2005年10月31日
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9621 韓国のベトナムへの謝罪 半月城 2001/09/09

  かって、ここの会議室で韓国がベトナムでしでかした残虐行為や非人道的な行為を追求しない韓国人に、旧日本軍の「慰安婦」問題などを非難する資格があるのかというニュアンスの書き込みがあったように記憶しています。
  その趣旨が、もし「残虐行為は日本だけではない、韓国もやっているではないか」と強調することにより日本の戦争責任を希釈しようとする目的なら、それはもちろん聞くに値しないものです。
  しかし、趣旨が日本の残虐行為はもちろんのこと、韓国もアメリカも非人道的残虐行為はそれ相応に償われなければならないという普遍的な人道主義的立場に立つものなら、それは真剣に追求すべき問題であることはいうまでもありません。

  韓国ではこうした反省が99年ころからなされ始め、ハンギョレ新聞や人権団体の努力により、韓国軍はベトナム戦争でどのような残虐行為をしでかしたのか、その実態が次第に明らかにされてきました。
  ベトナム戦争において韓国はアメリカの要請をうけ、反共・自由主義陣営への「恩返し」を大義名分に 65年から73年まで南ベトナムに約30万名の軍隊を派遣して参戦しました。
  この戦争で韓国軍は4960余名が戦死、10余万名が負傷しました。その反面、若者の血の代償であがなった経済的利益も大きいものがありました。かって敗戦国・日本が朝鮮戦争の特需で立ち直ったように、アメリカ軍の丸抱えであった韓国軍は戦争で外貨を稼ぎ、同時期、日本からの「独立お祝い金」とあわせて経済発展の基礎を築いたといっても過言ではありません。

その一方「泣く子もだまる韓国軍」は敵軍のベトナム人を4万1450名も殺害したとされていますが、その中には多くの民間人も含まれていました。ベトナム戦争は、米韓側からすれば前線がはっきりせず、敵が誰なのかもわからない泥沼戦争でした。そのため作戦はいきおいベトコン(ゲリラ)の根拠地を捜索、破壊することにおかれ、それがやがて老若男女を区別しない虐殺行為に発展しました。
  その一例ですが、ハンギョレ新聞によれば、1965年12月22日, 韓国軍作戦兵力2個大隊はビンディンソン、クィニョン市に 500余発もの大砲を撃ち込んだ後、日本軍の「三光作戦」さながら“きれいに殺して、きれいに燃やして、きれいに破壊する”というスローガンのもと「ベトコン捜索掃討作戦」を繰広げました。

  このような過去にたいし、韓国の金大中大統領ははじめてベトナムに謝罪しました。その画期的なニュースをハンギョレ新聞社が取りあげていますので、以下にそれを紹介します。

       --------------------
<大統領も「申しわけないベトナム」>
   韓国週刊誌『ハンギョレ21』2001年08月28日 第374号
http://www.hani.co.kr/section-021025000/2001/08/021025000200108280374066.html
<ベトナム戦争後、初の「謝罪」発言・・・300万ドルを投じ民間人虐殺被害地域に病院建設も>

 「私たちは、不幸な戦争(ベトナム戦争)に参加し、本意でなくベトナム国民に苦痛を与えたことを申しわけなく思い、慰謝の言葉を申しあげます」
 金大中大統領は、3年前の「遺憾」発言からさらに一歩踏み込んで、韓国軍のベトナム戦争参戦に関してベトナムに謝罪した。
 金大統領は去る8月23日午前、青瓦台(大統領官邸)でもたれたベトナムのチャン・ドク・ルオン国家主席との頂上会談の席でこのように明らかにして、「雨降って地固まるという韓国のことわざにあるように、過去の不幸があったので韓国はベトナムに一層深い関心をもって理解と協力を求めていく考え」であると話した。

 「一回の謝罪で終わることではない」
 金大統領の今回の発言は非常に破格的なことと受けとめられている。頂上会談直後「心から歓迎する」と論評をだした「ベトナム戦真実委員会」(常任代表・李ヘドン)関係者も、これほど早く謝罪がなされるとは予想していなかった。保守陣営の反発など政治的負担が大きい問題を大統領があえて引っ張り出すとは見ていなかったためである。

 大統領はこの席でチャン主席に「ベトナム中部5省に病院を建てたい」との意志を明らかにした。「中部5省」とはクアンウンアイ、クアンナム、プユェン、ビンディン、カンホアでベトナム戦当時、青龍・猛虎・白馬部隊がベトコン探索・掃討作戦を展開したところだ。

 総額300万ドル規模の予算が策定されたこの病院建設事業は、来年から約3年にわたり遂行される。政府はすでに昨年も中部5省に200万ドルを投じ40カ所の小学校を建てることを決定して、現在20校の建設を完工した状態である。
 ベトナム中部5省は、韓国とベトナムの「暗い過去史」を象徴する。『ハンギョレ21』が去る99年5月から繰り返し報道し始めた「ベトナム戦民間人虐殺」関連記事は、中部5省の被害者たちとその場で作戦を行った韓国軍の証言を土台にしたものであった。 その過程で発足した「ベトナム戦真実委員会」は平和音楽祭など多彩なプログラムで「謝罪世論」をかもしだして政府に迫った。大統領の「謝罪発言」と中部5省支援事業はその延長上にある。

 ホーチミン市でも「申しわけないベトナム」のレコードが発売される。
 もちろん限界はある。聖公会大学ハン・ホング教授(韓国現代史)は「今回の謝罪で終わるものではない」となで切りにした。「私たちは日本のようにうやむやに済ませないということを外向けに誇示した点では賞賛される価値はある。しかし、謝罪をしようとすれば、私たちがどのような苦痛を与えたのか、徹底的に糾明したのちになさればならないのにその過程がない。大統領だけの謝罪でなく、全国民的謝罪運動が必要である」


 また(朴正煕元大統領の長女)朴槿恵議員は、自分のホームページで<これは6・25(朝鮮戦争)のとき、大韓民国の自由民主主義を守るために戦った16カ国の将軍や指導者が金正日委員長に「不幸な戦争に参加して北韓国民に苦痛を与えたことを謝罪する」というのと同じくらいとんでもないこと>と批判した。ベトナム戦戦友会など一部の参戦軍人組織も「妄言」として反発する態勢をとっている。

 ともあれ、このような論争のなかで国内人権団体のベトナムもうでは継続している。韓国キリスト教協議会(KNCC)人権委員会(委員長・金ジョンミョン)は、10日ごろベトナム中部5省地域を訪問し「民間人被害実態」を調査する予定だ。

 ベトナム側も消極的ではない。
 ホーチミン市の「サイゴン音盤社」は、韓国の「ベトナム戦真実委員会」が一年前に製作したレコード「申しわけないベトナム」をベトナム語に翻訳して今年末に発売する計画である。「サイゴン音盤社」グェン・カッ・ビ社長は「レコード発売がベトナム社会に大きな共鳴を呼び起こす」として「韓国の人道主義・平和運動がますます発展するのをいのる」と立場を明らかにした。
 韓国とベトナムは今回の頂上会談を契機に、自然開発と情報技術分野での協力を強化する、いわゆる「21世紀包括的同伴者関係」を闡明にした。両国は共同の大規模油田開発に成功したし、SKテレコム社など国内移動通信業者はCDMA事業進出でベトナム政府の承認を得た。「真の謝罪と容赦」がなされれば、二つの国は「もっとも親しい友人」になるだろう。
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  ベトナムにたいする謝罪は「全国民的謝罪」であるべきというハン教授の指摘は正鵠です。ある「慰安婦」は韓国政府から支給された支援金を、ハンギョレ新聞社のベトナム「誠金募金」に寄付しましたが、今度はその「慰安婦」に日本はどう応えるのか・・・。「慰安婦」のCDでも出す発想は日本にはなかったのでしょうか。
  ともあれ「真の謝罪と容赦」が求められているのは、韓越間のみならず日韓間、日中間でもしかりです。

  (半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/






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最終更新日  2005年10月31日 08時28分39秒
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