2005年10月09日
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http://www.cuatro.co.jp/niigata/nanafushigi/hota.html

聖人が保田の里を布教に巡られていた折のことです。とある貧しい家の前を通りかかった時、一人の女性が聖人に駆け寄り来て、母の追福を懇願しました。家の中には、御本尊も何もありません。聖人は、弥陀の御名号を書き与えようとしましたが、紙一枚すらありません。織り掛けの布を機から裂いて差し出された聖人は、その布に御名号を記し読経してやったところ、女性は涙を流して喜びました。そしてお供えの焼き栗をお礼にと差し上げたそうです。聖人は帰途上野が原で休息された折、「我が勧むる弥陀の本願」と仰せられて焼き栗を蒔かれたそうです。その蒔かれた焼き栗から芽が出て繁茂し、年に3度実り、1枚の葉先が2枚に分かれ成長したと申します。聖人は、衆生済度の尊い御心をこの保田の里に留められました。当時の木は枯れてしまいましたが、ただ今では、若木が育ち年に三度の実をつけております。

http://eco.goo.ne.jp/business/csr/lesson/may01-3.html

"瑞穂の国"という言葉にあらわされるような、稲作農業中心の従来の歴史観が見落としてきたのは、海の歴史だけではありません。山林業、果樹栽培、養蚕などの生業を主としている人々の生活や、それを支えた多彩な自然についての研究もこれまでほとんどなされていなかったのです。たとえば、樹木についての歴史的な知識があまりにも乏しいことに最近気がつき、愕然とする思いがしています。

 そのきっかけの一つが、青森県の三内丸山遺跡の発掘でした。この遺跡の発掘は、従来の縄文時代の考え方を覆しただけでなく、列島社会の歴史はもちろん、人類社会についての見直しを迫るほどの内容を持っているといってよいと思います。縄文時代といえば、一昔前までは、毛皮をまとった裸同然の人が裸足で弓矢や石器を使って獣を追いかけているというイメージが支配的でした。ところが、三内丸山ではすでに安定した定住生活が長期にわたって営まれており、狩猟に使うヤジリの黒曜石を北海道、ヒスイを北陸から交易によって運んでくるなど、こうした定住生活を支える物資の交換・交易が大規模かつ広域的に行われていたのです。

 また三内丸山遺跡は、栗の巨木によって造られた柱、見事な漆器、縄文ポシェットと呼ばれる木の皮を編んでつくった物入れなど、縄文社会がゆたかな樹木の文化によって支えられていたことを再認識させてくれました。そして、その最大の発見の一つが、栗の木が栽培されていたことだったと思います。


木の皮を編んでつくられた「縄文ポシェット」

 栗林は『日本書紀』にも「くるす」という表現で登場しています。平安時代には栗栖と表記され、天皇家は古くから直属の栗栖を所有していて、そこの人々から栗を貢進させていました。私はいままで栗栖は自然の栗林だと思っていたのですが、三内丸山遺跡の状況から、平安時代にはもちろん、きわめて古くから栽植、管理された栗林が形成されていたと考えるのが妥当だと思うようになりました。


 また中世になると、丹波や山城には栗林を作り、栗を売って歩く職能民が京都を中心に活動していたことがわかります。栗の実はこのように食品としてひじょうに古くから利用されていたのです。

 樹木について意識して古文書を読んでみると、中世の荘園・公領では田畠の面積を調べるだけでなく、樹木についてもきちんと調査していることがわかってきます。栗林については面積が、桑、漆、柿などは本数が正確に調査され、それぞれに税金が課せられています。裏返して言えば、こういった樹木がいかに普通の人々の生活に大きな意味を持っていたのかがこの事実によってよくわかるのですが、研究者の関心が稲作農業にしか向いていなかったので、基本的な資料にきちんと記載されているのに、栗の木はずっと無視されつづけてきたのです。おそらく百姓は栗の木を使って家をつくったはずですが、私たちの生活に栗がどのような意味を持っていたのか、その歴史はまだほとんど解明されていません。






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最終更新日  2005年10月09日 09時08分48秒
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