惑星大戦争 | メタボの気まぐれ

米国映画「スターウォーズ」「未知との遭遇」と
空前のＳＦブームが到来していた1977年
この２つの日本公開を控えて東宝は急遽、
お正月東宝特撮映画として制作したのが「惑星大戦争」で
同時上映は山口百恵：主演の「霧の旗」である。

時は1980年代、世界各地で未確認飛行物体が飛来し
電波障害により大混乱が発生した。
地球は宇宙戦争に巻き込まれていた。

1988年・秋、再びUFO騒動と大規模な通信障害が発生し

日本アルプスに落下した謎の飛行物体の調査を
国連宇宙局勤務の三好孝次（森田健作）に依頼する。

宇宙戦争に備え国連宇宙局は滝川博士（池部良）に
かつてムー帝国を壊滅させた万能戦艦・轟天号を
宇宙防衛艦として新たに建造させ
また隊長として乗員の編成を要請した。

ある日、ヨミ惑星人が滝川博士を暗殺しようとしたが
三好、室井（沖雅也）冬木（宮内洋）によって救われ

更に三好は宇宙ステーション・テラの
三笠（新克利）と交信していると突然画像が
妨害電波の為に消え「巨大なローマ船」という

画面に閃光が走り音声も絶えた。

そして地球上の各地で凄絶な戦いが始まり
侵略軍の球状ロケットであるヘル・ファイターが
国連軍基地を全滅させてしまった。

この事態に滝川博士は隊員達を再招集、

地球上を飛び回っていたヘル・ファイターを全滅させ
侵略軍の前線基地がある金星へと進撃を開始する。

しかしその途中、敵兵によって滝川博士の娘である
滝川ジュン（浅野ゆう子）が拉致されてしまい
三好は室井・冬木達と共に金星大魔艦に潜入する。

かくして轟天と金星大魔艦の凄絶な戦いが始まった。

この映画は年末から正月に掛けての公開でありながら
脚本が仕上がったのはその前の10月に入ってからで
撮影スタートが公開の2カ月前という製作期間であった。

その為、破壊される各国の都市などは「宇宙大戦争」
「世界大戦争」「ノストラダムスの大予言」から流用し
その難を凌ぎました。

また即席的な制作であったが完成度は高く
日本アカデミー賞にノミネートされそうになった程
映画としての評価は高かったのです。

出演した浅野ゆう子は本作が唯一の特撮出演となり
ドラマ「抱きしめたい」で女性からの圧倒的な人気を得て
トレンディドラマの女王とも称されました。