2011年07月24日
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そう言われると五郎としては一言も返す言葉もなかった 当時の五郎には 占領軍の中に近衛の情報を聞き出せる者 というより占領軍の中に一人の知人もいなかったのである それで黙っていると白洲は一層居丈高になって 彼自身が占領軍の大幹部に知り合いが非常に多いことを述べるだけでなく また自分が向こうの大幹部たちと時々食事を共にしながら アメリカの占領政策についていろいろな意見を具申していることを誇らしげに語るのであった
今も述べたように この僕はほとんど毎日のように進駐軍に出入りして占領軍の誰かと会っているんだが 占領軍の方では公爵が戦犯に指名されるようなことはありえないと言っている そういう状況であるばかりか マッカーサーのごときはむしろ公爵を頼りにしているような有様だ
そう言って白洲は さらにこれより先に彼が凱旋して近衛をマッカーサーに面会させたことや その時マッカーサーが近衛に対して 日本の軍隊の武装解除は 自分ら連合国の手でそれをおこなったが 日本人全体の精神的武装解除は 公爵のような人の手によって行ってもらいたいというような好意ある言葉すら漏らしていたなどと語るのであった
マッカーサーは近衛に対して 今も僕が言ったようなことを述べているぐらいだから 僕は公爵も安心して なるべく早く新党を樹立する方が良いと勧めているわけだが それなのに君がやれ公爵が戦犯に指名されるのではないか やれ公爵が新党樹立を計画するのは時期尚早ではないかなんて言うのはおかしいとおもうがね

それでどうなったか





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最終更新日  2011年07月24日 20時30分37秒
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