変身忍者嵐（ブローアップ版） | メタボの気まぐれ

少年マガジンで連載され、毎日テレビで放映中だった
石ノ森章太郎：原作「変身忍者嵐」を
1972年・夏の“東映まんがまつり”の一編として
第6話「怪奇! 死人ふくろう!!」をブローアップし
劇場用として公開したのが本作である。

血の掟によって団結する忍者集団「血車党」は
化身忍者と呼ばれる改造人間を操り
平和になりつつあった世の中を
再び戦乱の世に戻し日本征服を企んでいた。

その魔力によって死人とフクロウを合体させ、
化身忍者“死人ふくろう”を誕生させた。

この死人ふくろうの武器は死人血液を出し
それを浴びたものは狂い
もだえて死んでしまうのであった。

血車党は川に死人血液を流して
下流の村の人々を疫病にしてしまう計画を企て

血車党壊滅を目的に日本中を旅しているハヤテ（南城竜也）は
被害が広がる前に食い止めようとするが
そのハヤテに嘗ての親友・山彦小太郎（大和学）が現れた。

ハヤテを助ける為に抜け忍となった小太郎と共に

江戸幕府の命を受け血車党の動向を調査していた
伊賀忍者のタツマキ（牧冬吉）カスミ（林寛子）
ツムジ（松葉寛祐）ら親子忍者が捕らわれてしまう。

ハヤテと小太郎は血車党に潜入するが
そこで意外な事実が待っていた・・・

背中の刀のツバを鳴らすと
その特殊な振動により脳神経が異常活動を始め
体の細胞配列を変えて嵐に変身！

嵐と化身忍者の凄まじい闘いが展開された。

この映画はテレビ放送版を劇場化するにあたり
アバンタイトルとサブタイトル
アイキャッチ画面はカットされている。

本作はDVD「変身忍者嵐 Vol.4」の映像特典や
2007年に発売された「東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX」
2009年発売の「東映特撮ヒーロー THE MOVIE Vol.2」に
収録されている。

またカスミ役で出演している林寛子は
6歳の時に「忍者部隊月光」で子役デビューしており
その後「仮面ライダー」第24・25話でのゲスト出演で
彼女の演技に注目した毎日放送の引野プロデューサーが
カスミ役に抜擢した経緯がありました。

本作終了後の翌年「君こそスターだ!」で
第一回グランドチャンピオン受賞し歌手としてデビューし
「ほほえみ」「素敵なラブリーボーイ」など
ヒット曲を出しアイドルとして君臨していた。