不良中年・天国と地獄

不良中年・天国と地獄

2006年02月22日
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カテゴリ: 映画


時代も国も特定されていません。それがこの映画のすべてを象徴しています。すなわち、武侠アクションでもなければ、恋愛映画でもなく、時代絵巻でもないといった、なんとも中途半端な作品なのです。

主要な人物は4人。真実の愛を代償に栄華を手に入れた傾城(チャン・ホン)。3千の兵で2万の大軍を敗った大将軍・光明(真田広之)。時空を超える俊足の奴隷・昆崙(チャン・ドンゴン)。冷酷非情な侯爵・無歓(ニコラス・ツェー)。

この4人が織りなす人間模様がテーマ、といえるでしょうか。ヒロインをめぐる3人の男たちの愛憎、葛藤が、突出したビジュアルの中で展開されます。映像はあくまでも華麗ですが、描かれた内容は粗挽きで、至るところですきま風が吹いています。

少女時代の傾城がついたひとつの嘘が、ドラマのモチーフになっていて、そこから一種の冒険ファンタジーがはじまるのですが、イメージはあまり膨らみません。

人違い、行き違い、勘違いなど、メロドラマの要素は豊富ですが、シェークスピアの「十二夜」ほど、喜劇も悲劇も深くはなく、ここも半端に終わっていました。いやシェークスピアと較べられたら、誰もかなわないかもしれませんが……。

CGやワイヤーを使ったアクション・シーンは、様式美に充ちていて、見どころのひとつ、といってもいいでしょう。キレのいい動きは、見ていて気持ちがいいほどです。

それに較べると、ラブシーンは月並みで、カメラワークも平凡でした。何よりも違和感を持ったのは、4人の中で、真田広之がひどく年老いて見えたことです。ある意味、ちょっと可哀相でした。若いときの真田広之なら、決してニコラス・ツェーの貴族美に負けなかったでしょう。

きれいな映像と、キレのいいアクションに満足し、神話的でも荒いドラマに目をつむることができれば、これは佳作です。いろいろ不満はありますが、見てよかった、というのが私の結論でした。





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最終更新日  2006年02月22日 13時53分22秒 コメント(12) | コメントを書く
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