東京湾炎上 | メタボの気まぐれ

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「日本沈没」「ノストラダムスの大予言」に続き
1975年に制作された東宝パニック映画第３弾「東京湾炎上」は
前年に起こった石油タンカーとリベリア船籍の貨物船が
東京湾木更津沖で衝突、炎上して双方合わせて33名が死亡する
第十雄洋丸事件など石油タンカーの爆発事故が相次いでいた為
これらに影響を受けて制作された作品である。　

原油を満載して帰国しようとする石油タンカー
「アラビアンライト」は浦賀水道を航行中、
資源ナショナリズム排除を目論むテロリスト集団に

ゲリラは宗方船長（丹波哲郎）に船を東京湾に停止させ
日本政府に対して鹿児島県喜山ＣＴＳとコンビナートを破壊し
その模様をテレビで実況中継させるという
苛酷な要求を突きつけ、更に要求不履行の場合は
アラビアンライトを爆破するとつけ加えた。

喜山ＣＴＳは日本の石油の貯油能力を持ち
これを失う事は国家にとって大打撃であり
喜山の爆破を拒否してアラビアンライトが爆破された場合は
東京湾に10万トンの原油が流れ込み
気化した原油で関東一円が包まれるのだ。

アラビアンライトの船内は緊張による極限状態を超え

石油技師の館次郎（藤岡弘）がゲリラの銃を奪ったものの
爆雷のスイッチを握られている以上、無駄な抵抗だった。

東京湾炎上1.jpg

日本政府の対策本部長から喜山ＣＴＳを爆破し
全世界にテレビ中継すると表明した。

その頃、新聞記者の岩動達也（渡辺文雄）は対策本部の動きに

喜山爆破の実況中継が開始された。
ゲリラたちは勿論、日本中が息を飲んでテレビを見ていた。
しかし、この中継は対策本部が考えた巧妙なトリックで
コンビナート爆破の特撮映画だったのである。

突然、現地で雨が降り出した事から合成がバレてしまい
ゲリラのリーダーは顔色が変わり、アラビアンライトの
爆破装置のスイッチを入れ、一時間後にタンカーは
爆発すると政府に冷たく言った。

ゲリラのリーダーが乗組員を下船させようとした時、
リーダーに不満を抱いている仲間の一人が発砲した。

ゲリラ、乗組員との間に死闘が開始された・・・

この映画は映画音楽としてクラッシック「禿山の一夜」が
使用された珍しい作品であり危機を見事に描いている。

他の出演者も館次郎の恋人・未知子に金沢碧、
宍戸錠、水谷豊、北村総一朗、潮哲也、佐藤慶らがおり
特に金沢碧は「俺たちの旅」のヨーコ役で注目を浴び
「あさひが丘の大統領」「大都会３」に出演した後
本作では瞬間的ではあるがヌードを披露している。