サイボーグ009（1966年・映画） | メタボの気まぐれ

「仮面ライダー」と並ぶ石ノ森章太郎による
殊能力を持つ９人のサイボーグ戦士の活躍を描いた
ＳＦ漫画「サイボーグ009」を東映が
“東映まんがまつり”のプロトタイプとして
「大忍術映画ワタリ」と同時上映として
映画化したのが本作である。

幽霊島に本拠を置くブラック・ゴーストの研究所長
ギルモア博士は驚異的な新発明であるサイボーグを創ったが
博士はこれがブラック・ゴーストに悪用される事を恐れ

ロシアの赤ん坊で十倍の知能をもつ００１
ジェット機より速く飛べるアメリカの００２
超感度の視聴力を持つフランスの少女・００３
身体中に武器を仕込んでいるドイツの００４
二十万馬力の力を持つアメリカ・インディアンの００５
口から七千度の熱光線を吐く中国の００６
何にでも姿を変えれるイギリス少年・００７
水中を自由に泳ぎまわれるアフリカの００８

そして奥歯に仕込まれたスイッチで操作する加速装置と
あらゆる能力を持つ日本レーサー・島村ジョーこと００９。

サイボーグたちは追跡してくるブラック・ゴーストの

博士の秘密研究所であるグリーン珊瑚礁に身を隠した。

だがブラック・ゴーストの偵察機に居所を発見され
おまけに００３が捕虜になってしまった。

００９は００３を救い出すため００６と００７を連れ
ブラック・ゴーストの秘密基地に潜入した。

大混乱に陥し入れた隙に００９は００３を救い出し
００９たちは更に奥深く侵入しブラック・ゴーストの
首領電子頭脳と対決したのだ！

この映画は海外輸出を意識した日本国内向け作品として
石ノ森の人気漫画である本作を映画化し
００９の声に当時の人気少年子役で、その後
小銭寿司チェーンを経営した太田博之、

少女サイボーグ・００３に同じく人気少女子役で
「魅せられて」で日本レコード大賞を受賞した
ジュディ・オングを起用するというメンツで
同世代たちを魅了しました。

また００７であるグレート・ブリテンは原作では大人であり
本作では少年という設定変更は原作者の石ノ森にとって
不満であったが、映画を見た子供達からは好評で
当時のキャラクター人気投票で1位を獲得しました。

本作の成功と同時上映の「ワタリ」の成功により
次制作となる1967年3月興行で初めて「東映まんがまつり」の名を
初使用し、現在では名を変えての興行となりました。