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次の重要なポイントはその中身です。不破氏は、「討論記録」の条項(表(1))にそって詳しく解説しました。「討論記録」の冒頭にある「1節」は、公表する予定の、「事前協議」についての交換公文の内容です。これだけ読むと、日本での米軍基地の使い方は、すべて事前協議にかかるかのような印象を受けますが、これはあくまで発表用の文章で、それがどう運用されるかの「実施要領」は、秘密条項である「2節」で決められる、という仕組みになっています。
「2節」の頭には、「交換公文は、以下の諸点を考慮に入れ、かつ了解して作成された」とあります。実施要領も、たがいに「了解」しあった合意文書であることは、明白です。ここには、四つの項があって、前半の二つは、交換公文の規定の説明で、A項では核兵器の持ち込み(地上配備)、B項では日本からの戦闘作戦行動が、それぞれ事前協議の対象になることが規定されています。この部分は、ごまかしの名目をつけて日本政府は後で公開しました。
くせ者は、次の二つの項で、そこでは、何が事前協議の対象にならないかが、規定されているのです。C項では、アメリカの飛行機や艦船の日本への出入りは、「現行の手続き」どおりにする、現行とは、これまでどおりということで、事前協議の対象にせず、アメリカの自由勝手にまかせる、ということです。D項は、戦闘作戦行動にかかわることで、米軍が日本から移動することは、アメリカの勝手ですよ、ということです。
つまり、表向きは事前協議の条項があっても、実際は、核兵器を積んだアメリカの軍艦の日本寄港もこれまでどおり自由勝手、核を積んだ爆撃機の日本基地利用も天下御免、「移動」という名目がつけば、日本を拠点に戦争地域に出撃することも自由にできる、こういう表と裏の二重底の仕組みを、日米の合意でつくりあげてしまったのです。
不破氏は強調します。「これは、アメリカにたいして、軍艦や飛行機に積んだものなら、事前協議なしで日本に核兵器を持ち込む権利があることを、日本が認めたことです。だから、この密約があるかぎり、アメリカの軍艦や飛行機が核兵器を積んで日本に入ってきても、日本政府は文句をつける権利がないのです」