2008年10月04日
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新聞記事文庫 銀行(11-003)
大阪毎日新聞 1922.11.30(大正11)
旋風起る

堂島系敗退に主力株暴落す

買方の堂島系が投出して意外の波瀾を惹起した、市場の一般は殆んど寝耳に水の感がある波瀾であった、しかして買方堂島系投出しの原因は同系統の日本積善銀行の蹉跌にありて堂島系は積善銀行支払停止の発表を免れずと決心すると共に突如買玉の投出しを決意したものである、かくて長期受渡休会中における今午前だけの短期立会において寄付一本にて先ず鐘新六千株大新一万四千株を投出し、大株の立会中に大新は既に四五千株に達する附合せ商内が成立するの大商内にて、続いて鐘新四千株大新六千株を投退き之にて問題となれる鐘新一万株大新二万株の買玉は投げ尽された、しかして買方悲観積善銀行窮状の噂は二十七日頃より市場の一部にては早耳せる者もあるものの如く、大体に市場は不気乗り閑散の保合範囲にありて売買玉が消化され難きため纏まった売玉は仕込み難かったが、それでも二十七日頃より売玉を発しつつあったものもあり、これに対し悪目買いの註文を発せるものもあった結果として堂島系の大買玉投出しに伴い小口筋の投物も加わり、その機会において早く売っていた筋を始めとし利喰い手仕舞いの買物も続出しての大混戦となり、出来高も一躍約十一万五千株前後には達せる模様にて前掲表の如き足取りを示し、前日に比しては左の如き暴露となった

[図表あり 省略]
暴落前の取組
短期の大新及び鐘新の今朝立会前即ち暴落前における取組内容は左の如くであった
 大新(取組四八四.〇)▲(売)五十六店の内一〇〇四〇代引三六四〇帯谷五〇九〇高木一九三〇川人六六五〇渡部三八〇〇小林▲(買)七十七店の内一五九〇白洲三一一〇滝川二〇五〇豊田一六八〇静三三一〇細字二三三〇海老二〇三〇筧四〇九〇竹内三二〇〇芝本三九一〇福西二一〇〇堀本


暴落の手振り
買方の鐘新大新の投物は白洲滝川海老芝本福西等より現れたに加えて追撃売りと推せられる八田及び有力筋の廻物らしき平田売りが目立ち之に買向うたのは主として利喰いであった静(約三千株)石井(約二千株)帯谷(約三千株)柳(約二千株)などであった

関係株売らる
堂島系の主力株投出しと共に勢い同系統に属する株種は不勢を免れず商内の出来ぬ株は別として商内の出来るものとしては堂米株を始めとし東洋毛糸、東華紡、木津川土地運河などがありこの中にて米株は元来が同系統に株数が纏まっているため割安にある関係から余り商内も出来ねば無碍にも売られず、一時の高値より二三円方をヂリヂリと押したのみで旧九十円新五十五円見当を唱え、東洋毛糸も既に整理も進みて日本毛織との合併談さえあり業績は稍見直した際とて二十五円二十銭見当に支え、木津運も十二円五十銭見当を唱えるに止まったが東華紡は最近に値を擡げていただけに前日より二円五十銭安の十三円見当に叩かれた

決済難の懸念
値嵩の割からして鐘新よりも大新の甚しく崩れたのは投物の分量が大新において多き関係もあるが、鐘新は値嵩のため綿業悲観の如きに売慕われていたため利喰いの買物も多きに反し大新は値頃安心にて買付けられていた方であって小口投物も加わったのが大新の鐘新に比して割に多く落した一原因ともなり、更に市場関係者は一般に懐が溺れて殊に短期取引員中には波瀾に堪えぬ者が多くして其結果決済に支障を来さすやとの点が一層大新株悲観を助長したものであり、売方中には単に買方を悲観する外に或は代用価格切込などの内面的事情をも悲観していた形跡があると、しかして此決済難の懸念について理事者は買方が一部に限られているので其註文を受けたものの中の一二は或は決済難を免れぬかも知れぬが、大体において買方の短期買玉は大新二万株鐘新一万株であって十円切として三十万円のものであり、市場としては格別不安を生ずるが如きこともないことが知られると称していた

地方筋は買物
短期の暴落に際して長期は休会中であり東京も休会中であって東京市場は東新の現物が九十円見当の気鈍い唱えであった処へ大阪安を受けたので八十七円台を報じて来た、しかし鐘新に対しては買物を齎らせるものも多くして地方筋は概して買註文であり、殊に名古屋筋の買気が目立った、しかして売方に狙われていた買玉の投出しと共に灰汁抜けも思われ易くして利喰いの外に買玉を仕込まんとする向もあったが、明日の長期立会は短期ほどではないが堂島系の買玉も残っているに加えて地方筋遅れ馳せの投物の入り込むべく、短期へ鞘寄せするの下放れは免れまいまた買方が投出したからとて其処を容易に買進んで利になりては楽すぎる感があり、或は素早き買玉仕込みが今一度厭気を催す商状の現れる順序となるのではないかとも説かれつつあったが、何れにしても値の居所が変ったために従来見送っていた仕手も幾分は動き出すかも知れず、堂島系破綻積善銀行閉鎖の影響如何につき注視されつつあった

データ作成:2006.5 神戸大学附属図書館

北さんのご本では神戸の方は 弟の長平 堂島の方は 兄の文平とありますが だとすると 両方 仕手筋の人間じゃないか?という気もします。また 十五銀行の破綻で 破産とありますが この時期から左前だからこそ 不動産が抵当に入っていたのでしょうね。






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最終更新日  2008年10月04日 09時05分39秒
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¥shop白洲  
k_guncontrol さん
十五銀行、関係ないじゃん、というか
白洲商店破綻のあおりで十五銀行も倒れたのかも。 (2008年10月04日 15時21分44秒)

正子パパ よく結婚を認めたものです  
くれど さん
はっきりいって 十五銀行の破綻は 関係ないと思います

あとから出しますが 文平さんが相場の張り方をまちがえたようですね
十五銀行を破綻させるほど 白洲商店はでかいとはおもいませんが
十五銀行を平和相銀
白洲商店をイトマン
三井銀行を住友銀行
とすると 構造的には 
あうような気もします
(2008年10月04日 19時40分52秒)

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