波に遭った場所を撮る気持ちにはなれませんでした。なんだか,興味本位で撮っているような感じがしてしまうからです。

前に,その友人に私が撮った写真を見せたとき,写真を撮りたいって気持ちが伝わってくるって言われました。その被写体のことをとても好きだって事が伝わってくると。

津波で被害を受けた景色は,どうしても好きにはなれないし,撮りたいという気持ちも湧きません。
でも,そう言ってくれた友人が,ぜひ私に撮って欲しいと言うのです。
多少の使命感のようなものを抱えながら,車を走らせました。

穏やかな春の陽気の中,何の気無しに,田んぼの中の道路を海に向かって走っていました。

ふと気が付くと,周囲の色が無くなっていました。
田んぼの中は,ゴミだらけでした。日差しは暖かなのに,ここは,空気が止まっていて,寒々としていました。
道路だけがやけにキレイで,違和感がありました。

国道6号線から海の方は,避難指示区域となっており,立ち入りには許可が必要でした。
もちろん,許可はそこに自宅がある方に降りるものです。この,避難指示区域では,がれきの撤去作業と行方不明者の捜索が行われているのです。
私みたいなのが押しかけて邪魔をするわけにはいきません。

そこで,国道6号線を南下してみました。

高台になっているところから,海の方を見ると,生活感のない荒野が広がっていました。しかし,確かにそこには,人々の生活があったのです。

「海が近く見える」
新聞に載っていた,津波の被害を受けた人の言葉です。
その言葉がよく分かりました。
海とこちらを隔てていた,防砂林はまばらになり,建物は流され,遮るものがなくなっていたのです。
ここから海まで2キロほどありますが,打ち寄せる潮の音が聞こえてくるようでした。

国道6号線も,低いところは浸水し,その西側にもがれきやゴミが散乱していました。

がれきというか,1ヶ月前までは,私たちの生活の場であり,私たちを寒さや風雨から守ってくれていた,家なのです。

田んぼが多いこの地域は,まだ水が引かないところもありました。福島県の新地町に入り,浸水した田んぼの近くまで行くことができました。

車を降りると,足元の砂は,明らかに浜の砂です。
田んぼなのに,磯臭さが漂っていました。
田んぼの水には,油が浮いていました。
田んぼの中に,船がひっくり返っていました。
崩れた家は,建築途中だったのかと思いましたが違いました。
瓦が全部崩れ落ちていたのでした。
電柱の真ん中ぐらいまで,ビニールや草が絡まっていました。

いくら広角でも,収めきれないほどの広さだったので,パノラマ撮影にしました。

遠くでは,クレーン車ががれきを拾っていました。クレーン車がおもちゃのように小さく見えるほど,色のない空間は広いものでした。

県境に近いコンビニが営業していました。ここも,浸水したところだということが,レジの脇に付いた,泥を拭き取った後から分かりました。 

その脇の田んぼでは,自衛隊による捜索も行われていました。
集められていたのは,泥の付いたかばんや辞典。
それに,卒業証書が入っているであろう筒。

この持ち主が,無事にこれらを手にすることができることを祈るばかりです。

見に行かなくてはならない。

そう思いながらも,燃料不足や忙しさを言い訳にして,足が向かなかったのが事実です。現実を受け止めるだけの心のゆとりと覚悟が,なかっただけです。

私が見てきたところは,ほんの一部だけです。だけど,見てきて良かったと思います。

ここで,命を落とした人がいる。
家族を,友人を,大切な人を失った人がいる。家を,車を,大切な場所を,生活の全てを失った人がいる。
それが,現実。

地震から1ヶ月が経った今でも,がれきの撤去が進まないほど,広範囲に渡って被害があった。
毎日一生懸命探しても,見つからない人がいる。
それが,現実。

私にとっては,あらゆる事が毎日変化して,あっという間の1ヶ月。
でも,あれから時が止まったままの人がいる。
それが,現実。

昨日,今日と続いている,福島県浜通りを震源とする大規模な地震。
友人は,津波警報が出る度に,避難誘導をしなくてはならないのかな。
今夜はゆっくりと眠れますように。






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Last updated  April 12, 2011 10:43:55 PM
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Re:1ヶ月(04/12)  
ひろゆきxhp  さん
興味本位じゃなくて覚悟を持ってシャッター切ってるのが伝わってきます。
余震つづいてますが大丈夫でしょうか?お気をつけて。
(April 12, 2011 11:24:59 PM)

Re[1]:1ヶ月(04/12)  
はる☆SSS  さん
ひろゆきxhpさん
そうですか。ありがとうございます。
腹をくくったところはありますね。
いつものように,あれこれ設定変えながら撮ることはできませんでしたが。

福島で大きな余震が起こっているのは心配ですね。
気を付けます!
(April 13, 2011 08:45:10 PM)

Re:1ヶ月(04/12)  
x-piper  さん

…ありがとう  
写真が好きなはるさんが、この写真を撮るのにこれだけの時間と勇気とエネルギーを要したんですね……。

撮りに行ってくれて、教えてくれて、本当にありがとうございます。
その場に居た、または行った者しか感じえない、溜まりよどんだ磯の香がただようようです。
向かい合ったものしか撮れない写真です。

くれぐれも、くれぐれもご無理なさらぬよう…。
頑張りすぎないで…。 (April 13, 2011 10:57:47 PM)

Re:1ヶ月(04/12)  
powder☆  さん
おつかれさまでした。
1ヶ月ですね。
現地で見た光景が、嗅いだにおいが、聞いたことがまだはっきりと思い出されます。
何をやっても可という人がいれば、非という人もいます。
自分の「判断」を信じて、自分ができる支援を長く続けていきたいと思います。
(April 14, 2011 09:59:18 AM)

Re:1ヶ月(04/12)  
これが現実なんですね。
うちも親戚が仙台や気仙沼にいるんですよ。
まだ大きい地震が近いうちにあるような話もききますし、
気が休まりませんね。
(April 14, 2011 08:45:31 PM)

Re[1]:1ヶ月(04/12)  
はる☆SSS  さん
x-piperさん
そうですね。
友人の言葉がなかったら,私は撮らなかったと思います。
撮るのは新聞記者さんがやってくれるし。

私も多くの被災地の写真を見ました。
でもやっぱり,現実は,平面では現せません。
私の写真も,ほんのさわりの部分だけですが,一人でも多くの人に見て欲しいという友人の気持ちには,少しは応えられたかなと思います。

まだまだ,揺れますねぇ…。
(April 14, 2011 09:24:20 PM)

Re:…ありがとう  
はる☆SSS  さん
ことぶっきぃさん
なんちゃってカメラーとしてできることは,撮って残すことだと言い聞かせつつも,どう撮ってもイイ写真になんかならないし,現実を正しく伝えるだけの技量もないので,とても悩みました。
ことぶっきぃさんがおっしゃるほど,ほんとにつらい部分に私は向き合えていないです。

いつも心配していただいてありがとうございます(^^)
私は,元気に過ごしております☆
もともと,無理できない性格なんで…f(^_^;)
でも,自分のすべきことに精一杯取り組んでいきたいと思っています。
今日できることは今日しておかないと,またいつ停電するか分かりませんしね(>_<)
(April 14, 2011 09:53:21 PM)

Re[1]:1ヶ月(04/12)  
はる☆SSS  さん
powder☆さん
1ヶ月経って,どんどん状況は変わってきていますね。
この震災で,こういうときにこそ,人間性が露わになるものだと,実感しました。
自分が思ったことをしていくしかないですね。
(April 14, 2011 09:55:43 PM)

Re[1]:1ヶ月(04/12)  
はる☆SSS  さん
うめぼしがキラリ☆さん
この写真は,現実を,遠くから見た感じです。
ここに住んでいた人達の,そして現在避難生活をしている人達の現実は,ちょっとしか見えていないと思います。

そうでしたね,気仙沼のお話をされていましたものね。
うちの気仙沼の親戚は,とりあえず近い人は無事ですが,そのつながりでは,家を流された人もいますし,まだ安否確認のできていない人もいます。

毎日気を張っているわけではないですが,あんまりのんびり構えているわけにもいきませんよね。
揺れの少ない日は,かえって大きいのが来るのではと心配になります。
今回は震源域が広いので,どこにいても心配ですよねぇ…。
(April 14, 2011 10:00:56 PM)

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